19世紀末に円盤型のレコードと蓄音機が発明されたのであるが、当初はレコードの規格はばらつきがあったようで、工業製品として世に出していくには、規格を統一する必要があった。その後にサイズが12インチで78回転のレコード規格へと収斂されていく。20世紀の中頃、新たな技術によって、12インチのサイズで33-1/3回転のレコードの登場となった。
それによって2つのレコードの規格が誕生し、78回転のものをSP(スタンダード・プレイ)と呼び、後者は、回転数が従来の半分以下と低いことから長時間の収録が可能となり、LP(ロング・プレイ)と呼ばれることになった。
しかしながら、より良い材質の使用などを含めたLP盤の圧倒的な性能によってSP盤は消えていく運命となる。
同じ頃、両面合わせて2曲のみ収録し、コンパクトでかつ音質も良いとされる、45回転の7インチ盤が世に出た。これがシングル盤である。
そして、カッティング技術がさらに進化し、音質をそれほど落とさずに45回転の7インチ盤の収録時間を延ばすことが出来るようになり、片面に長尺もしくは2曲程度の楽曲を収録する規格であるEP(エクステンデッド・プレイ)が誕生した。
これ以外に、収録曲を表裏の両面で4曲に絞り、7インチのサイズで33-1/3回転の規格のレコードをコンパクト盤と呼ぶ。
LPが高価であった時代、収録曲数は少ないが安価で購入することが出来るので一定の人気はあった。特に日本の場合は、レコードの値段が非常に高く、60年代後半から70年代全般にかけては、平均月収が10万円を割る時代に、一枚千五百円から二千円もするLPを買ってと言われても中々手が出ない時代であり、コンパクト盤の需要があったと考える。
但し音質としては、7インチ盤にカットされる場所がLPで言うとレーベル面に近い内周部になり、レコード針で溝をトレースする線速度は12インチLPの外周部と比べると遅くなるため音質はLP音源やシングル盤と比べると良くないという欠点がある。
日本では、両面で計4曲を収録する場合は、45回転の7インチ盤であるEP規格ではなく、33-1/3回転の規格に統一され独自に製作されたみたいである。
一番身近なところでは、ビートルズの英盤EPは33-1/3回転で会ったが、日本では45回転のコンパクト盤である時期まで製作された。

マジカル・ミステリー英国再発EP盤、45回転

マジカル・ミステリー日本再発コンパクト盤、33-1/3回転
アメリカでは、7インチのサイズは家庭だけでなくジューク・ボックスで使用されることも多いので、規格外のEPやコンパクト盤の需要はあまりなかったのではないかと思う。
レコードの中での規格闘争で勝ち抜いたLPとシングル盤であったが、CDの登場で風前の灯、さらにダウン・ロードやストリーミングなどの配信により、息絶えたと思いきや、最近レコードの売り上げが伸びてきている。全盛時代のそれと比べると微々たるものの、今に時代にあって売れ行きが伸びているのは不思議なこと。
マニアに言わせれば、レコードの音は柔らかく温かみのある音となるのであろうが、私の場合はその存在感にあると言える。そこそこの再生機器を使い耳を凝らして聴けば、その違いがわかるのであろうが、私の老いた駄耳とオンボロ・オーディオでは果たしてそこまで言い切れるのかな?
と、ここまでいつもの長いフリのあまり意味のないうんちくを披露したのだが、今日の本題は、“やっちまったー”である。何を“やっちまったー”かと言うと“買っちまったー”である。
ああー、これね! じゃ、早速開封の儀を執り行い、最新リマスターのハイウェイ・スターでも爆音で聴こうじゃありませんか~


パープル7枚組LPボックス・セット、再結成の2枚のアルバムが最新リマスターで再発されたのがこのボックスの売り。どうゆうわけか、IN ROCKとFIREBALLが漏れている。
いやー、ちょっと。一旦開封すると何だか存在感がなくなるみたいで。今度、心が落ち着いて一息入れたところで、その儀を執り行いたいと~
右手が勝手に通販のサイトをオープンし、購入のボタンをプチっといっちゃったんです。左手でそれを抑えようと試みたのですが…
またまた、無駄遣いしちゃってすみませんでした。あの~、明日から卵かけ御飯お願いします。