昨日は3姉妹忘年会のため、妹と一緒に姉の家に行った。
「こんにちは~」
集合は14時だが、持参する料理を作っていると、つい遅れてしまう。きっと妹も遅刻だろうとか、姉が支度に手間取っているかもなどと予想する段階でアウトだ。もっとも、一秒一刻を争うイベントでもないのだけれど。
姉がサラダやサーモンのカルパッチョなどを準備してくれていた。
「じゃあ、乾杯しようか」
「えっ、ドンペリじゃない! すご~い」
「まあ、白だけどね」
シャンパーニュならではの強い炭酸が舌に心地よい。家ではもっぱら安物の缶ワインを飲んでいるので、ありがたくいただいた。
この日、私が作ったのはカボチャのコロッケ、キノコのキッシュに加えて、初のラタトゥイユである。
「うんうん、美味しいわ」
2人の反応は悪くなかった。胡麻とショウガの香りが利いたレシピということもあり、夏だったらもっとよかったかもしれない。
妹が職場での笑い話を披露し、姉も私も笑い転げた。母や父の話題も出て、盛り上がったところで2本目のボトルがやってくる。
「次はモエよ~」
「わあい」
さて、私はアルコールに強くはない。飲み過ぎに注意して、迷惑を掛けることのないようにしなくてはいけない。意識がフワフワしてきたら、水に切り換えようと思っていたが、このときは何ともなかった。
「これ、巨峰なんだって。食べてみて」
「ドライフルーツ? 珍しいわね」
一粒口に入れると、甘みが凝縮されていて、口当たりのよいスイーツに感じられた。
「イケる!」
あらたまった席での贈答品にいいかもしれない。姉のセンスのよさにはいつも感心する。
「3本目はマムでどう?」
「いいねぇ~」
実は、このボトルの写真を撮ってからは記憶がない。写真の情報から、撮影したのは18:48だったとわかった。あとから写真を整理したら、意味のわからないスクショが残っていた。何でこんなものを撮ったのだろう?
おそらく、この頃にはかなり酔いが回っていたと見え、操作を間違えたとしか思えない。このあとは記憶がなく、気づいたらソファーで目覚めたところで、時計は22:10になっていた。
「あれ? 寝てた?」
「いつものことじゃない。気にしなくていいわよ」
「疲れてるんだよ」
食事がひと段落したところで録画していた番組を3人並んで見ていたら、私が寝てしまったというが、まったく覚えていない。帰る時間が迫っているので、頭の中を整理してみた。
「そうだ、プレゼントを持ってきたんだった」
せっかく集まるのだから、プチギフトを用意した。これを渡さずに帰るわけにいかないが、姉も妹も「もうもらったよ」と言うではないか。
「……そう?」
ちなみに、今年は箸と箸置きだ。箸の素材は栗、柿、梅の3種類で、どれが当たるかはお楽しみだったのだが、記憶にないところが悔やまれる。
私のバッグには柿の箸が残されていた。箸置きはアジの開き……可愛くて面白いからこれにしたのだ。
帰り支度をするため荷物を準備すると、エコバッグにも何かが入っている。どうも、妹からタオルやTシャツをもらい、自分で袋詰めをしたらしい。記憶のないことが、こんなに心細いとは思わなかった。
「毎年のことなんだから、別にいいわよ」
「そうそう」
姉も妹も、私が寝ることを想定していたのだろうか。ひょっとすると、毛布なども準備していたのかもしれない。せっかく会えたのに、話す時間が短くなってしまい残念に思う。
忘年会とは「その年の苦労を忘れるための宴会」という。
とはいえ、忘れ過ぎには注意しましょう!
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「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
「こんにちは~」
集合は14時だが、持参する料理を作っていると、つい遅れてしまう。きっと妹も遅刻だろうとか、姉が支度に手間取っているかもなどと予想する段階でアウトだ。もっとも、一秒一刻を争うイベントでもないのだけれど。
姉がサラダやサーモンのカルパッチョなどを準備してくれていた。
「じゃあ、乾杯しようか」
「えっ、ドンペリじゃない! すご~い」
「まあ、白だけどね」
シャンパーニュならではの強い炭酸が舌に心地よい。家ではもっぱら安物の缶ワインを飲んでいるので、ありがたくいただいた。
この日、私が作ったのはカボチャのコロッケ、キノコのキッシュに加えて、初のラタトゥイユである。
「うんうん、美味しいわ」
2人の反応は悪くなかった。胡麻とショウガの香りが利いたレシピということもあり、夏だったらもっとよかったかもしれない。
妹が職場での笑い話を披露し、姉も私も笑い転げた。母や父の話題も出て、盛り上がったところで2本目のボトルがやってくる。
「次はモエよ~」
「わあい」
さて、私はアルコールに強くはない。飲み過ぎに注意して、迷惑を掛けることのないようにしなくてはいけない。意識がフワフワしてきたら、水に切り換えようと思っていたが、このときは何ともなかった。
「これ、巨峰なんだって。食べてみて」
「ドライフルーツ? 珍しいわね」
一粒口に入れると、甘みが凝縮されていて、口当たりのよいスイーツに感じられた。
「イケる!」
あらたまった席での贈答品にいいかもしれない。姉のセンスのよさにはいつも感心する。
「3本目はマムでどう?」
「いいねぇ~」
実は、このボトルの写真を撮ってからは記憶がない。写真の情報から、撮影したのは18:48だったとわかった。あとから写真を整理したら、意味のわからないスクショが残っていた。何でこんなものを撮ったのだろう?
おそらく、この頃にはかなり酔いが回っていたと見え、操作を間違えたとしか思えない。このあとは記憶がなく、気づいたらソファーで目覚めたところで、時計は22:10になっていた。
「あれ? 寝てた?」
「いつものことじゃない。気にしなくていいわよ」
「疲れてるんだよ」
食事がひと段落したところで録画していた番組を3人並んで見ていたら、私が寝てしまったというが、まったく覚えていない。帰る時間が迫っているので、頭の中を整理してみた。
「そうだ、プレゼントを持ってきたんだった」
せっかく集まるのだから、プチギフトを用意した。これを渡さずに帰るわけにいかないが、姉も妹も「もうもらったよ」と言うではないか。
「……そう?」
ちなみに、今年は箸と箸置きだ。箸の素材は栗、柿、梅の3種類で、どれが当たるかはお楽しみだったのだが、記憶にないところが悔やまれる。
私のバッグには柿の箸が残されていた。箸置きはアジの開き……可愛くて面白いからこれにしたのだ。
帰り支度をするため荷物を準備すると、エコバッグにも何かが入っている。どうも、妹からタオルやTシャツをもらい、自分で袋詰めをしたらしい。記憶のないことが、こんなに心細いとは思わなかった。
「毎年のことなんだから、別にいいわよ」
「そうそう」
姉も妹も、私が寝ることを想定していたのだろうか。ひょっとすると、毛布なども準備していたのかもしれない。せっかく会えたのに、話す時間が短くなってしまい残念に思う。
忘年会とは「その年の苦労を忘れるための宴会」という。
とはいえ、忘れ過ぎには注意しましょう!
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