韓国の演出家・林英雄(イム・ヨンウン)先生が五月四日、お亡くなりになられた。享年八八歳。
林先生は韓国国立劇団理事と韓国演劇協会理事長、韓国演劇演出家協会初代会長などを歴任、韓国演劇界のリーダーでした。
林先生は新聞記者を経て、演出家に転身。代表作はサミュエル・ベケット『ゴドーを待ちながら』。一九七〇年に結成した劇団サヌリムでロングランされた林先生の『ゴドー』は、半世紀にわたって千五百回の上演、二十二万人の観客が観た。ミュージカル演出でも大きな成功を収められた。
一九八五年、林先生が自宅を改築して建てたサヌリム小劇場は多くの演出家と俳優を輩出したことで知られています。
日韓演劇交流に大きく貢献され、日韓演劇交流センターの立ち上げからもお世話になりました。
日本語を話されるので、韓国でも、日本でも、よくお話しました。
若い頃は「バクダン」酒を勧められて呑みました。
本当に熱意に溢れた、素敵なリーダーでした。
私が特にお世話になったのは、林先生が劇団サヌリムのプロデュースで、拙作『ブラインド・タッチ』を上演してくださったことです。
演出=キム・カンボ 翻訳=木村典子 出演=ユン・ソジョン イ・ナミ
ベストメンバーでの上演でした。
二〇〇八年に上演を始め、二〇〇九年六月には〈日韓演劇フェスティバル〉の中で、池袋のあうるすぽっとでも上演されました。
謹んで林先生のご冥福をお祈りいたします。
本当に、ありがとうございました。
写真は韓国の「news.naver.com」より
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