ふるさとの町の銀行前をゆく二十歳のわれの影さがしつつ
NHK短歌 7月
テーマ「職場」
佐伯裕子選 佳作
* * *
ピーマンは
ジャンボピーマンの「とんがりパワー」と「おばぴー」は
2日に一個、交代で収穫できる
大きいけれど実は柔らかく
種も少なく生食できる
ほぼ15㎝
こんなに上手くいくのなら
もっと早くから育てればよかった・・・と思う
* * *
キオビエダシャク
マキ科のイヌマキやラカンマキの葉を食害する虫
一晩で新芽を食べ尽くすという恐ろしい害虫
生垣が少し心配
雨が上がったら
雑草がいっぱい生えていた。
いれかはり蝶の飛び来るひと群れのムシトリナデシコ庭隅にあり
毎年
こぼれ種から発芽して
増えもせず、減りもせず
もう少し
増えてもいいよ
ブルーサルビアは
昨年から持ち越して健やか
紫陽花の中で
一番先に咲いた山アジサイ
昨年の剪定が悪かったらしく
花数のさびしいこと
何となく梅雨が近いような
今日です
芍薬の花びらのなかさ迷へる蟻はにほひに酔ひたるやうな
NHKラジオ文芸選評
笹 公人 選
テーマ「匂い」
「匂い」のテーマに
いま満開の芍薬の花と
花びらの中をさ迷う蟻を詠み込むことができて
芍薬も蟻も喜んでくれたかもしれない
* * *
植え付けて1週間
パプリカの黄色だけが少し不安だけれど
他はたぶん大丈夫
ウオーキング途中の道筋に
プロの農家さんの畑があって
毎朝勉強している
支柱に使ったのは綿の木の茎
役に立ってよかった
日中の気温は高め
これからの季節が思いやられる・・・
ひらがなに書けば忘れぬ名と思ふスパラキシス咲く庭の明るし
球根から
今年もスパラキシスが咲いた
片仮名の花の名前はすぐに忘れるけれど
この花の名は頭の中に
平仮名でインプットしてある
雨の一日
一瞬を青鮮やかにかはせみの過る川べり朝あさ歩く
「第23回みやざき文学賞」の作品集が届いた
昨夏に5首の連作に題をつけて応募し
秋の結果発表では少なからず落ち込んだ
結果発表から少したって
準佳作に入っていることが分かった
準佳作で十分
こころにぽっとあかりが灯ったような
うれしい日だった
準佳作は1首しか作品集に掲載されない
5首の内どの歌が載るのか楽しみにしていたら
翡翠の歌が選んであった
* * *
クロッカスの
黄色が咲いた
NHK短歌
題「帽子」
小島なお選 佳作
雛芥子の莟の帽子が抜け落ちてちり紙みたいな花びら開く
今年は
短歌大会に応募した作品、応募した作品
没ばかり
力を入れた分
期待した分
落ち込みは大きいわけで・・・
だけど
もう慣れた
立ち直りも早くなった
久しぶりにNHK短歌で
小島なおさんに選んでいただいて
今年の〆が明るいものになった
ラジオ文芸選評 9月19日
小島なお 選
テーマ「耳」
都井岬の灯台にゆき無くしたるみどりの耳輪の片方のこる
30年近く前
都井岬の灯台に行き
グリーンの小さなイヤリングの片方を無くした
少々探したくらいでは見つかるはずもなく
あきらめて戻った
残った片方は捨てずに
今も引き出しの中にある
無くしたほうも
都井岬の灯台のどこかに
今もあるだろうか
今回「耳」の題の短歌になって
小島なおさんに選んでもらって
無くしたほうも残ったほうも救われたかな?
* * *
庭の彼岸花
今年は少なくて
白が3本と赤が数本
道路わきのランタナは
昨年短く伐って枯れたと思っていたら
雨の後にょきにょき伸びて花が咲いた
今年の「宮崎市短歌大会」は8月30日に開催の予定だったけれど
「新型コロナウイルス感染防止」のため
紙上大会に変更になった
提出期限を延ばし
多くの人の参加を募る文書とともに
投稿用紙が歌人協会からとどいて
作品の準備はできていなかったけれど
一人でも多く参加して盛り上げなければ
という気持ちになり
えい やっ!
参加することに意義がある! と
二首投稿し
その結果が先日届いた
吹きわたる風に田水のにほふなり蜻蛉飛び交ふ田の道ゆけば
浜田康敬選 入選
UMKテレビ宮崎賞
最初から全く期待していなかっただけに
しみじみと
ほんとに うれしかった
選んでいただいた浜田先生に
ただただ 感謝します
* * *
綿の木は
花のあとに実をつけ
これが秋になりはじけて綿花となる
箒草は
枯れずに育った
あと少しがんばれば紅葉すると思う
短く剪定した薔薇は元気を取り戻し
つぼみを持った
今朝は
少し涼しくなるかと思ったけれど
午後になりまたまた気温が上がり・・・
室温 34℃ 湿度 58%
16:20
教科書のお金とふ字を「きん」と読む児のゐてたのし授業参観
題「お金」
小島なお選 佳作
昔むかし
子供が小学校低学年の頃の
授業参観でのできごと
教科書のお金という字を
「おきん」と読んだ子のおかあさんが
「もう、うちの子ったら」と
嘆いていらっしゃったことを
今でも覚えている
微笑ましくて
かわいくて
あの頃に帰りたい
* * *
今年も咲いたメドーセージ
大好きな花
ヤブランの花も好き
日日草も好き
梅雨はなかなか明けません・・・
今日は最高に蒸し蒸し。
ラジオ文芸選評 7月11日
笹 公人 選
兼題 「触」
頬に触れるすべてのものに唇を寄せてみどり児健やかにをり
「触」という題で
生まれて間もないころのマコ君を詠みました
頬に触れるバスタオル 頬に触れる指
頬に触れるすべてのものに
唇を寄せ
健やかな日々がありました