Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

岸田國士戯曲賞の選評より 『ブレスレス ゴミ袋を呼吸する夜の物語』

2022-07-12 | Weblog

『ブレスレス ゴミ袋を呼吸する夜の物語』初演から32年の上演にあたり、第35回岸田國士戯曲賞の選評から、井上ひさし、唐十郎、別役実、田中千禾夫、八木柊一郎の五氏の文を引用させていただいた。あらためて御礼申し上げます。

 

◆井上ひさし  ゴミを蝶番にして世界の価値をすっかりひっくり返してしまったのは、まことにあざやかな 力業だ。(中略)やはり戯曲は構造が大切だ。

◆唐十郎  その蟲動感は、読む者に、その場に行ってみたい衝動を起こさせる。


◆別役実   久しぶりに、文字通りの「力作」と言えるものであり、今後演劇はこのようにしか動いていか ないであろうと考える。


◆田中千禾夫  活字離れが云々される現代、こうして言葉の「文学性」が明示されるのに接すると私など老 輩は、有難うと言いたくなる。


◆八木柊一郎  演劇行為への欲望と表現者としての根源的な衝動とが一体になっている点では際立っていた。両者のバランスの問題ではなく、お互いがお互いをどうしても必要としたという実感 が少なくとも私にはつたわってきたのである。

 

 

『ブレスレス ゴミ袋を呼吸する夜の物語』上演情報。プレビュー初日は15日です。

http://rinkogun.com/Breathless_2022.html

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18日(祝・月)のトークゲストは、ドイツ演劇の専門家で、舞台制作・ドラマトゥルクの、庭山 由佳 さんです。 『ブレスレス ゴミ袋を呼吸する夜の物語』。

2022-07-12 | Weblog

『ブレスレス ゴミ袋を呼吸する夜の物語』

18日(祝・月)のトークゲストは、ドイツから来日中の、庭山 由佳 さんです。

本公演のチケットをお持ちの方、ご予約の方はお入り頂けます。

庭山 由佳 さんは、ここ数年、私がドイツの演劇界のことを知ろうとするとき、いろいろと介添えしてくださった人です。ドイツ演劇研究の専門家の方々は、本当に演劇好き、人間好きの方々が多く、私はずいぶんとお世話になってきたのですが、彼女はその中で一番の、若手です。

私はドイツではタールハイマーという演出家の作品が好きなのですが、彼の演出したイプセン作『野がも』については、彼女のレクチャーなしでは、きちんと理解できていなかったかもしれません。(私も五年前、ベトナム青年劇場+結城座の合同公演で同じイプセン原作の『野鴨中毒』を演出して、ベトナム、ヨーロッパをツアーさせていただいたのです)

庭山 さんには、国際演劇協会などでもお世話になっていて、その、常に本気の取り組みには、いつも感謝と感動がありました。

彼女と日本でお話ができることは楽しみですし、ありがたく、嬉しいことです。今回の『ブレスレス ゴミ袋を呼吸する夜の物語』は、やはりドイツ在住の森尾舞さんも、出演しているだけに!

 

庭山 由佳 【舞台制作・ドラマトゥルク】

日本大学芸術学部演劇学科演出コース卒業後、文化庁新進芸術家海外研修制度にて2007~2009年、ドイツ・ベルリン留学。研修後、ドイツ座・シャウビューネ・フォルクスビューネのドラマトゥルク部を経て、ドイツ語圏舞台芸術のドラマトゥルク・翻訳・字幕、制作・ツアーコーディネートを務める。翻訳に演劇『メフィストと呼ばれた男』演劇『コモン・グラウンド』、舞台字幕に演劇『ファウスト』映画字幕・テレビ字幕にニューヨーク・メトロポリタンオペラ『魔笛』等。日独交流150周年日独友好賞受賞

 

『ブレスレス ゴミ袋を呼吸する夜の物語』上演情報。プレビュー初日は15日です。

http://rinkogun.com/Breathless_2022.html

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