何年も前のことだが、フランスパンを焼いたら、硬くなった茶色のところで、口の中を傷つけたことがある。しばらくの間、フランスパンを恐れていたのだが、時間が経ち、すっかり警戒心がなくなっていた。
「たまには、家族で外食しよう」
「しよう」
仕事のあと、夫と娘を連れて、スペアリブがウリの店に行った。
前菜2品のあとはサラダが続き、ようやくメインディッシュの登場だ。
「お待たせしました。こちらが塩胡椒味のスペアリブです」

「わーい」
「こちらが、醤油味です」

お腹をすかせた娘が、一番大きなピースに手を伸ばす。健康診断も終わり、体重を気にする理由がなくなったから強気だ。ここのスペアリブは、フォークでほぐれる身のやわらかさが自慢らしい。食べやすく、味もよかった。
「カニミソグラタンです。ガーリックトーストに載せてお召し上がりください」

見るからに熱そうなグラタンである。ついでに、ガーリックトーストも熱い。多少は冷まして口に入れたつもりだったが、火傷したような痛みを感じた。
「熱ッ、でも、ウマッ」
ガーリックトーストは、さほど硬くなかったのだが……。
「パスタです」

ウニトマトクリームは私の好みだ。美味しいのに、口の中がちょっとおかしい。異物感があり、料理に集中できなかった。
「アップルパイ・アラモードです」

「わあい♪」
ホッカホカのアップルパイの上に、冷たいバニラアイスが重なり、ラズベリーソースがトッピングされたデザートだ。夫と娘は、ブルーベリーソースにしていた。
いよいよ、異物感が大きくなってきた。舌に何かくっついているような気がして、鏡をのぞいてみた。
「げっ」

舌に、大きな血豆ができているではないか……。
しかも、少々痛みがある。時間的にみても、カニミソグラタンが原因のようだ。一体、どうやったら、小豆並みの血豆ができるのか。まったくわからない。
よみがえってきたのは、カリッと焼けたフランスパンで、口の中を切った記憶であった。
ガーリックトースト、有罪か!?

↑
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「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
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「しよう」
仕事のあと、夫と娘を連れて、スペアリブがウリの店に行った。
前菜2品のあとはサラダが続き、ようやくメインディッシュの登場だ。
「お待たせしました。こちらが塩胡椒味のスペアリブです」

「わーい」
「こちらが、醤油味です」

お腹をすかせた娘が、一番大きなピースに手を伸ばす。健康診断も終わり、体重を気にする理由がなくなったから強気だ。ここのスペアリブは、フォークでほぐれる身のやわらかさが自慢らしい。食べやすく、味もよかった。
「カニミソグラタンです。ガーリックトーストに載せてお召し上がりください」

見るからに熱そうなグラタンである。ついでに、ガーリックトーストも熱い。多少は冷まして口に入れたつもりだったが、火傷したような痛みを感じた。
「熱ッ、でも、ウマッ」
ガーリックトーストは、さほど硬くなかったのだが……。
「パスタです」

ウニトマトクリームは私の好みだ。美味しいのに、口の中がちょっとおかしい。異物感があり、料理に集中できなかった。
「アップルパイ・アラモードです」

「わあい♪」
ホッカホカのアップルパイの上に、冷たいバニラアイスが重なり、ラズベリーソースがトッピングされたデザートだ。夫と娘は、ブルーベリーソースにしていた。
いよいよ、異物感が大きくなってきた。舌に何かくっついているような気がして、鏡をのぞいてみた。
「げっ」

舌に、大きな血豆ができているではないか……。
しかも、少々痛みがある。時間的にみても、カニミソグラタンが原因のようだ。一体、どうやったら、小豆並みの血豆ができるのか。まったくわからない。
よみがえってきたのは、カリッと焼けたフランスパンで、口の中を切った記憶であった。
ガーリックトースト、有罪か!?

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