一花一葉  NewTraditonal IKEBANA 

徒然なるままに・・季節の植物に 心を遊ばせて

2011- 山帰来の実

2020-11-16 | 生け花

 先日、元町の野菜マルシェで 山帰来の長い蔓が売られていました。

 全長三メートル程あり 赤い実が沢山付いています。最近花屋さんで見かける、大きな実の輸入品のものとは違い 如何にも雑木林の中で伸び伸びと蔓を伸ばし 不規則に実を付けた野趣溢れるその姿に見とれてしまいました。

 早速買い求めて、何とかコンパクトにまとめ その鋭い棘を気にしながら持ち帰ることが出来ました。

 

 久しぶりに出会った、和製の山帰来で 秋たけなわの様子を表現して見ました。

日本列島を鳥瞰すれば、北から紅葉前線はかなりのスピードで南下し 俯瞰すれば高い山の峰々から裾野へとその紅色は下りてきて今は街のあちこちを紅に染めています。

 それはまるで、アニメーションの一場面を見る様に火の鳥が羽ばたいて その魔力が緑色の木々を赤く染め上げていく様です。

やがてくる木枯らしの季節の前の、心温まるエンターティーメントです。

 

 花材 ・山帰来 ・バンダ ・オーニソガラム ・ブルースター

 花器 ・アンテイーク・ガラス花瓶

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2011- クルーズ船が帰ってきました

2020-11-15 | 生け花

 今年の春、ダイアモンド・プリンセス乗船者のコロナ感染以来 神戸のポートターミナルから クルーズ船の姿が消えて 久しくなりました。

GoToトラブルなどが始まって、街にも人が少しづつ戻ってきましたが 最近 港に日本国籍の「飛鳥・日本丸・パシフィックビーナス」の三隻が交互に入港してきました。

 どれも外国籍のものに比べると小柄な船体ですが その白い姿を秋の陽に染めて ゆったりと停泊しているのを見ると 少し以前の日常が戻った気がして安堵します。

それに反してコロナ感染者数が日々上昇し 悩ましい事です。

 白煙を吐いて、赤く色づいた六甲の山並みを背に 大きな汽笛を三回鳴らし次の港へ出港して行きました。

安全で楽しい船旅を !

 

 花材 ・バラ ・山帰来 ・葉蘭

 花器 ・白色花器

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2011- 御仏の山の紅葉

2020-11-12 | 生け花

 JR・バス・ケーブルを乗り継いで、性空上人開山の 書写山園教寺の山門に着きました。

岡山からも、神戸からもさほど遠くない場所にあるお寺ですが 初めて訪れました。

 天台宗のお寺で山全体に、その伽藍が散りばめられる様に建てられています。紅葉は見ごろを迎えていて その古い瓦や柱の古い色のコントラストでより鮮やかさを増している様です。

参道に沿って、数多くの観音像が立っていて参拝者を静かに迎えてくれます。

 修行僧や参拝者で踏み固められた 参道の散り敷く落ち葉を踏んで登って行くと 心は静けさに満たされて行くようです。

摩尼殿や大講堂も特別に公開されていて拝観することが出来ました。

 かなりの寒さで、途中のお茶屋で黒米の甘酒を飲み体を温めました。

 

   花材 ・すかし百合 ・孔雀草 ・ドラセナ ・あせび

 花器 ・黄瀬戸花瓶

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2011- 季節の贈り物

2020-11-09 | 生け花

 朝夕の冷え込みに、冬の足音も遠くないと感じられる日になりました。

街路樹も公園の木々も夕日に染まり、その紅が増してきました。

渋柿が売られていましたので干し柿にして、サークル形の物干しに吊り下げましたが ホテルの建物の借景では少々ミスマッチです。

 昨年、種を採取していたニューヨーク生まれの 二代目になる 赤カブが発芽を始めました。

今の世間は何かと騒がしく、想定外の事が起こりますが 自然界では時が来れば 季節は正確に移ってきます。

 

 花材 ・スプレー菊 ・ピンポン菊 ・ダリヤ ・ドラセナ二種 ・アセビ

 花器 ・フランス製アンティーク土鍋

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2011-晩秋の彩り

2020-11-08 | 生け花

 立冬が過ぎ、朝夕の冷え込みも日ごとに増して行きます。

紅葉の鮮やかさに、目を奪われがちなこの季節てすが 木々の間に小さな赤い実を見つけた時や 秋草のひっそりとした美しさは 晩秋のメランコリーな気分に 温かさ与えてくれる様です。

 

 花材 ・野ばらのみ  ・菊 ・リンドウ

 花器 ・掛花器 馬川晴美作

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