「劇王X」二日目。審査員なので内容には触れられない。……一緒に審査員をしている安住恭子さんは、『『草枕』の那美と辛亥革命』で、第25回和辻哲郎文化賞を受賞したばかり。映画、演劇、文学と、異なる部門で書いた本がそれぞれ認められているということだ。日替わり審査員は、今日は、名古屋で若松孝二さんが始めたという映画館・シネマスコーレの支配人・木全氏。……遠隔操作ウイルスに感染したパソコンから犯行予告が書き込まれた事件で、東京都江東区の三十歳の男が、威力業務妨害容疑で逮捕された。犯人を名乗る人物が報道機関などに送った情報は、江の島で犯行声明を書き込んだ記憶媒体のマイクロSDカードを猫の首輪に取り付けたというものだった。回収したカードには「事件に巻き込まれたせいで無実にもかかわらず人生の軌道修正をさせられた」とする文書、ウイルスとみられるデータなどが入っていたという。逮捕のきっかけは江の島内の防犯カメラの映像らしい。捜査関係者によると、島内の防犯カメラ映像から猫に近づく複数の人物を特定し、この男が首輪を取り付けるのを確認したそうだ。男は七年前にも別のサイバー事件で逮捕されたことがあり、あっさり照合されてしまったわけだ。愉快犯で目立ちたがりであり、じっとしていらなくなって、ぼろが出た感じだ。猫の首輪にメッセージをつけるという方法は意表を突かれるが、彼は猫カフェにも出入りしていたというので、よほど猫が好きだったのだろう。それにしても、江の島内の防犯カメラはおそらく数も多く、充実しているのだな。記録データも保存されていたわけだ。というか、この国がほんとうに、一歩外を出れば、どこにカメラがあるかわからない、「監視社会」になってしまっているのだということを、強く感じた。もはや路上で迂闊なことはできないのだ。ツイッター等の情報ツールで、隠しておきたいことも暴露される場合があるし、誰かがその気になれば、ある人物の行動は、いくつもの情報によって推定され、組み立てられることになる。「個人」は、完全に包囲されている。
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