世界の中心で吉熊が叫ぶ

体長15センチの「吉熊くん」と同居する独身OLの日常生活

いいもん見せてもらった

2015年11月14日 21時01分16秒 | Weblog
昼まで熟睡。よく寝た。

久々に顔剃りへ。近所の理容室に行く。
私がお世話になっているのはマリコさんというオバチャンが経営している店である。

今回はタイミングが合わず、2ヶ月も間隔が空いてしまった。
顔の輪郭なんぞ、桃の皮のようにうっすらと産毛が生えている。

ドアを開けた途端、
「お久しぶりです」
とマリコさん。
今日も安定の元気溌剌。

来週、妹の結婚式がある。
その旨を言うと
「わあ~。おめでとうございます」
と襟足を豪快に剃ってくれた。
二次会にドレスを着ることも言ったので、いつもより背中の方も剃ってもらえた。


着物の話になり、マリコさんの二人の娘、そして40年前の自身の成人式の写真を見せてくれた。

長女さんの振袖は友禅の一点もの。赤地に黒の蝶と牡丹の絵。綺麗な赤!
次女さんの振袖は黒の振袖。帯もそれ相応のものをと薦められるがままに買ったら凄く高くなってしまったとのこと。
二人とも粋だった。女手ひとつでここまで揃えるだなんて凄い。

マリコさんのは黄色の着物で帯は緑。
亡くなったお母さんが手縫いで縫ってくれたらしく、いまだに捨てられないらしい。
そして若い。あどけない中にも職人として働く凛とした強さが在るのが印象的だった。

いや~、いいもん見せてもらった。
実に素敵だった。


顔も剃ってもらい、眉もこぴっと整えてもらった。
久々のシャボンと蒸しタオルの感触が心地いい。

パックをされ、乾くまで出されたコーヒーを飲む。
長女さんもやってきて三人でおしゃべりをした。
大口を開けて笑うと口元のパックがパリっと破ける。パックが乾いた合図だ。


二人に見送られて、雨の中、帰る。

一皮剥けてつるつるとした首筋を撫でながら雨の中、歩いて帰る。
きっと来週の今頃は結婚式の最終チェックでばたばたしているのだろう、私。
終わるまで気が気でない。

妹とは通信断絶。
忙しくてLINEの返信もできないのだそうだ。
どんだけ・・・どんだけ凄まじいのだ、結婚式。
ガクブル。