Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

「国葬」なんぞ、ありえない

2022-07-15 | Weblog

参院選応援演説中に銃撃され死んだ安倍晋三元首相について、政府が今秋に「国葬」を行う方針を固めたと、マスコミが報じている。

現在のこの国の方向性からして、そういう声があがることは、安倍氏の死の直後から予想していたが、もちろん私はそれを許さない立場である。

安倍氏は、憲法を破壊する工作を推し進めてきた男である。
違憲の安保法制を推し進め、集団的自衛権の行使容認、武器輸出三原則の解体等、この国を「戦争ができる国」にするためになりふり構わなかった。
歴史修正主義という名の「歴史捏造」を繰り返し、過去の侵略戦争を肯定し、韓国・朝鮮ヘイトを推し進め、「仮想敵国」を挑発した。
「外交の安倍」どころか、トランプやプーチンに媚びへつらい、バラ撒きと表層的な態度により、この国はあらゆる方向から軽蔑の対象となっている。
 
そして、秘密保護法、共謀罪はじめ、表現の自由を奪うための悪法を作り続けた。
官邸が人事権を握ることで官僚たちを脅迫してきた。最高裁判事の選定にも口出しし、検察庁法を改定し検察トップまで人事介入した。
経済政策の失敗は、「国力」を喪失させ、かつてない貧困を生みだし、取り返しのつかない事態を招いた。
政権による行政文書改ざんが当たり前のことになった。そのために起きた官僚の死に何の責任も取らなかった。
そして、夥しい疑惑。森友学園、加計学園の問題。コロナ対策費の内訳の疑惑。河井夫妻の選挙買収事件での資金提供の疑惑から見ても、よほどのことをしてきているはずだ。政治資金も含んだ安倍氏の経済関係を全て公開してほしい。「桜を見る会」問題にみられる国政私物化の極みが、今回の「国葬」だろう。
 
岸田首相は「国葬」の理由を「暴力に屈せず、民主主義を守り抜く決意を示す」ためと言っているらしいが、「民主主義」を蹂躙してきたのは、安倍氏自身である。また、安倍氏が銃撃された事件の背景には反社会的勢力と安倍氏の深い繋がりがある。その真相も明らかにしないで、多くの疑惑の当事者を「民主主義」の側に置いていいのか。
そもそも「国葬」にすることに、どのような法的根拠があるのか。この貧困国日本では、教育、社会福祉、公的医療、農業政策、河川の整備、等々、国家予算を投入するべき課題はいくらでもあります。軍事費倍増やこの「国葬」など、税金を不必要な使途で捨ててはなりません。
 
「国葬」は、安倍氏のダークサイドを隠すための工作である。ヒトラーを国葬にしようといっているのと同じである、という一部の言い方には笑ったが、そう言えなくもない面がある。一つの国を十数年のあいだに、みごとに破壊し尽くしたのも同じであるからだ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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初演から32年の『ブレスレス ゴミ袋を呼吸する夜の物語』 本日プレビュー初日

2022-07-15 | Weblog

初演から32年の『ブレスレス ゴミ袋を呼吸する夜の物語』 本日プレビュー初日です。

出演者17名のうち7名が初演時には生まれていないという衝撃の事実。それだけ若者たちが活躍する劇でもあるのです。四月からオープン・ワークショップを重ね、そこから継続して稽古場で踏ん張り、堪え忍んできた初出演の人たちの意欲と情熱が、ここに結実しようとしているのです。

写真は、中央・大西孝洋、左端・鬼頭典子、その他は、左から、三好樹里香、遠藤いち花、坂下可甫子、二十代前半のこの三人がこの舞台でデビューを飾ることは、今回の座組の指針をあらわしています。(撮影・姫田蘭) 

初演時は私も二十七歳。みんな若かったのです。七十年代、八十年代のアングラ・小劇場の牽引者たる諸先輩たちも、二十代から頭角を現し、活躍していました。

演劇とはどこか、若者のものであり、青春の場とも言われるものなのです。世阿弥の言う「時分の花」。……しかし、そこで人生は終わるわけではありません。今回のチームは、小劇場の演劇とはいえ、出演者の最高齢者と最年少者の年齢差が五十を超えています。この幅広さ、残酷に、華麗に、年齢と向き合う場であることは、演劇の特質の一つです。私自身、昨今、老いて佐渡に流された世阿弥のような気分になるときもあれば、若き日が昨日のこととしか思えない無理やりな青春延長者であると自覚することも、あります。

ともあれ、とんでもないことになっています。初演から32年の、『ブレスレス ゴミ袋を呼吸する夜の物語』。

本日プレビュー初日です。

 

 

 

『ブレスレス ゴミ袋を呼吸する夜の物語』上演情報。

http://rinkogun.com/Breathless_2022.html

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