乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

宇和島自動車乗りバス(平浦)

2015-03-11 | 愛媛県
(前回のつづきです。)
 前回蒋渕で乗ったバスを降りた東高校前(右の画像)で平浦行きのバスに乗ります。この路線は宇和島港に面した道の駅「きさいや広場」から宇和島の街を回ってから海岸沿いを平浦まで走るというものです。(左の画像はきさいや広場)


 街を抜けると狭隘区間が続きます。この辺りでは真珠を作っているのでこんな停留所名もありました。


 平浦の手前で「蕨」という京浜東北線みたいな停留所までの飛び出し区間を往復します。


 終点の平浦の集落は海側にも作業場などが張り出し建て込んでいて道が狭く、その中にあるバスの折返場はやや窮屈で大変イイ雰囲気です。


 折返しは「マニア席」に掛け平浦の集落を抜けます。


 復路は蕨を経由しない便でした。




 2車線のところでうまいことバス同士すれ違いました。狭いところでかち合ってしまうと困るのでなるべく広いところですれ違うよう打ち合わせはしているそうです。


 街中に戻り宇和島自動車の路線網の要になる宇和島バスセンターで降りました。


 という具合でなかなかの乗り応えがある路線だと思います。
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宇和島自動車乗りバス(蒋渕)

2015-03-10 | 愛媛県
(前回のつづきです。)
 段々畑の水ヶ浦から宇和島の街に戻るため宇和島自動車のバスに乗ります。
 宇和島新内港(きさいや広場)~水ヶ浦は海上をショートカットする船が15分なのに対し入り組んだ三浦半島を遠回りするバスは1時間強と所要時間には大差がつきますが、運賃は船の1100円に対しバスは安めの860円です。このバスはきさいや広場から宇和島の街中を通り水ヶ浦を経て三浦半島の先端にある蒋渕まで行くという路線で全線乗り通すと約1時間半かかります。
 水ヶ浦は起終点ではないものの幹になる経路から一旦飛び出し往復して寄る行き止まりの停留所です。なのできさいや広場行きも蒋渕行きも同じ方向からやって来て段々畑の前で転回し戻って行くことになります。今回は時間があったのでまっすぐ宇和島の街に向かうのではなく、一度蒋渕まで乗ってから宇和島の街中に戻ることにしました。


 水ヶ浦の集落から細い道を登って県道に出ると出発した水ヶ浦停留所付近が見下ろせます。


 ほどなく県道を外れて津の浦の集落に降り津の浦回転場で転回して飛び出し区間を往復しました。この辺りは段々畑があるように険しく入り組んだ海岸線で県道は高いところを通っているため港の集落を経由するため繰り返し飛び出し区間を上り下りしなければならないわけです。


 狭い県道を走って行くと細木運河を橋で渡ります。この運河は三浦半島の先端部を切って作られたもので結構大掛かりですが橋はややか細い感じです。


 まもなく蒋淵の集落に入る手前辺りにある終点の蒋渕に到着です。蒋淵小学校そばの静かなところでした。(バス停は蒋「渕」、盛運汽船や小学校、住所は蒋「淵」と字は混用されています。)


 そういえば宇和島自動車の停留所の標柱はこのように背の高いものが多く見られなぜなのかちょっと不思議です。海辺に出ると渡った細木運河と橋が見えました。


 ほどなく折り返しの便で出発するとまた運河を越え来た道を戻って行きます。


 津の浦回転場、水ヶ浦と「飛び出し区間」に寄りながら戻り、さらに神崎でも飛び出し区間があるので大変です。


 徐々に半島の付け根側に近づき立派なトンネルが表れ太い道路になっていきます。


 車窓に何度か闘牛のポスターが見えたのでふと沖縄のバスを思い出しました。下車したのは宇和島の街中に入った東高校前です。ここで乗り換えてもう少し乗りバスを続けることにしました。


(次回に続きます。)
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「あさかぜ」で段々畑へ

2015-03-09 | 愛媛県
 宇和島に行きました。もらった観光パンフレットによると宇和島駅近くに朝5時から9時までだけ営業する「やまこうどん」というお店があるそうなので足を運んだところ民家の一部という感じで看板も何もなく不安になります。おそるおそる戸を開けたらちゃんとやっていてやさしい味のうどんにはじゃこ天に小海老のかき揚げが入りなかなかの豪華版です。


 食べ物の話ばかり続きますが昼前には宇和島港に面した「道の駅」の「きさいや広場」に行ってみました。魚介類や柑橘類をはじめとする農産物がずらりと並び実にウマそうですが旅先なので買えないことが残念でなりません。こういうところで自炊しながら長逗留したら楽しいだろうなあと思うのですが。


 となれば食べていくしかありません。食堂もあるので鯛めしを頼むと炊き込みご飯ではなく刺身を醤油系の甘いタレと生卵につけてご飯と食べるというものです。「ご自由にお持ち帰りください(何個でもOKです)」なんて書いて伊予柑を置いてある豪気さにびっくりしました。


 宇和島には色々面白い料理があり食堂だけでなく「きさいや広場」やスーパーで普通に売られていたのでいくつか買い食いしました。「丸寿司」は酢で〆たキビナゴやイワシを寿司飯ではなく味の付いたおからで握ったもの、「フクメ」は糸こんにゃくに味付けてデンブや錦糸卵、青ネギを載せたもの、「さつま」は焼いた白身魚をほぐして味噌とダシ汁でのばしご飯や麦飯に掛けて食べるもの、「ふかの湯ざらし」は湯通ししたサメに辛子酢味噌をつけて食べるもの、とどれもあっさりしてウマいものです。


 食べ物から話を変えますが、「きさいや広場」に隣接する宇和島新内港から沿岸~離島への航路(盛運汽船)が出ています。ちょっと乗ってみたくなったのですがあまり遠くに行く時間はありません。行きやすいところを考えると近場の水ヶ浦というところに段々畑(遊子水荷浦の段畑)があり名所になっていて、航路のほかバスも通っているので両方に乗れ好都合です。じゃそこまで行こうと切符を買ったら船名は「あさかぜ」だというのでブルートレインを思い出しました。同じところから出る別の船は「しおかぜ」なのでどっちも特急列車とかぶっているのが面白いところです。
 船のサボに「蒋」なんて字が見えるのはちょっと大陸反攻方面が浮かぶのはさておき、戸島と「蒋淵(こもぶち)」という経由する地名を短く表したものでした。「こも」というとまずは「菰」の字で蒋の字は見なれない感じがします。


 出航すると宇和島港をふさぐような位置にある九島と四国本土を結ぶ橋の工事が進んでいるのが見えました。完成すると渡船はお役御免になるのでしょうか。


 15分ほど揺られて水ヶ浦で降りるとすぐ目の前に段々畑が見えます。


 鳥除けの生首が吊るさってる間に中に何か干してあり、鮮やかな色からカラスミの類かと思ってよく見たらサツマイモでした。東京でよく見る灰色っぽい感じの干し芋とは芋の品種が違うようで、呼び名もこちらでは「ひがしやま」というそうです。


 海沿いに歩いていくと水ヶ浦バス停と売店と食堂がある一角に着きました。


 売店ではこの段々畑で作られたジャガイモを原料とした焼酎があったので試飲させてもらったところなるほどちゃんとジャガイモの香りがする悪くないものでした。「ひなまめ」はあまり固くないおこしといった感じのもので、この地方では雛祭のために家庭でこのひなまめが作られてきたのだそうです。前述の「ひがしやま」もあったので買ってみたところ馴染みのある干し芋の味より締まった味というのかうまく言えませんが気に入りました。


 飲んだり食ったりで肝心の段々畑を忘れてしまいそうですが改めて見ると棚田にくらべ荒々しく迫力があって見応えがあります。ここは霜が降りないためジャガイモが早く育つのだそうです。


 上から見ると小さい畑にもきちんとマルチが張ってあってよく手入れが行き届いていました。ミカン畑などでよく使われる簡易モノレールが使われているものの脚立やハシゴがないと行き来できないところもあり手入れは大変そうです。月並ながらよく作りよく維持されているものだなあと感心しました。

(こちらに続きます。)
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椿まつり臨時バスと東京ケーキ

2015-03-08 | 愛媛県
 伊予鉄道の「市内電車・バス1Dayチケット」の券面にいよてつ高島屋(松山市駅)の大観覧車「くるりん」に1回無料で乗れるとあったので乗りに行ってみました。


 で「くるりん」の自動券売機を見ると大人1回500円とあったのでびっくりです。「市内電車・バス1Dayチケット」は1枚400円ですから。観覧車に100円安く乗れる上電車とバスの乗り放題がオマケでついてくる、という考え方もできあまりにおトク過ぎて怖いほどです。


 このいよてつ高島屋の前には伊予鉄道バスの臨時バス乗り場が設けられていました。なんでも椿神社というところで椿まつりというのが行なわれているのでそのための臨時便だそうです。臨時乗車券も発売されずいぶんと力が入っています。つい買ってみると「イヨテツ」と片仮名なのが面白いところです。ここに戻る終バスは椿神社側22時発と結構遅くまで走っているそうなので日が暮れるまで乗り鉄してから行ってみることにしました。


 というわけで暗くなってから臨時バスに乗ります。主要停留所にのみ停車しつつ15分くらいで着く国道33号線の椿神社入口交差点(通常の路線バスの椿前停留所付近)のちょっと先が終点でした。ちなみにここは昔伊予鉄道の非電化路線「森松線」が通っていたところです。神社まで800m程度続く道路には屋台が建ち並びなかなかの賑わいぶりでした。


 とりあえず神社に向かって歩いていくとやたらに「東京ケーキ」という字が目につきます。


 東京の屋台では見たことがないので何だろうと覗いたらベビーカステラでした。一方ベビーカステラという名前を出す屋台もあり呼称は様々のようです。


 「東京ケーキ」のみならず「京都のおくちかすてら」「堺の一口かすてら」「(坊っちゃん列車が描かれた)ふわまるかすてら」と似たようなものの場所違いもありました。


 また「妖怪カステラ」「キャラクターカステラ」「ドラちゃんカステラ」といったキャラもので攻めて来る屋台も多数ありよく共倒れしないものだと感心させられます。


 お祭りらしく熊手や金太郎飴のオタフクさん版という感じの縁起モノ「おたやん飴」の屋台なんかもありお神輿も出て来るのですが、これほどベビーカステラ系の屋台が多いとは松山の人はよほど好きなのだろうかとなんだかそっちばかり気になってしまいました。


 というわけでお祭ではなくカステラ系屋台の見物をしてきたような気分で戻りの臨時バス停に着きます。かなりしっかりと乗り場が設けられ乗車扉の前に伊予鉄バスの名前入り踏み台が置かれ、と臨時ながら丁寧な対応で感心しました。
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松山の市内電車

2015-03-07 | 愛媛県
 唐突ですが松山の市内電車は日本一「キレイ」な路面電車ではないかと思ったりします。


 釣り掛け車両群は全面広告をせず暖かな塗色で揃えられ、結構バラエティに富んでいる一方戦後製だけだからかなんとなく揃っている感じもあり他都市の路面電車によくあるハコの載せ替えも行われていないのでキレイと感じるわけです。全部同じ車両で統一、というのとはまた違った穏やかな整い方とでも言えばいいのかと思ったりします。


 そういえば方向幕の指令機にまだ「国」すなわちJR松山駅前が国鉄松山駅前だった頃の名残が見られたり縦書きの駅名票が残っていたりとマイペースというか渋い雰囲気が表れていますが、ひょっとすると車両もなんとなくマイペースに揃ってしまったようなところがあるのでしょうか。


 一方新車の四角い2100形は車体にあれこれ書かれ整った釣り掛け車両群とはずいぶん違った印象です。運転席と運賃箱が離れているため停留所ごとに運転士さんが立ちあがって後方に出て来て運賃収受しなければならない配置とか客室が狭かったりと低床で乗りやすいのは確かなもののどこか過渡期という感じがします。


 これらの中で一番好みの車両というと最古参の51号です。ずんぐりしていてスマートとは言いかねるのですが、車体が重いからか構造のせいなのか釣り掛け音や振動がやや重めに心地よく響いて来る気がします。


 幸い車窓が変化に富んだ環状線に入っていたのでかぶりつくと併用軌道から専用軌道に入り郊外電車と同居する古町駅や単線の行き違いと楽しいシーンが続き幸せなひとときが過ごせました。


 寄るのがお約束とでも言うべき大手町駅の郊外電車との平面交差もやっぱりしばし見物してしまいます。殺風景な東京の大手町と交換したいものです。


 郊外電車は「市内電車・バス1Dayチケット」が使えず釣り掛けも走っていないのでちょっとだけ乗るにとどめました。元京王線の車両に加え井の頭線3000系も同じ線路を走るようになっているのでかつて明大前で乗り換えたのを思い出しちょっと不思議な気分になります。


 という具合に久々に松山で乗り歩いたら「釣り掛け欲」がだいぶ収まりました。キレイに整備された車両や路線長が10㎞弱とは思えないほど変化に富んだ路線網の楽しさに改めて感心です。
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