夫の見ていたクイズ番組で、初めて投入堂(なげいれどう)の存在を知った。たしか、2018年ではなかったか。
「さあ、この写真の建物は何でしょう!」
メインキャスターの問いかけに、若手俳優がすばやく反応しボタンを押す。
「はい、××さん」
「投入堂!」
ピンポンピンポンピンポーン。
「正解で~す!」
サブキャスターが解説を始めた。
「これは、鳥取県にある三徳山三佛寺の奥の院で、国宝なんですね」
「日本一危険な国宝といわれるように、信じられない場所に建っています」
「役行者が、山のふもとで作ったお堂を、エイヤッと法力で岩窟に投げ入れたという伝説があるんですよ~」
「普通、こんなところに建てられませんよね」
(鳥取県HPより)
強烈な映像に、画面を見ていた私もたまげた。
「へー、すごいね」
いつかは行ってみたいけれど、なかなかそんな機会はないだろう。おぼえていたらでいいやと軽く考えていたのだけれど、意外に接点があるのだ、このお堂は。
テレビを見て2カ月後ぐらいに鳥取に行った。宿泊したのは三朝(みささ)温泉である。ホテルの観光案内をめくっていたら、見覚えのある写真が載っていた。
「あれえ、これって投入堂じゃん」
あとから知ったことだが、ホテルの目と鼻の先に投入堂があった。行きたい気持ちはあったが、山登りが大嫌いな夫とひ弱な娘が一緒ではとてもとても。あっさり諦め、鳥取砂丘に向かったのだっけ。
忘れた頃に、昔の職員が職場に挨拶に来た。臨時任用の方だったので、いったん3月で退職されたのだが、8月から別の学校で採用になったという嬉しい報告を聞かせてくれた。
「そうそう、僕、投入堂に行ったんですよ」
「へ? 投入堂?」
秘仏マニアだという彼に、どうも私は投入堂の話をしたらしい。すごい場所にあるけど行ったことある? 御利益ありそうで登りがいがある場所ね、などなど。言った本人がおぼえていなくても、聞いた彼は気になっていたのか、緊急事態宣言が解除されてから友達と一緒に訪れたという。
「たしかに、険しいコースでしたが、年配の方もいらっしゃいました。よかったら、写真も見てください」
「おおお、すごいすごい」
「やはり、一度はここに行かないと。僕は強く強くおススメします」
「うむむむむ」
ここまでプッシュされては邪険にできない。でも、コロナ禍だからねぇと渋っていたら、とどめを刺された。わが家に届いた夫あての郵便物に、なんと投入堂の切手が貼ってあったのだ。こんな偶然があっていいのか。
「うむむむむ」
切手を凝視していたら、夫が切り抜いてくれた。では、大事に取っておこう。
コロナが終息したら、行ってみましょうか。
登山もお寺も好きな姉を誘って。
↑
クリックしてくださるとウレシイです♪
※ 他にもこんなブログやってます。よろしければご覧になってください!
「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
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「はい、××さん」
「投入堂!」
ピンポンピンポンピンポーン。
「正解で~す!」
サブキャスターが解説を始めた。
「これは、鳥取県にある三徳山三佛寺の奥の院で、国宝なんですね」
「日本一危険な国宝といわれるように、信じられない場所に建っています」
「役行者が、山のふもとで作ったお堂を、エイヤッと法力で岩窟に投げ入れたという伝説があるんですよ~」
「普通、こんなところに建てられませんよね」
(鳥取県HPより)
強烈な映像に、画面を見ていた私もたまげた。
「へー、すごいね」
いつかは行ってみたいけれど、なかなかそんな機会はないだろう。おぼえていたらでいいやと軽く考えていたのだけれど、意外に接点があるのだ、このお堂は。
テレビを見て2カ月後ぐらいに鳥取に行った。宿泊したのは三朝(みささ)温泉である。ホテルの観光案内をめくっていたら、見覚えのある写真が載っていた。
「あれえ、これって投入堂じゃん」
あとから知ったことだが、ホテルの目と鼻の先に投入堂があった。行きたい気持ちはあったが、山登りが大嫌いな夫とひ弱な娘が一緒ではとてもとても。あっさり諦め、鳥取砂丘に向かったのだっけ。
忘れた頃に、昔の職員が職場に挨拶に来た。臨時任用の方だったので、いったん3月で退職されたのだが、8月から別の学校で採用になったという嬉しい報告を聞かせてくれた。
「そうそう、僕、投入堂に行ったんですよ」
「へ? 投入堂?」
秘仏マニアだという彼に、どうも私は投入堂の話をしたらしい。すごい場所にあるけど行ったことある? 御利益ありそうで登りがいがある場所ね、などなど。言った本人がおぼえていなくても、聞いた彼は気になっていたのか、緊急事態宣言が解除されてから友達と一緒に訪れたという。
「たしかに、険しいコースでしたが、年配の方もいらっしゃいました。よかったら、写真も見てください」
「おおお、すごいすごい」
「やはり、一度はここに行かないと。僕は強く強くおススメします」
「うむむむむ」
ここまでプッシュされては邪険にできない。でも、コロナ禍だからねぇと渋っていたら、とどめを刺された。わが家に届いた夫あての郵便物に、なんと投入堂の切手が貼ってあったのだ。こんな偶然があっていいのか。
「うむむむむ」
切手を凝視していたら、夫が切り抜いてくれた。では、大事に取っておこう。
コロナが終息したら、行ってみましょうか。
登山もお寺も好きな姉を誘って。
↑
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「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
「うつろひ~笹木砂希~」(日記)
じつはタイトルを見たときは鍾乳洞にでも行った話かと思いました。
鍾乳洞に何かを投げ入れてダジャレでタイトルを張ったかと思った次第ですヾ( ̄o ̄😉オイオイ
それにしても呼ばれているようですね、(*^^*)ポッ
gotoキャンペーンに乗っかって早めに行ったほうが良いと思いますが、何しろコロナ対策も必要だし、悩ましいですね…(笑)
鍾乳洞だと思われた?
仏はいないんじゃないかなぁ~。
gotoキャンペーンとはいえ、都民が遊びに行ったら追い出されますよ。
感染者400人台を記録した日には、全都民がバイキン扱いされているような……。
終息するまでは、せっせと読経と写経して待ちます。
納経できるようなので、奉納できるといいなぁ。
はじめまして、こんばんは。
ご訪問とコメントありがとうございます。
三朝温泉勤務だと、投入堂は身近な場所になりますね。
四季折々の風景もご存じの様子で、よい環境で過ごされているのでは。
これまで、年に2~3回は旅行をしていました。
コロナを機に、大きく変わっていくような気がします。
足腰の強いうちに投入堂にはお邪魔したいものです。
でもなぜか、見たことあるような?
調べたら、三大投入堂があるそう。鳥取にもう一つと、あとは大分とか。
そんな遠出はしないので、ひょっとして前世で?
それとも小規模なものが、他にもあるのでしょうか。
砂希さんは、落ち着いたらぜひご本家へ。
大分の投入堂は画像確認できませんでした。
やはり、ここが一番メジャーみたいですね。
元祖なのかしら。
今は立ち入ることができないようですが、かつては参拝者が来る場所だったんでしょうね。
前世の白玉さんもそのときに?
ここを訪れた方のブログを見たら、修験道と書かれていました。
神道と仏教の両方の方が修行する場所だったそうです。
ちょっとロマンですね。