同じメンツでロック・バンドを長くやっているといつかは煮詰まってくる。
それなら一旦解散し自身を見つめ直し新たに出発するのも悪くない。
1975年に2枚組のライブ・アルバム、Caught In The Actを出してキャピトル・レーベルとの長期契約を消化したと思いきや、契約上は2枚組のアルバムであっても1回分の制作とカウントされ、契約を履行するにはもう1枚オリジナル・アルバムを作る事が必要だった。
てな事で、翌年10枚目のスタジオ・アルバム、Born To Dieを発表。
(アルバム・タイトルやジャケのデザインからして、ハンパない終了感が漂っている。)
制作には前回の1974年のスタジオ・アルバム、All The Girls In The World Beware!!と同じジミー・イエナーを起用。
ただこのお方と言えばポップ路線系(スリー・ドッグ・ナイト、ラズベリーズにエリック・カルメン)のプロデューサーでGrand Funkには音が軽く感じる。
バンドの演奏はしっかりしているが、従来のハード路線とポップ路線が混ざり合いちょっと中途半端な印象で曲も少々地味目だった気がした。
他のリスナーも私同様に感じたのか、それまでの歴代アルバムと比べると売り上げは芳しくなかった。
個人的には、キャピトル最後のアルバムなら、デビュー当時、ライブでZepを喰ったぐらいの勢いのあるハード・ロックでワイルドに決めて欲しかったね。
(ワイルドな皆様)
もしくは、ジミー・イエナーを起用するなら、開き直った感覚で前作のBad Timeのような耳触りの良いポップ路線の曲をズラリと並べてシングル・ヒットを沢山狙った方がよかったかも…