CLASSIC ROCKを聴こう! PLUS

1960年から1980年代のロックを紹介していきます。またPLUSと言うことで、ロック以外の話題も!

カラー・レコードを語る

2019年04月09日 | ROLLING STONES関連

 

本日は1969年に出たストーンズの二枚目の公式ベスト・アルバム、Through The Past, Darkly(Big Hits Vol.2)。 

以前にこのブログで登場したのは英盤で、今回の米盤とは収録曲が少しばかり違っている。 

それに比べると英盤の選曲の何曲かは少しばかり地味だったかな?  

手元にあるのは4年ほど前に再発されたカラー・レコードで、カラーと言っても透明なやつではある。 

カラー・レコードと言えばよく聞く話が、音質があまり良くないらしい。

レコードの原料は、ポリ塩化ビニールが主剤となる合成樹脂で色は透明。塩ビの素材は柔らかいので通常材質の強度を増すためにカーボンをいくらか混ぜる。

透明な樹脂にカーボンを加える事によって所謂黒盤となるわけで、色が黒であれば表面の埃や傷などが見つけ易く手軽に扱えるたり、また売れ残りの廃棄盤を再生原料として再度使用可能なことから、業界のスタンダードとなった。 

一般的にカーボンの添加によって強度が増したレコード盤は、低域がタイトに聴こえこの辺りの感覚から黒盤の音質の方が良いと言われるているのでは。 

そして透明な塩ビ樹脂に適切な顔料を混ぜて合わせる事によって製造されるのがカラー・レコード。 

カーボンが入っていないカラー・レコードの場合は、材質の強度の関係から黒盤と比べて音質がマイルドに聴こえるらしいとも言われているので、一概にカラー・レコードの音質が悪いというわけではなく、聴く人によって好みが別れるのでないかと。

ところで60年代、東芝音工からEver Clean Recordsという静電気を防止する添加物が加えられた 少々ドス黒い赤盤が販売されていた。

 

(オデオン盤のリボルバー)

しかしその後、お掃除楽チンの触れ込みのEver Clean Recordsなるものはいつの間にか消え去ってしまった。詳しい事情は知らぬが、その添加物の影響でどうもレコードの音質もしくは品質がそれほど良くなかったのかも。 

色違いで珍しいと、黒の通常盤以外に限定版とされるカラー・レコードやピクチャー・レコード、さらには消え去ったEver Clean Recordsなども集めだすときりがない。カラフルで視覚的に楽しいのは楽しいけど....

 

(The Who、米盤のチェリーカラー・レコード)

(Ringoのカラー・レコード)

(David Bowieのゴールドカラー・レコード、貧乏たらしく未だ開封せず)

(Badfingerのグリーンカラー・レコード、これまた貧乏たらしく未だ開封せず)

(Beatlesの米盤ホワイト・アルバムのホワイトカラー・レコード)

 

致命的なのは、黒盤とカラー・レコードの音質の違いを語れる聴力も持ち合わせていない事。 

斯くなる上は、無駄使いを無くすためにも、レコード会社に対して、Paint It , Black!もう全部黒盤でお願いと思う今日この頃。 

といつも通りカッコつけて語るほどの話でもなかった様な。


暇人の日曜日、中世のRolling Zeppelinとは?

2019年04月07日 | ROLLING STONES関連

本日は、1965年9月にイギリスで発売されたストーンズの 3作目のフル・アルバム、Out Of Our Heads。 

このアルバムは全2作と同様黒人系R&Bのカバーを主体としたもので、このアルバム 以降は自作の曲がメインになる。

しかしR&Bのカバーとはいえ、特徴のあるミックのボーカルによって、全ての収録曲が完全にストーンズ化したロックとなっていて、それほど泥臭くもなく、結構ストーンズを気楽に楽しむ事が出来る。 

ただこの頃のストーンズのレコードの発売形態は、ビートルズの初期と同じで英、米そして日本で異なり、コレクター泣かせであった。 

英盤(デッカ・レーベル)は、ストーンズの意向に従ってアルバムはアルバム、シングルはシングルと別に発売していたが、米盤(ロンドン・レーベル)はビートルズと同様にジャケのデザインや収録曲は独自の編集(半数の収録曲が英盤と異なる)の第4作目となり、売り上げを第一義としてヒット・シングル(Satisfactionなど)もアルバムに収録された 。 

(2010年の再発盤、モノ音源、恐れ多くて未だ盤に針を落としていない。)

 

(2015年の再発盤、モノ音源、これまた恐れ多くて未だ盤に針を落としていない。)

日本の場合は、キング・レコードがアメリカのロンドン・レーベルから販売契約を結んだものの、米盤と異なったジャケのデザインを採用。

(ボックス・セットにおまけで入っていたレプリカ) 

また収録曲も米盤と同様なるも 、曲順が日本独自で、大ヒット曲のSatisfactionをアルバムの頭に持ってきていて一気に畳み掛けるような編集となっていた。 

さらにややこしい事に、1982年に日本で再発されたOut Of Our Headsは、ジャケのデザインと収録曲は英盤準じているが、レーベルはなぜかロンドン・レーベルとなっている。 

(ステレオ音源、ブルーWaxが綺麗)

私など足元にも及ばぬようなマニアックなストーンズ・レコード・コレクターともなると、各国盤、再発盤さらにモノラル盤にステレオ盤を集める事になる。

で、一番気軽に聴けるこの再発盤Out Of Our Headsをターン・テーブルに置いてライナーを眺めながら炭酸水を一口。 

ゲボッ! サム・クック作のカバーってGood Timesじゃなかった? 

曲の表記がGood Times Bad Timesって?  Rolling Zeppelin 誕生ってことかね。 

(ジャケ裏の表記はスペルも間違っていて、Tims?) 

さらにプロデューサーが寄せた文の最後の記名のところがandrew loog oldhamと小文字表記、それより酷いのはコピー・ライツの年を965と表記。

むむ〜 ストーンズは中世のバンドか!ってツッコミをいれたくなる。

 

(これだけ多くの間違いを犯して、堂々とPrinted in England by Robert Staceって記載したら英国人怒るんじゃないかな)

これぞ、レコード会社の諸君!  あんた達ってOut Of Your Headsだってことですかね…..


ストーンズ、レア物に喝を入れる。

2018年09月30日 | ROLLING STONES関連
そう言えばストーンズ最近聴いていないなあ〜。

いくらストーンズの様な有名なバンドでも、あまり聴く機会がないといつの間にか頭の中ではレアな存在となってしまう。

それじゃいけないとおもむろにCDの棚から取り出したCDはストーンズの中でもレアな2枚だった。

1枚目は、1975年6月6日にでたアルバム、Metamorphosis。



なんと!デモ音源のコンピ盤にSACDと超豪華

これはかって所属していたレーベル、彼らの専属マネージャーのアラン・クレイン率いるABKCO社から突如出された、1964年から1970年にかけて録音されたデモ音源からなるコンピ盤である。

ストーンズは自身のレーベルを設立して5年ほどたったある日、急遽発売された。この日は、彼ら自身のレーベル設立後出された数枚のアルバムから選曲したベストアルバム、Made In Shadeが発売された日と同じ日付である。

便乗商売によって売り上げを伸ばし既に契約の切れたストーンズからの古いデモ音源を出し少しでも利益を得ようと言うセコイ戦略もあったのだろうが、ボツになった過去の音源を出すことでストーンズに対しての嫌がらせの意図も少しはあったのではないか….

2枚目は、2005年にでたアルバム、Rarities 1971-2003。



通常のCD

これはかって自身のレーベルから出されたCDで、アルバム・タイトル通り1971年から2003年にかけて録音された音源からなるコンピ盤である。

ほとんどの曲がシングルのB面に収録され、オリジナル・アルバムには収録されなかった。2005年、約8年ぶりに出たオリジナルのスタジオ・アルバム、A Bigger Bangの後を追って数ヶ月後の短いインターバルで発売されたので、当時は少し驚いた。

両者それぞれ幾らかの注目曲は収録されているものの、やはりボツになったデモ音源もしくはシングルB面の楽曲から構成されているので、オリジナル・アルバムと比べるインパクトにかける。

私の様なストーンズ親衛隊に所属しない者にとっては、前のめりになって集中して聴くことはないだろう。

親衛隊の方々からはお叱りを受けるかもしれないが、バック・グラウンドでこれらを再生し、ストーンズのサウンドに乗ってミックがいつも通り機嫌よく歌っていると言うのが感じ取れればそれでOK。

ところで、先ほどABKCO社について少しばかり非難めいた事を書いたが、これら2枚のジャケットのデザインに関しては、ABKCO社の方に軍配があがる。

初期のストーンズをよく知らない人ならば、Metamorphosisのジャケを眺めて“あれ〜、ストーンズって6人組?”って勘違いするかも。何しろ、ミック・テイラーとブライアン・ジョーンズの二人が一緒に描かれているじゃないの!

一方Rarities 1971-2003となると、ジャケは1978年のRespectableというミュージック・ビデオの1シーンらしいが、当時在籍していた、ベースのビル・ワイマンのお姿が何処にも?

彼は後にストーンズから脱退したものの、やはりいくらCDが2005年に出されたからとは言え1978年時点では在籍していたので彼の当時の姿を削除すべきではないと思う。

Respectableと言っておいて、 この扱い 。

ストーンズの長年のメンバーとしての功労者に対していささかRespectに欠けるんじゃないかと….

喝!

サイケで行こう!

2018年08月15日 | ROLLING STONES関連
時は1966年、ビートルズはリボルバー、ビーチ・ボーイズはペット・サウンズそしてキンクスはフェイス・トゥ・フェイスと今までエイト・ビートに乗せてLove Songを歌っていた時代からロックは進化し、さらに拡大発展を続けていた。






我らのストーンズも時代のトレンドに乗っかって何か新しいことをやらねば。

てなことで、66年に録音され67年の頭に出たのが、Between The Buttons(邦題のカナ表記はビトウィーン・ザ・バトンズで、直訳すればボタンとボタンの間)。

(2002年米盤SACD、英盤と選曲が異なりシングルのみで出た、Let's Spend The Night TogetherとRuby Tuesday収録。当時英盤買った人はズルイ〜と言ったかも)

前作のAftermathより、さらにいろいろな音色の楽器を投入し更にサイケデリック感を出す様なアレンジを試みている。

(CDもサイケデリックなデザイン)

Between The Buttons、この他愛も無い韻を理解するには、“最初に君のタップを曲のビートに合わせることだね。そうすりゃ、ボタンはもっと近づき、ストーンズもよりクリヤーな存在ってなるわけさ”、とジャケ裏のイラストのところに書いてある。


ボタンとボタンの間には断層なるものが存在し、ボタンはそれを繫ぎ止める役割。ボタンが近づくことによって断層のギャップが狭まりストーンズをさらに理解出来るってところかな?

そんなわかった様なわからない様な妄想してるよりも、このアルバム、ブライアン健在って事でいいんじゃないの。

(ミックとビル、何故かピンボケ)

サイケデリック・サウンド万歳!

でっ、でっ、でた〜! 超弩級ボックス・セット

2018年05月03日 | ROLLING STONES関連
でっ、でっ、でた〜! って同じセリフもう何回言ったことだろうか….

ストーンズがまた高額なボックス・セット、Studio Albums Vinyl Collection 1971-2016を発売するそうな。


なんでもストーンズ・レーベルのExile Of Main Street からつい最近発売された、Blue & Lonesome までのスタジオアルバム15作が入っていて、2枚組が5作あるので、トータルのLPは 20枚の超弩級ボックス・セット。

一昨年、ABKCO時代のアルバムでモノラル仕様のLPと CDのボックス・セットがそれぞれ発売され、さらに去年、あまり意味のなさそうなモノラルとステレオ仕様SACDとLPが一緒になった4枚組の豪華Their Satanic Majesties Requestのパッケージが出た。

もう本当、何十数年記念盤とか言って毎年お祭り騒ぎ。

後期のアルバムのLPボックスといえば、 2010年にRolling Stones 1971-2005が出たので、これにBlue & Lonesomeを別に購入すればだいたい同じものが揃う訳だが….

(Rolling Stones 1971-2005のボックス)

もちろんメーカーも同じ商品を投入するわけではない。

前回のイシューよりも付加価値的な要素 がないとコレクターには響かない。

と言うことで、今回最新のリマスターを使用し、そのマスター音源をアビーロード・スタジオでハーフ・カッティング、よって広域の周波数レンジが広がり、音圧が上がり、通常のスピードでのカッティング優れた音になるらしいと言う触れ込み。

さらに今回レコードのジャケットをオリジナルにできるだけ準拠するとの事で、Sticky Fingersのジャケはジッパー付きとかSome Girlsは打ち抜きのジャケとなるみたい。

そして、おまけのダウンロード・クーポンは従来のMP3ではなく多分ハイレゾになるかも?

しかしである。

そのお値段、後日値下げされるかもしれないが、アマゾンの現在の予約価格がなんと59,500円也!

これをわしに買えって言うの?

新しいスマホ買ったから、財布はすっからかん。

高額なことが一番のネックであるが、もし買ったとしても、多分一回聴いてからジャケをおもむろに取り出し、オリジナルに準拠したと言う触れ込みのジャケを30センチぐらいの距離から観察して“ハイお終い” って感じになりかねない 。

(Rolling Stones 1971-2005のボックスとBlue & Lonesome。恥ずかしながら、ボックス・セット買ったものの時間の都合でまだ全部聴いていないし、Blue & Lonesomeに至っては未開封。貧乏性なのか、勿体無く思えてあえて70年代に買ったレコードの方をターン・テーブルに置く。若干雑音が混じっているが、なんとなくそっちの方がしっくりくる。)

ところで、今回の販売の発表によって、ふと気づいたことがある。

前回のボックスの表記が1971-2005で、今回が1971-2016とある。即ち、ストーンズの最新スタジオ・アルバム、Blue & Lonesomeが発売されるまでの11年間は新譜のスタジオ・アルバムが無かったってこと。

今日の結論

新譜出ないからって、もう毎年n旧譜の焼き直しはやめてくださいってお話でした。

ストーンズ のジャケット考察、VOODO LOUNGE

2017年01月22日 | ROLLING STONES関連
ああ、あぁ〜
日本は
今日も寒かった〜

と前川清のモノマネで一節。

今日所用で車を走らせていると 、途中からみぞれ混じりの雨。

暑い夏から、涼しい秋そして冬へと徐々に寒さに慣れていけば問題はないのかもしれないが、真夏の国から真冬の国への移動による急激な温度差はやっぱり身体にこたえる。

唇は乾燥してカサカサ、風邪のひき始めなのか鼻水が出てくる。

半年ぶりの日本なので、久しぶりに友人らと食事に出かけようと思っても、夜は寒すぎて躊躇してしまう。

ということで、夜は自宅から一歩も出ずに、シコシコとブログ記事の更新に励む。

今日はストーンズの2010年のアナログ・ボックス・セット、THE ROLLING STONES 1971-2005からVOODO LOUNGEを取り上げる。

買ったものの、レコードを聴くとなると数多くの儀式なるものが必要で、面倒に思えてほとんどと言っていいほど聴いていない。いつもはアイ・チューンに取り込んだMP3を聴く。これが一番便利といえば便利。

1994年作で、全英1位、全米2位となるもシングル・ヒットなしのアルバムとなった。

収録時間が大盤振る舞いの62分で、CDは一枚であるが、レコードでは2枚組となる。

LPは2枚組で、2枚のインナー・スリーブにそれそれのLPを収納

プラケースと紙ジャケのアートのアレンジが異なる。

プラケースのブックレットは歌詞を読み取ることができるが、紙ジャケはLPの小型版で、当然文字のサイズも同じ割合で縮小されるため、歌詞は虫眼鏡を使わないと読み取ることができない。

LPと紙ジャケのサイズの比較。これじゃ紙ジャケにある記載は全く読めない。

アルバム・タイトルや、ジャケット・デザイン、特にブックレット内の骸骨達の写真などを見ると、ちょっとおぞましい感じもするが、ジックリ聴くと結構出来の良いアルバムだ。

LPのゲート・ホールドジャケの内側。夕食時これを見てしまうと、飯旨とはとてもじゃないが言えない。

ストーンズは反体制のロック・バンドとして登場したわけだから、無理に良い子ぶる必要もないが、私的にはアウター及びインナーのジャケットのデザインの悪趣味でかなり損をしているのではないかと思う。

機会があれば、ジャケのデザインにとらわれること無く、ご視聴あれ!

チョンボのおっさんNOWとROLLING STONES NOW、2016

2017年01月13日 | ROLLING STONES関連
やっちまった~!

仕事での書類を作成し、先方に送ったところ数多くの訂正箇所があり、その中の一つは場合によれば後で問題に発展する可能性もあり、先方に平謝り。

ブログの過去記事なんかもう一度みると、結構脱字や変換ミスによる誤字、文法上の誤りとか単につまらない文章等々、色々散見されるのではあるが、ブログが営利目的ではないので、たまたまブログを訪問してくださった方々の、“このおっさん~!”と呆れられた際に発するビーム光線を遥か彼方の遠方から浴びせられるだけで済む訳だが…

しかし本業でそれほど難易度の高い仕事でもないのに、とちってしまうとやっぱり問題である。

いつも通り、気を引き締めて仕事をしたつもりなのになぁ~

年齢からくる集中力の低下がミスを引き起こしたなんて言い訳すれば、“それじゃ、若い人と交代!”てなことに成りかねない。

それでも、あ~、歳は取りたくないと思う今日この頃。

ところで、豊かな声量で高音でのシャウト歌唱が売りのロック・バンドの場合は、やっぱりつらいだろね~

何処の誰とは言わないけど、その昔に聞いたレコードの音が頭に刷り込まれているから、その当時の曲をライブでキーをど~んと下げて歌われるとやっぱりギャップを感じちょっと残念。

まあ、誰しも歳を取るわけだからある程度の劣化は仕方が無い事なのだけれど。

しかし、歳を取っても昔のイメージとあまり変わらないのが、この方々、ストーンズ。

なぜなら、ミックのダル唱法って言うかぶっきらぼうな感じの中音での歌唱は、確かに若いときと比べれば声量は落ちたかもしれないが、イメージとしては昔とそれほど変化があったようには思えないので、結構得してるかもね。

つい最近、11年ぶりに新譜でブルースのカバー・アルバム、BLUE & LONESOMEを出した。

近年のアーカイブのライブ盤、それにベスト盤や旧譜のモノ盤など、古いマテリアルばっかりだったので、オリジナルの楽曲は含まれてなかったもののファンにとっては歓迎される発売となった。

但し、ストーンズのポップさを表現したのかどうか判らないが、あの濃い青と赤の色彩を使ったジャケット・デザインには閉口する。歳を取った私には、目がチカチカしてどうも受けつけないようで…

それはともかく、60-70年代にデビューしたロック・バンドがいまだに新譜を出し続けていることは、励みになる。

今週仕事における自身のチョンボで少しばかり後ろ向きになったが、ストーンズの新譜でも聴いて気持ちを入れ替え、ポジティブ指向でやっていきたいなんて思う今日この頃。

通りすがりの人:そこの、あなた! 去年ストーンズの新譜、BLUE & LONESOMEの画像アップしていたみたいだけど、もう買ったの?

私:いや~ 予算の関係で未だ買っていなくて、今のところユー・チューブの音源のお世話になっております。汗~


歯医者?それともストーンズ?

2016年12月09日 | ROLLING STONES関連
医療費や保険料が高いとぼやいているそこのあなた!

日本ほど恵まれている国は、私が知っている限りないと思うけどね。

海外で働く場合は、日本の会社の駐在員の場合、海外駐在員保険なるものを会社が負担してくれて、海外での治療、入院やその他事故があった場合、保険会社からお金が下りる仕組みで、プランによって料金は異なるが大体、3人家族で年間40-50万円はかかるようだ。

駐在員で無く、現地採用で働く場合、その現地企業が福利厚生に手厚い会社であれば、通常医療費は会社もちで負担しなくても良いわけだが、何の後ろ盾も無く現地採用で海外で働く場合は、自己負担になる場合が多い。

これが結構厳しい。

普通の町医者で診察してもらい一般的な風邪薬などの処方であれば、たいした負担にはならないが、海外ではスペシャリストと呼ばれるクリニック、所謂専門医のことで、消化器、心臓、眼、耳鼻咽喉、心療などなど、に行くと目玉が飛び出るほど請求される。

病院に入院してチョット手術となると、数百万円の請求なんてざらである。

いてぇ~、奥歯の歯茎が少しはれていて、痛みを感じる。

20年以上前、虫歯の治療で神経を抜いてセラミックでかぶせていた奥歯であるが、グラグラして、雑菌が歯茎隙間から入り炎症を起こし痛みを感じる。

そのたびには医者に駆け込み、クリーニングしてもらい抗生剤で何とか症状を抑えてきた。

今すぐ抜歯するほどグラグラという訳ではないが、もし抜歯すればブリッジの入れ歯かインプラントとなる。

保険の適用がされないインプラントとなると、バカ高い費用が提示され、毎回半年に一回程度のクリーニングで様子を見て、どうしても抜歯が必要になる位にグラグラにすれば、またその時点で検討しますという形でお茶を濁してきた。

前回、日本の歯医者でクリーニングをしたのは昨年の12月で、半年後にまたクリーニングしに来ますって約束したのだが、今年の3月に日本を離れそのこともすっかり忘れ、ちょうど1年がたったつい数日前に歯茎がズッキン。

シンガポールでも過去何回か歯医者に行ったことがあり、毎回の高額請求には本当に憂鬱な気分になったものだ。

しかし歯茎の痛みでご飯がおいしく食べられないのは最も避けるべき事で、ようやく重い腰を上げて歯医者に行った。

一番安く上がりにするためのシナリオとして、まず最初にこの手の痛みはたまに経験していて、そして日本の歯科医院で抗生剤を処方してもらっている事を説明。

だから、とりあえず抗生剤を出してもらい、うがいは家の洗面所に有るリステリンを使えば問題は今までの経験から2-3日中に多分解決。さらに抗生剤の投与が済んでも痛みが残るようなら、また来ますってまくし立てて言えばよかったのだが…

歯科医は最初に、レントゲンとりますか?と聴いてきた。別に強制はしないけど、でも撮った方がいいよとやんわり薦められ、そう言えば日本では初診の場合レントゲンは必ず撮るなって思い直し、ついオーケーと言ってしまった。

それから、歯のクリーニングはどうするかって聴かれたので、せっかく来たのだから、まあいいやって感じでこれまたオーケーと言ってしまった。

結局、
診察料 $40.- 
X―レイ S$90.-
クリーニング S$100.-
抗生剤 S$25.-
うがい薬 S$5.-
消費税7% S$18.20

日本であったらボッタクリと思えるようなセット料金でトータルS$278.20、日本円に換算するとざっと2万3千円也!

シンガポールでかかりつけの医者が、問診だけじゃ判断付かないから、胃カメラやってみます?とかCTやMRI使いましょう!なんて言われたら、病気以上に心臓に悪い。

胃カメラなんて日本では、保険適用で7-8千円ぐらいだったが、此方じゃ数万円。CTやMRIの検査費なんて聞けばホント!ドッキリ・カメラで驚くような料金と相成る。

日本で社会保険完備の会社に勤めていたら、それらの費用を会社が折半してくれるので、医療保険の部分は年額だいたい20万円ってところだろうか...

俺は絶対病気なんかにはならない!って言う人にはそれでも高いと思われるかもしれないが、海外に住んでいる人から見れば素晴らしいと感じる。

日本の国の予算がほとんど社会保障に流れてしまう昨今、今までのシステムを今後持続していく事は、はっきり言って不可能じゃないかと、歯科医院で泣き泣き支払いを済ませながら感じた。

だって、2万3千円也もありゃ、ストーンズの輸入盤CDモノ・ボックスと新譜のブルー・アンド・ロンサム買って、おつりが来るじゃないか!


通りすがりの人:またまた持病のCD買いたい病発症?

それなら、もう一度歯医者に行ってストンーズ(歯石)きれいさっぱり落としてもらった方が今後のためにはいいんじゃないかと…

招待状のR.S.V.P.には返事は出すな! BEGGARS BANQUET

2016年10月28日 | ROLLING STONES関連
ウッ!

ご飯を食べている時、急にこのジャケットを見せられると、食欲が衰退する。

それほどの負のインパクトを持ったジャケットと当時も思われていたため、デッカ(英国)とロンドン(アメリカ)の両レコード・レーベルはそのアルバム・ジャケットのデザインを却下。

そのため、オリジナル・ジャケットを手直するため、当初発売が1968年の初夏の予定が、その6ヵ月後の遅れることとなった。

変更されたジャケットは、真っ白な背景に、ROLLING STONES、BEGGARS BANQUETそして R.S.V.P.と記載された、結婚式やパーティーの招待状を模したシンプル且つ無難な物になった。


余談ではあるがR.S.V.P.といつも招待状の締めにこの暗号のような記載が気になって、どういう意味かと調べてみると、フランス語でREPONDEZ, SIL VOUS PLAITの略で“連絡乞う”ということらしい。

オリジナルのジャケットは、これまた調べてみるとロス・アンジェルスの、とあるポルシェのディーラーのトイレ内の落書きを写真に取ったみたいで、ミックとキースもアルバムのクレジットや一部の一行落書きに関わったようだ。

彼ら自身も過激なデザインに対する批判を避けるため、便器の上部にある落書きのみをジャケットの使用するつもりだったと言っていたようだが、最終的には便器が写りこんでいたのでどうも確信犯的な感じはするのだが…

そして1985年頃のCDによるリイシューによってオリジナル・ジャケットは解禁されようやく陽の目を見ることとなる。

助手:博士! ストーンズからバンケットの招待状届きましたよ。

博士:最近出たモノ・ボックスを買えって事なのかのう… ベガーズ・バンケットなんて言ってる割には、ワシらと比較にならない超大金持ちの連中じゃ。信用できん!

今回のお布施はスキップじゃ。

しかし、待てよ? レコードのボックス・セットの場合、チョット値は張るが世界で10,000セット限定生産と言う事じゃから、開封しないで10年ほど暗所に寝かしておけば、ひょっとすると価値が出るかも知れん。

と甘い誘惑に負けて、こじつけた理由でまたもや無駄遣いをしてしまいそうな博士であった。

誰か助けて~!

金メダルを取れば、ストーンズって?

2016年08月22日 | ROLLING STONES関連
リオ・オリンピックも終わり、これからは寝不足が解消されるという方も多くいるのでは。

開会前から、色々と問題が取りざたされたオリンピックではあったが、いざ閉会式を迎えると、大会の進行にブレーキがかかるような大きな問題は起こらなかった。

終わってみれば、中々よかった大会ではなかったかと…

時差が無く、普通の時間帯であれば尚よかったのでは有るが。

我等が日本選手団も日頃の練習の成果を十二分発揮され、メダルが取れた取れないではなく、大健闘されたと思う。

その昔、たいしたことは無いが、学生時代に運動クラブに籍を置いていた私としては、オリンピックのステージに立つだけで、生まれ持った特別な運動能力の上に、更なる日々の厳しいトレーニッグが必要で、しかも4年に一度の大会に参加するモチベーションを維持する精神力も半端でないのは容易に想像ができる。

じゃあ、特別な運動能力の無い人は、オリンピックに参加できないのかと言うとそうでもない。

数学や物理の問題を解くオリンピックや手先の器用さを競う技能オリンピックなんてのもある。

じゃあ、私みたいに運動能力は無く、数学・物理が苦手、さらに手先が不器用となるとどうすればよいのか?

そう自身でオリンピックを作ればよい。

進行係:それでは開催宣言を致します。2016年第一回クラッシック・ロックを聴こうオリンピックをシンガポールで開催します。

一位になりますと、金メダルの他、副賞としまして、なんと9月末日発売のローリング・ストーンズ・モノ・ボックスが洩れなく与えられます! 

しかも、なんと今回通常のCDのボックス・セットではなく、レコードのボックス・セットであります!


観客:オオー!

進行係:それでは選手団入場!

通りすがりの人:あれっ? 一カ国からしか参加してないけど。一体どう言う事?

野次馬:このオリンピックの開催の周知があまりにも急だったため、シンガポール在住の日本代表の博士のみがエントリー出来たみたいだね。

博士:ニョホホー! エントリーは一人だけだから、ストーンズ・モノ・ボックスはいただきじゃ!

助手:博士! ストーンズのレコードのボックスと言えば、2009年に出たステレオ盤のボックス買ったじゃないですか!


博士:ビートルズもレコードのモノボックスを2014年に出し、つい買ってしまったのじゃ!今回のストーンズのモノ・ボックスも手に入れなければ、片手落ちじゃわい!

助手:しかし、ABKCO時代の初期の数作品は、確かにモノであるとステレオ中央部から一直線に音が飛び出てきてステレオ音源とは違う迫力のあるサウンドが楽しめるんですが、後期のベガーズ・バンケットやレット・イット・ブリードあたりなんてモノで聴く必要があるんですかね~?

博士:確かにそれを言われると弱いのう~ ビートルズの場合は、小さい頃からずっとステレオ音源を何度も聴いて親しんできたから、モノ音源を聴くとおっ!此処が違うとはっきりわかるから、マニアとしては楽しめた。果たして、ストーンズのモノ音源を聴いてそのレベルまでいけるかどうか心もとないのう~

しかし、それ以外の楽しみ方もあるのじゃ。2009年にABKCO・レーベル期とストーンズ・レーベル期の2種類のボックス・セットが出て、今現在廃盤となっておる。

今現在それらを中古として買おうと思っても、プレミア価格が付いておいそれと買えないのじゃよ。今回のモノ・ボックスも何とか手に入れて、もしその後廃盤となり中古価格にプレミアが付くのを楽しみにすると言うのはどうじゃ?

助手:ちょっと楽しみ方が違うような?

博士:今回は金メダルを取れば、それがただで手に入るのじゃ。深く考える必要は無い!

助手:博士!たた大変です! このオリンピックにエントリーするのに千ドルいるみたいです。エントリーしなくて、直接買ったほうが安いんじゃ…

それから、さっきフィリップさんから電話があって、ON (AND OFF) THE ROADなる17枚組みのボックス・セット出すから、よろしく!って言ってましたが…


博士:ギョエー

助手:デビッド・ボウイーの第二弾のボックス・セットも近日中に出るみたいで、相変わらずレコード会社はおっさんやジーさんをターゲットに金をむしりとろうと次から次にと出してくるみたいです。


博士:ワシも今後オリンピックには出ず、コレクターからも引退じゃ!

通りすがりの人:相変わらず、くだらんことを書いて...

何気に出してみました、ROLLING STONES-FLOWERS

2015年12月23日 | ROLLING STONES関連
ストーンズの場合は、イギリス出身バンドにもかかわらず、アメリカでの販売権を持っているロンドン・レーベルの方が、イギリスのデッカ・レーベルよりもかなり発言権を持っていたため、ファースト・アルバムから独自の編集でオリジナル・アルバムをどんどんと出していた。

確かに、アメリカが最大のマーケットであったため、いくらストーンズが、彼らのオリジナルの制作コンセプトに従った英盤と同じ選曲を要求しても、アメリカのマーケットでの売上優先を考慮すると中々難しいものがあった。

ビートルズの初期のキャピトル・レーベルによる、アメリカ独自編集盤と同じようなシチュエーションで、米盤と英盤が統一されるのは、1967年12月の8枚目のオリジナル・アルバム、THEIR SATANIC MAJECTIES REQUESTまで待たなければならなかった。

日本盤に関しては、キング・レコードがアメリカのロンドン・レーベル経由での販売権を持っていたので、収録曲はアメリカ盤に準拠したが、ジャ ケットのデザインは日本独自のものを採用していた。それ以外に日本盤独自のベスト・アルバムもしばしば出されたため、ファン泣かせといえる販売手法であった。

日本独自編集ベスト・アルバム、ゴールデン・アルバム

ジャケ裏、ビルのセミアコ・エレキベースはデカい!

当時輸入盤ショップに出向き、ジャケのデザインが違うので新譜かと思いきや、同じ内容のものだったり、ベスト盤の種類がやたら多いこともオリジナルとダブりが多くなり、購入するのがなんだか無駄に思えたような…

1967年6月、コンピ・アルバム、FLOWERSは、ベスト・アルバムとは言えない、さらに中途半端なアメリカ編集アルバムであった。

サイドー1は、シングル・ヒットの楽曲に、未発表のテンプテーションズのヒット曲のカバー、MY GIRLとまずまずの選曲だが、サイドー2は2曲が未発表で、後の4曲は英盤のBETWEEN THE BUTTONSとAFTERMATHに収録され、米盤には収録されなかった曲、言い変えれば、アウトテークの趣がある地味な曲だった。

スートンズと名のつくものであれば、取り敢えず出しておけばヒットするだろうという感じで制作されたアルバムだった…

そして結果は読み通り大ヒットし、アメリカのチャート3位に輝いた。さすがはストーンズ!

それから、表ジャケットには、ブライアンだけが葉っぱのない茎が映っており、なんとも彼の将来を暗示したかのようなデザインである。

ブライアン:なんで俺だけ葉っぱが付いてないの?

関係者:いやー、すみません。葉っぱは既に卒業されたと思って…

実はアルバム発売の一ヶ月前の1967年5月、彼は大麻所持容疑で逮捕されている。ジャケのデザインは、多分それ以前に企画されていたと思うので、なんとも間の悪いというか、偶然にしては出来過ぎ…

THE ROLLING STONES 1 & Others + 発売なるか?

2015年11月15日 | ROLLING STONES関連
博士:ビートルズが2000年に出したベストアルバム“1”がリミックスされ、手直ししたビデオクリップをDVD/BLUE RAYに収録しパッケージで新作として販売して、巷を騒がしている様じゃが…

我らがストーンズ教の新作はどのようになっておるのかのう?

助手:2011年から13年にかけて、ネットのダウンロードのみで発売された、アーカイブのライブ音源の映像がDVD/BLUE RAYでシリーズ化され現在販売進行中です。当研究所は、音源は発売当時購入済みですが、DVD/BLUE RAYは予算の関係でスキップしました。

博士:なるほど。ストーンズでも“1”と同じような企画のもの出来ないだろうか?

助手:60年代の、旧DECCA/ABKCOのシングルの音源を調べましたところ、このような感じとなりました。

1963 COME ON UK/USA 21/-位
1963 I WANNA BE YOUR MAN UK/USA 12/-位
1964 NOT FADA AWAY UK/USA 3/48位
1964 TELL ME UK/USA -/24位
1964 IT’S ALL OVER NOW UK/USA 1/26位
1964 TIME IS ON MY SIDE UK/USA -/6位
1964 LITTLE RED ROOSTER UK/USA 1/-位
1964 HEART OF STONE UK/USA -/19位
1964 WHAT A SHAME UK/USA -/124位
1965 THE LAST TIME UK/USA 1/9位
1965 PLAY WITH FIRE UK/USA -/96位
1965 (I CAN’T GET NO) SATISFACTION UK/USA 1/1位
1965 GET OFF OF MY CLOUD UK/USA 1/1位
1965 AS TEARS GO BY UK/USA -/6位
1966 19TH NERVOUS BREAKDOWN UK/USA 2/2位
1966 PAIT IT BLACK UK/USA 1/1位
1966 MOTHER’S LITTLE HELPER UK/USA -/8位
1966 LADY JANE UK/USA -/24位
1966 HAVE YOU SEEN YOUR MOTHER, BABY, STANDING IN THE SHADOW? UK/USA 5/9位
1967 LET’S SPEND THE NIGHT TOGETHER UK/USA 3/55位
1967 RUBY TUESDAY UK/USA 3/1位
1967 WE LOVE YOU UK/USA 8/50位
1967 DANDELION UK/USA 8/14位
1967 IN ANOTHER LAND UK/USA -/87位
1967 SHE’S A RAINBOW UK/USA -/25位
1967 2000 LIGHT YEARS FROM HOME UK/USA -/-位
1968 JUMPIN’ JACK FLASH UK/USA 1/3位
1968 STREET FIGHTING MAN UK/USA -/48位
1969 SYMPATHY FOR THE DEVIL UK/USA -/-位
1969 HONKY TONK WOMEN UK/USA 1/1位
1973 YOU CAN’T ALWAYS GET WHAT YOU WANT UK/USA -/42位

博士:ビートルズのように、1位を獲得したシングルではCDが埋まらないということか… 

助手:さすがに毎回1位を連続して獲得するのは、至難の技かと…  このリストからわかるのは、一部の鉄板シングルを除いては、イギリスとアメリカのリスナーの好みが結構違うことがよくわかりますね。

博士:なんとなく、アメリカ受けするサウンドをシングルにしている感じがする。1970年、自身のストーンズレーベルを立ち上げてからは、完全にアメリカンバンドになってしまったみたいじゃ。

助手:マーケットの規模を考えるとそうせざる得ないでしょう。

博士:“1”でなくてもいいから、綺麗に修正した当時のビデオクリップと抱き合わせで出してくれないものかのう…

1973年”山羊の頭のスープ” 赤丸急上昇

2015年10月26日 | ROLLING STONES関連
1972年の前作“メイン・ストリートのならず者”と比べると明らかに制作の方向性が違うように感じる。

もちろん、SILVER TRAINやSTAR STARなどお馴染みのロック・ナンバーもあるのだが、各楽曲がメロディアスなポップ寄りになり、ブルースのサウンドが後退したように感じる。

すでにストーンズ・レーベルから2枚のアルバムを出し、3枚目はいつものロックやブルージーな曲だけでなく時代に合わせて少し変化をつけ、バラエティーさを出したかったのかもしれない。

以前からのファンであれば、このアルバムの印象は少し軟弱と感じるのかもしれないが、シングルの“悲しみのアンジー”を聴いてこのアルバムたどり着いた人であれば、また違った印象を受ける。

アルバムとシングルが全米1を記録し、多くの新しいアメリカのファンを獲得したことは、その後のアルバムの売上にも貢献し、ストーンズとしては、してやったりのアルバムではなかったのではないか。

The Rolling Stones - Angie [Official]

SATISFACTIONで博士は満足、THE ROLLING STONES

2015年07月17日 | ROLLING STONES関連
博士:ジャジャーン、ジャジャジャジャジャジャジャ、ジャジャーン、ジャジャジャジャジャジャジャ♪
I CAN’T GET NO, I CAN’T GET NO ~♪♪

助手:博士、歌など口ずさんでご機嫌ですね。一体どうしたんですか? 

博士:よくぞ聞いてくれた。実はストーンズの20000枚限定の50周年記念のシングル買ったのじゃよ。シリアル・ナンバー入りじゃ。

助手:ああ、あのSATISFACTIONですね。だけど、手持ちのレコードやCDに同じ音源いっぱいあるじゃないですか?

博士:イヤー、初めは買うつもりは全くなかったのじゃが、その広告をよく見てみると、12インチシングルとなっておった。

助手:そういえば、ビートルズにもそんなのがありましたね~
LPサイズのレコードの外周に、短いシングルの曲がちょこっとカットされ、ほとんどの部分がのっぺりとしたなんとなく間抜けな感じがしますね。

80年代に出た、20周年記念の12インチシングル

博士:何を言うか! レコードの外周部の線速度は内周部より速い。すなわちレコード針による外周部分でトレースされる溝の距離が長くなるため、その部分の音源のデータは、内周部比べて余裕を持って刻まれることから、再生がよりスムーズに行われ、その結果音質がよくなるのじゃ。

言い換えれば、レコードの外周部といえば、トロの部分なのじゃ。そしてシングルと同じ45回転の速度で12インチ盤を回転させるのでさらに良い音質が期待出来るのじゃよ。

助手:じゃ早速、その12インチ45回転盤の威力とやらを体験してみましょうよ。

博士:待ちなさい! せっかくシュリンク・ラッピングで密封されているので、当分の間、未開封のままジャケを鑑賞しようではないか。ワシはこのジャケットを見ているだけで、ご飯2杯いける。

助手:ガクッ

博士:それよりもワシの研究では、この歌の肝は最初の4行の歌詞に集約されていて、残りのパートは、語呂合わせのお飾りじゃと思う。

I CAN’T GET NO SATISFACTIONは、NOが二つ使われているが、否定を強調した口語文体で、そして“なぜなら”というCAUSE(BECAUSEの短縮形)を使っていることから、簡単に意訳してみると、

 “決して満足しちゃいねーよ
 決して満足しちゃいねーよ
 なぜって、何度も何度も成功するまでやってみる質だから
 決して、決して満足しちゃいねーよ”

と解釈出来るのじゃ。

すなわち、1964年のデビュー・アルバムを出し、その後英国で1枚、アメリカで2枚のアルバム、そして数々のシングルを出してきて、翌年にはかなりの地位を築き上げた。

しかしまだ彼らのとっては、道半ばと言うことで “俺たちの実力はこんなもんじゃない” とでも言いたかったのじゃないかと思うのだが。

そして1965年に出されたこのシングルで英米両方で1位を獲得したのじゃ。なんともストーンズらしく強気で、そしてそれを大ヒットさせてしまうところがすごいじゃないか。

助手:なるほど、有言実行ですね。ところで博士、お金がないのに、これよく買う事が出来ましたね?

博士:おー、それについては問題が全くなかったのじゃ。何しろ、君が密かに貯めていた通販のポイントそっくり使わせていただいたのじゃ。

助手:ガクッ

Satisfaction-Rolling Stones

ジッパーって必要?、ストーンズのスティッキー・フィンガー

2015年07月09日 | ROLLING STONES関連
助手:博士! やっと届きましたよ。2015年発売のストーンズのスティッキー・フィンガーです。

博士:おおー、発売から一ヶ月経ってようやく到着したか。しかし、梱包しているダンボールの箱、いやに小さく感じるのじゃが。

助手:そりゃ、そうですよ。予算の関係で2枚組の通常盤で、さらに輸入盤ですから。

4つ折りの観音開きの、デジパックスタイルの簡素な外装。

2枚のCDが仲良く鎮座。少し取り出しにくく、CDが割れるかと思った。

博士:デラックス盤が欲しかったのじゃが、研究所の予算がなければ仕方ないのう。早速聴いてみようではないか。

助手:CD1は、2009年のリマスターを使っているとの事です。

博士:これは仕方のない事じゃ。何しろ、2009年にストーンズ・レーベルで発売されたCDを一気にリマスターしてしまったから、これ一枚だけを新しくリマスターすると、2009年にリマスターされた他のアルバムとバランスが取れなくなるからのう。

助手:2009年にリマスターされたCDと90年代にバージン・レーベルでリマスターされた物を聴き比べると、2009年の方の音圧(音量)が高く迫力のある音になっていますね。

博士:音圧(音量)を高く設定してリマスターを行うと、迫力のある音になるが、人によっては聴き疲れするかもしれん。しかし、レコード会社と起用されたエンジニアの考えもあってそのようになったのじゃろう。

所謂、今時の音ってやつじゃないかのう。最近売り出されているCDの音の傾向がほとんどそうじゃから、もし音圧(音量)の低い過去にリマスターされた感じの音源を持ってきても、今の音に聴き慣れている人にとっては反対に違和感を感じるかもしれん。

本当に原音に忠実に再生するCDを作るのであれば、レコーディングした当時のエンジニアをリマスターの為に起用するのが筋じゃが、今では高齢になってしまいその当時の実力を発揮する事は多分無理だから、現実的ではないのう。

まあ、リマスターの音質については、成功とか失敗とか一概に言い切れない。つまり聴く人それぞれじゃ。

助手:そうこう言ってるうちにCD1終わりました。CD2かけてみます。

博士:おおー、CD2は掘り出し物じゃのう。特にワイルド・ホースのアコースティック・バージョンが気に入った。

だけど、通常盤はジッパーがないから、リアリティーに欠けるのう。

助手:しかし、おっさんがジッパー開けてニンマリしているところを誰かに見られたら、何かと勘違いされかねませんよ。

今回、CDのジャケ写真にジッパーが写っているだけでも進化をとげてますよ。90年のバージン盤はジッパー写っていませんから。ありがたい事です。

バージン盤は、ジッパーが写っていない。

何がありがたいのか解らないですが、この手のどうでもいいようなウンチクは無視して、ブラウン・シュガーでも聴いてニンマリして下さい。
しかし、ブラウン・シュガーとはドラッグを意味する事から、ニンマリしているところを麻取捜査官にでも見られたら、何か問題が起こるかもしれせん。

The Rolling Stones - Brown Sugar