寒さが募っているが、つい昨日、正月だと思っていたら、もうすぐ二月だ。
冬来たりなば春遠からじ、とはよく言ったものだ。
尤も、冬・春の間だけではなく、歳をとると時間があっという間に過ぎるのは春夏秋冬を問わずでだ。
しかし、春になればあれもしたい、これもしたいという思いはある。
春を喜ぶ気持ちはこの歳でもある。
昨日、大寒が過ぎたばかりなのに、もう春の望みを語っている。
気が早いというかなんというか?
結局、だらだらと時を過ごすのに変わりはないというのに・・・
荒れ寺のいらくさ分けて悴める 素閑
薬缶の湯はやさめざめと悴める 素閑
悴みてたださきざきの不安めく 素閑
ここのみか日の当たる場も悴みて 素閑
悴める子に砂糖湯を振舞いて 素閑
田の畔の残り泥水悴める 素閑
老残の掌の皺悴めり 素閑
がま口の百円探し悴めり 素閑
風もなく天突く青空悴めり 素閑
京の子もつひじにつどひ悴めり 素閑