音楽業界4団体(日本音楽事業者協会 日本音楽制作者連盟 コンサートプロモーターズ協会 日本音楽出版社協会)によ る参院選自民党候補者・今井絵理子氏と生稲晃子氏への支持表明に、抗議します。
以下の抗議文に賛同します。
↓
音楽業界4団体による
今井絵理子氏と生稲晃子氏の支持表明への抗議
日本音楽事業者協会、日本音楽制作者連盟、コンサートプロモーターズ協会、日本音楽出版社協会の4団体が、参議院議員選挙自由民主党候補の今井絵理子氏と生稲晃子氏の支持を公式に表明したことに対して、音楽文化に携わる者として強く抗議します。
音楽業界内には様々な政治的信条を持つ人間がおり、個人のレベルで支持する政党を表明することはもちろん自由です。しかし、音楽業界内において大きな影響力を有する4団体が連携して特定の候補者の支持を公に表明するという事態は極めて異例であり、音楽業界全体が当該候補者を支持するというメッセージとして社会に受け取られかねません。
また、これらの業界団体は、様々な政治的信条を持つ会員が会費を払って運営されています。したがって本来は自由投票とすべきであり、そうでないとするならば、合議の上での意見統一のプロセスを経るべきだとわれわれは考えます。今回の支持表明は、そのような透明なプロセスを経た上で行われたのでしょうか。そうでなければ中長期的には異なる考えを持つ会員の政治的信条の自由を脅かすものであり、到底許されることではありません。日本の音楽業界に多大な影響力を持ち、多くの会員・会員社を抱える団体として、これらの候補を支援する明確な理由および支援するに至った経緯を公に説明する義務があると考えます。
音楽文化には、多様性や少数者を包摂する営みの中で育まれてきた歴史的経緯があります。少数者、すなわちマイノリティには、LGBTQ+の人々や女性も含まれますが、生稲氏については「同性婚の法制化」について明確に反対をしており、両氏を擁立している自民党は「同性婚の法制化」に加え、性的指向や性自認に関する差別禁止を明記した「LGBT平等法」に反対する唯一の主要政党でもあります。議会におけるクオータ制や、選択的夫婦別姓の導入等、ジェンダー平等に関する施策についても消極的な姿勢をみせています。
さらに、自民党が推進するインボイス制度の導入により、音楽に関わる仕事で生計をたて、音楽文化の発展に寄与してきた多数のフリーランスや小規模事業者が大きな経済的ダメージを受けることが予想されています。
一個人としてではなく、団体として両氏を支持を表明することは、このような人たちの生活を脅かし多様な音楽文化を破壊することにつながると考えます。
今回の音楽業界4団体による該当候補への支持表明は、コロナ禍で大きなダメージを受けた音楽業界が政権与党である自民党との関係性を深めることにより、少しでも経済的な利益に預かろうとしたものであることは推察できます。しかし、業界に対して経済的な利益があるからといって、明確な理由や十分な説明もなく、少数者の保護に対して消極的で多様性を尊重しているとは言い難い政党とその候補者への支援を公に表明しても良いのでしょうか。あるいは、業界団体には所属していないフリーランスや小規模事業者を追い込む制度を進めようとしている政党への支持を業界の総意であるかのように公に表明しても良いのでしょうか。
われわれは到底賛同することはできません。
浅沼優子(音楽ライター)
加藤梅造(ライブハウス経営)
後藤正文(ミュージシャン)
五野井郁夫(政治学者)
篠田ミル(ミュージシャン)
スガナミユウ(ライブハウス店主/ 音楽家)
高木完(音楽家 )
Nozomi Nobody(シンガーソングライター)
東森努 (フリーランス)
Mars89 (DJ/ ミュージシャン)
Lark Chillout (DJ/ レコードバイヤー)
賛同して下さる関係者の方々は、以下からお入りください。
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https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSe_3Rd73RJlLpupWUKfXrg1Tb5JHmN_QJCX1DuCBL5RbcPeRA/viewform