世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

心の襞

2007年04月20日 | Weblog
心療内科デー。

「初めて来たときのあなたは、会社での他人の目を凄く気にしていました。そして自分自身と会社との優先順位が逆でしたよね」
そうクマ医師に言われた。
たしかにそうだったかもしれない。
去年の初夏、初めてあの心療内科を訪れた私は。

今も会社を軸とした人生には変わりないのだけど、でも僅ながらに自信を持てるようになった。
塵のような小さな成功をも虫めがねで拡大し続けた結果、自己評価向上に結び付いたんだろう。
自信を持つことで、他人からの視線をあまり気にしないようになった。

でも、まだまだだと思う。本当に、まだまだ…。

「まだ65点ぐらいなんです、自分」

そう素直に言った。
クマ医師が「なんでっ?」と、とっても悲痛な顔をするが、わからない。
漠然と不安なんである。
今の自分を100点にしてしまうことに対して。

例えば、今に満足するとする。例えば、それで将来、今ある「今」を後悔するとする。
…そんなことばかり想像してしまう。

私の将来…決して大きな幸せを望んでいるわけではない。
だけど、未来に希望を見い出せない思いが強すぎて、時々息苦しくなる。

来週、再来週を「頑張っていこう」とは思えるけれど、例えば50歳の自分はどうなっているのかを考えると途端に思考回路がマイナスのベクトルに作用してしまう。

その後悔の原因を自分の特性から派生する「独身主義」や「人生ソロ活動」という生き方のせいにだけはしたくない。それだけははっきりしている。

みんなもそうであろうが、人生ってある意味賭けではないだろうか。
人生最大にして、最初で最後の博打。
自分で決めた生き方に持ち点を全て賭ける。
その博打を少しでも優位にしたいがために、今、仕事で上を向き続けることを辞められない、止まらない。

そのような複雑な心の襞を医師には伝えられなかった。
ただただ、彼を悲しませてしまったのではなかろうかということが気掛かりだった。「面倒な患者」と思われなかっただろうか?…。
そんなことばかりを考えて、クマ医師の言葉が頭に入ってこなかった、
嗚呼、今日の受診はなんだか疲れてしまった。
そろそろ断薬を視野に入れるべきなんだろうが、できるかな…。これも不安だ。

「無理はしないでくださいね」

今日も医師にそう送り出されたのだが、笑顔で応えられなかった。

ごめんなさい…。
クマ先生。


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