Amazonプライムで、視聴しました。
2023年12月公開映画です。
前情報なしで、主演が杉咲花さんというだけで、みはじめました。
ただ、暗い映画なのだろうなあと思いながら。
予想どおり、予想以上に暗い映画でした。
戸籍がない人、日本では、どれぐらいいるかわかりませんが。
いろいろな事情であると聞いたことがあります。
今作では、離婚後300日問題で、戸籍がなかった市子のお話。
離婚後300日問題は、ついこないだ改正されましたよね。
人は生まれる場所を選ぶことはできません。
戸籍がないまま生まれた境遇にある人のこと、今まで、考えたこともありませんでした。自分は、つくづく恵まれた境遇で生まれてきたなあと実感しました。
しかも、妹が難病で介護が必要とか。ヤングケアラーの問題もあり、市子が、かわいそうで仕方なかったです。
性的虐待を受けて殺した小泉も、介護疲れで殺した妹も、同情する部分は、たくさんありました。特に、小泉の場合は、正当防衛でもありますし。
しかし、最後、曖昧な終わり方ではありましたが、北と北見の二人を殺したのは、市子でしょう。警察がどれだけ調べてくれるかわかりませんけど。
最後の殺人だけは、擁護のしようがないというか。
精神的に追い詰められていたのでしょうけど。
救いは、パティシエに一緒になろうと言ってくれた吉田キキと恋人の長谷川義則だったと思います。
長谷川は、心から市子のことを愛してくれていたと思います。
吉田は、市子の親友でした。
それなのに、と思ったりします。
離婚300日問題は、解決したかもしれませんが、ヤングケアラーの問題は、解決していません。
社会で何とかしてあげることは、できないのでしょうか。
杉咲さんの演技力に脱帽です。
どうやら、『おちょやん』のあとに撮影されたようなのですが。
おちょやんに出演していた若葉竜也さんが、恋人役で、倉悠貴さんが、高校時代の彼氏役でした。倉さんは、おちょやんでは、杉咲さん演じる千代の弟役でしたので、ラブシーンは、みている方が恥ずかしかったです。
杉咲さん、暗い役が似合う女優さんになりました。
きっと真逆の役でも演じ切れそうではあります。
もっといろいろな役をみてみたい女優さんのひとりです。
映画の評価 75点
もっと救いが欲しかったです。暗すぎ。