サイケデリック・サウンドと言うとThe Byrdsを忘れてはならない。
本日は彼らの1968年に出た5枚目のアルバム、The Notorious Byrd Brothers(名うてのバーズ兄弟)でも。
5人でデビューしたバンドも、このアルバムのジャケではついに3人と馬一頭となってしまった。
そもそも個性強いメンバーが集まったわけだが、うまくバランスを取れずにメンバーがそれぞれ脱退していった。3枚目のアルバム、Fifth Demensionではジーン・クラークが既に脱退しており、この5枚目では収録途中でデビッド・クロスビーが解雇、その後ドラムスのマイケル・クラークも脱退。
(レコーディング初期の頃だろうか、デビッド・クロスビーが映り込んでいる。クロスビー:もう半荘やろじゃないの。ロジャー:却下、レコーディングが先!あんた頸だよ。てなこと話してるのかね....)
苦肉の策として脱退したジーン・クラークを呼び戻しレコーディング・セッションに少しばかり参加したものの彼もバンドに留まることは無く、アルバム完成時点ではロジャー・マッギンとクリス・ヒルマンのみとなった。
そんな中で完成したアルバムは結構サイケデリックな香ばしい味付けがなされていて大ヒットとはならずも、全米47位・全英12位とバンドが途中で崩壊してもおかしくない中、割と健闘した部類なのでは…
元々フォーク・ロック・プラス・カントリー志向のバンドであるが、ビートルズのレボルバー辺りから影響を受けたと言われている本アルバムでは、収録曲がバラエティーに富んでいてムーグ・シンセやジェット・マシーンが登場したりカントリー調のペダル・スティールにロジャーの逆指向的なサイケデリックなギター・ソロが絡むと言った一癖も二癖もあるちょっと不思議な感覚。
サイケデリックっていいもんですね。
Notorious Byrd Brothersの皆さん