若いとき、勤務校の校長先生の退職記念旅行でイタリアに行った事がある。
ローマを中心に、ナポリ、ポンペイに一度南下して、アッシジ、フィレンツェ、ベニス、ミラノへと北上の8泊10日の旅だった。
校長先生は酒豪で知られていたが、グラッパというお酒を真ん中のバスの運転手さんに勧められガブガブ飲んで悪酔いしていた記憶がある。グラッパは、ワイン醸造過程で出る搾りかすを蒸留させた安酒でやたらアルコール度数が高いお酒だ。1000mlでも数百円だった。
現在、私は薬酒を沢山仕込んでいる。よもぎ、碇草、マタタビ、アロエなどのブレンド酒はまるで養命酒の様な味わいだ。
お猪口一杯で翌日は元気いっぱいになる。
薬酒は、薬草や果実などを基本アルコール度数35度のホワイトリカーに漬け込んで熟成させつくる。
昨今、酒税法の改悪で、蒸留酒の課税率が高くなり、ホワイトリカーも高価になっている。
グラッパは、安いのでは無いかと調べると、これが結構な値段だ。
関税もあるからかもしれないが、あの安酒が普通のウイスキー並みになっている。これでは仕込みには使えない。
残念よって1000円ちょっとのホワイトリカーを多用する。