力尽き羽化できぬまま蝉の背は薄き緑に乾きゆくなり
左の手を傷めたその幼虫は
芝生の真ん中を移動中だった
自然に任せ人が触れるべきではなかった・・・
金芽ツゲの幹に這わせたら
すぐに羽化が始まった
背がこんもり盛り上がり
体を左右に揺らし
薄緑の背が表れ
羽化が進む
目が離せない
30分ほど経ち
あと一息というところで
幹をつかんでいた手が離れ
地面に落ちた
しばらく動いていた体は動かなくなり
薄緑の背は乾いてゆくばかり・・・
つわぶきの葉で包み
蜜柑の木の下に
埋めた
力尽き羽化できぬまま蝉の背は薄き緑に乾きゆくなり
左の手を傷めたその幼虫は
芝生の真ん中を移動中だった
自然に任せ人が触れるべきではなかった・・・
金芽ツゲの幹に這わせたら
すぐに羽化が始まった
背がこんもり盛り上がり
体を左右に揺らし
薄緑の背が表れ
羽化が進む
目が離せない
30分ほど経ち
あと一息というところで
幹をつかんでいた手が離れ
地面に落ちた
しばらく動いていた体は動かなくなり
薄緑の背は乾いてゆくばかり・・・
つわぶきの葉で包み
蜜柑の木の下に
埋めた