NHKスペシャル「命をめぐる対話“暗闇の世界”で生きられますか」を観た。
以下、番組HPより。
もし、あなたが意識ははっきりしているのに、しゃべることも体を動かすことも出来ず、自分の意思を他人に伝えることが困難になったらどうしますか?
ある種の難病や脳損傷の患者の中に、こうした「閉じ込め症候群」や「閉じ込め状態」と呼ばれる究極のいのちの状態に陥る人が増えている。
全身の筋肉が動かなくなる難病を患う照川貞喜さんは、頬のわずかな動きをセンサーに感知させることで意思を伝えている。しかし、照川さんが頬でパソコンを操作して綴った要望書が、今、大きな波紋をよんでいる。「完全な“閉じ込め状態”になったら死なせてほしい。闇夜の世界では生きられない。人生を終わらせることは“栄光ある撤退”であると確信している」。
照川さんの要望に我々はどう答えればいいのか。人間が生きるとはどういうことか。
照川さんの訴えに深い関心を抱いたノンフィクション作家の柳田邦男さんが、照川さんを訪ね、「いのちとは何か」を巡って半年にわたって対話を行った。
生きるって何だろう。
命って何だろう。
番組を観ながら、そして終わったあとも、そのことばかりを考えてしまう。
夜、ムカデに顔面を刺され痛い思いをした照川さん。
肢体を動かせないので払いのけることも不可能だったらしい。
そんな日常の不便さに加え、いずれ唯一の意思疎通の綱であるパソコンが使用できなくなってしまったら、それは精神的な死を意味する。
もしも自分が「閉じ込め症候群」や「閉じ込め状態」に陥ったら、何を願うのだろうか。
暗闇でただ一人、死の恐怖に怯えながら、毎秒毎秒を生きることの苦痛を考えると気が遠くなる。でも、そのような状態に陥っても「生きていて欲しい」と願う家族や友人がいれば、自分はきっと生きるような気がする。(…あの病気の苦痛を味わったことがないから言えるのかもしれないが。)
生きることの原動力って、愛し愛されることにあるのかもしれない。
そんなことを思った。
(独身主義及び人生ソロ活動中、そして孤独死確定組の私が言っても説得力がないんだが)
照川さんは「命は自分のものです」と言い、柳田さんは「でも違う側面も持っていて、それは家族や夫婦のものでもある」みたいなことを言った。照川さんに「生きて欲しい」と願う柳田さんと「とてもつらい」と尊厳死を望む照川さんの問答は、今まで、私が遭遇してきた会話で最も重いものだった。
答えは無いと思う。
今夜は、ゆっくりと自分の中にある命を見つめなおし、寝よう。
以下、番組HPより。
もし、あなたが意識ははっきりしているのに、しゃべることも体を動かすことも出来ず、自分の意思を他人に伝えることが困難になったらどうしますか?
ある種の難病や脳損傷の患者の中に、こうした「閉じ込め症候群」や「閉じ込め状態」と呼ばれる究極のいのちの状態に陥る人が増えている。
全身の筋肉が動かなくなる難病を患う照川貞喜さんは、頬のわずかな動きをセンサーに感知させることで意思を伝えている。しかし、照川さんが頬でパソコンを操作して綴った要望書が、今、大きな波紋をよんでいる。「完全な“閉じ込め状態”になったら死なせてほしい。闇夜の世界では生きられない。人生を終わらせることは“栄光ある撤退”であると確信している」。
照川さんの要望に我々はどう答えればいいのか。人間が生きるとはどういうことか。
照川さんの訴えに深い関心を抱いたノンフィクション作家の柳田邦男さんが、照川さんを訪ね、「いのちとは何か」を巡って半年にわたって対話を行った。
生きるって何だろう。
命って何だろう。
番組を観ながら、そして終わったあとも、そのことばかりを考えてしまう。
夜、ムカデに顔面を刺され痛い思いをした照川さん。
肢体を動かせないので払いのけることも不可能だったらしい。
そんな日常の不便さに加え、いずれ唯一の意思疎通の綱であるパソコンが使用できなくなってしまったら、それは精神的な死を意味する。
もしも自分が「閉じ込め症候群」や「閉じ込め状態」に陥ったら、何を願うのだろうか。
暗闇でただ一人、死の恐怖に怯えながら、毎秒毎秒を生きることの苦痛を考えると気が遠くなる。でも、そのような状態に陥っても「生きていて欲しい」と願う家族や友人がいれば、自分はきっと生きるような気がする。(…あの病気の苦痛を味わったことがないから言えるのかもしれないが。)
生きることの原動力って、愛し愛されることにあるのかもしれない。
そんなことを思った。
(独身主義及び人生ソロ活動中、そして孤独死確定組の私が言っても説得力がないんだが)
照川さんは「命は自分のものです」と言い、柳田さんは「でも違う側面も持っていて、それは家族や夫婦のものでもある」みたいなことを言った。照川さんに「生きて欲しい」と願う柳田さんと「とてもつらい」と尊厳死を望む照川さんの問答は、今まで、私が遭遇してきた会話で最も重いものだった。
答えは無いと思う。
今夜は、ゆっくりと自分の中にある命を見つめなおし、寝よう。