「文化系クラブに入りたまえ」
というのは、春から新入生となった学生たちに贈るアドバイスである。
春は入学の季節である。入学式といえば、こないだも書いたがクラブの勧誘が盛ん。
3年間をただダラダラとすごさないためにも、部活にはいるというのは個人的にはオススメするところである。
なので、これといってやりたいことのないけど、部活はやってみたいというヤング諸君には、
文化部はオススメよ。
そう主張したいのである。
不肖この私、中学時代は卓球部であったが、高校では某文化系クラブに所属していた。
文化系クラブ。といっても、部活をやったことのない人には未知の領域だろうが、その種類は結構多彩である。
特に私の通っていた大阪府立S高校は、運動系はサッパリだったが、文化系クラブは非常に充実していた。ゆうきまさみの『究極超人あ~る』で言われていた、
「わけのわからないクラブが群雄割拠できるリベラルな校風」
だったわけだ。
当時のことを思い出してみても、花形である演劇部をはじめ放送部、軽音楽部、英語研究部、写真部、生物部、鉄道研究会、ダンス部、落語研究部、合唱部、美術部、歴史研究会、アンサンブル部、ワンダーフォーゲル部と山岳部(なぜか二つあった)、箏曲部、茶道部。
その他もっとあったはずで、まさに百花繚乱たくさんクラブがあった。もう選び放題である。
ではさて、文化系クラブに入るとどんないいことがあるのか。
まず友達ができる。
新たな学校で新生活がはじまったはいいが、中にはクラスになじめなかったり、人見知りでなかなか友だちができず苦労する子もいることだろう。
そんな人も、クラブでなら友達ができます。
部室というせまい空間にいると、いやでも近しく密度の濃い人間関係が生まれるもの。多人数がランダムにまとめられるクラスよりも、ずっと近しく知り合えるチャンスはある。
また同じクラブを選択したということは趣味志向も似ているはず。話も合おうというものではないか。先輩や、のちに後輩といった年代のちがう人間関係が築けるのも大きい。
また、部員が男だけでなければ、必然女の子の友達もできます。
クラスでは、男子は男子、女子は女子で友だちづきあいをするわけで、中には男女で固まるチームもあるけど、それはまあ、たいていはイケてる男女同士が集まるわけだ。
我々のようなさくらももこ言うところの、一山いくらの「B級男子」には、なかなかお鉢は回ってこない。
しかーし、クラブではそんなことはない。なんたって、同じクラブの部員なのだ。
男と同じく、クラスのようなフワッとした集まりでなく、志を同じくした同志なのだから、ただのクラスメートなんかよりもよほど親密になれるのだ。まあ、なれないこともありますが。
これに付随して、「部室がある」という点も見逃せない。
部室があるとみなさんが想像される以上に便利である。
まず休み時間に居場所がある。クラスで一緒にお弁当を食べる相手がいない、でも食堂はがやがやうるさいし、図書館だといかにも友達がいないといった感じで恥ずかしい。
なんて子がいても、部室ならそんな心配などなし。
文化部の部室にはたいていマンガやラジオ、中にはテレビがあったりもして退屈しない。それに、昼休み行けばたいてい先輩とか、誰かがいるものだ。
実際、同期のある友人は一年生の時クラスになかなかなじめず
「クラブ入っといてよかったわ。学校に居場所あるもん」
と述懐していた。一種のリスクの分散みたいなものだ。
友達ができて部室がもてて、上下関係もゆるやかだし、女の子とも仲良くなれるし、文化部のメリットはあなどれない。
あと、できれば文化祭に活躍できるクラブがいいかもしれない。
よく「文化祭で、クラスのみんなと夜まで看板作ったりして、いい思い出」なんてなつかしがる子がいるけど、文化系クラブのメンバーとしての文化祭参加は、そんなもんの100倍は楽しいです。
ハッキリ言って、それとくらべたらクラスの展示なんて、子供のお遊びみたいなもん。文化祭は悪いクスリと同じで、一度やったらやめられないもんです。
舞台は、「観る側」よりも「観せる側」にこそ醍醐味があるのだから。だから私は「文化祭もの」の映画や小説に弱い。米澤穂信さんの「古典部」シリーズとか、初野晴さんの「ハルチカ」シリーズとかね。
興味を持ったら、とりあえず部室見学。かわいい女子がいたら、その場で入部届けにサインだ。文化部に光あれ。
(次回【→こちら】に続きます)
というのは、春から新入生となった学生たちに贈るアドバイスである。
春は入学の季節である。入学式といえば、こないだも書いたがクラブの勧誘が盛ん。
3年間をただダラダラとすごさないためにも、部活にはいるというのは個人的にはオススメするところである。
なので、これといってやりたいことのないけど、部活はやってみたいというヤング諸君には、
文化部はオススメよ。
そう主張したいのである。
不肖この私、中学時代は卓球部であったが、高校では某文化系クラブに所属していた。
文化系クラブ。といっても、部活をやったことのない人には未知の領域だろうが、その種類は結構多彩である。
特に私の通っていた大阪府立S高校は、運動系はサッパリだったが、文化系クラブは非常に充実していた。ゆうきまさみの『究極超人あ~る』で言われていた、
「わけのわからないクラブが群雄割拠できるリベラルな校風」
だったわけだ。
当時のことを思い出してみても、花形である演劇部をはじめ放送部、軽音楽部、英語研究部、写真部、生物部、鉄道研究会、ダンス部、落語研究部、合唱部、美術部、歴史研究会、アンサンブル部、ワンダーフォーゲル部と山岳部(なぜか二つあった)、箏曲部、茶道部。
その他もっとあったはずで、まさに百花繚乱たくさんクラブがあった。もう選び放題である。
ではさて、文化系クラブに入るとどんないいことがあるのか。
まず友達ができる。
新たな学校で新生活がはじまったはいいが、中にはクラスになじめなかったり、人見知りでなかなか友だちができず苦労する子もいることだろう。
そんな人も、クラブでなら友達ができます。
部室というせまい空間にいると、いやでも近しく密度の濃い人間関係が生まれるもの。多人数がランダムにまとめられるクラスよりも、ずっと近しく知り合えるチャンスはある。
また同じクラブを選択したということは趣味志向も似ているはず。話も合おうというものではないか。先輩や、のちに後輩といった年代のちがう人間関係が築けるのも大きい。
また、部員が男だけでなければ、必然女の子の友達もできます。
クラスでは、男子は男子、女子は女子で友だちづきあいをするわけで、中には男女で固まるチームもあるけど、それはまあ、たいていはイケてる男女同士が集まるわけだ。
我々のようなさくらももこ言うところの、一山いくらの「B級男子」には、なかなかお鉢は回ってこない。
しかーし、クラブではそんなことはない。なんたって、同じクラブの部員なのだ。
男と同じく、クラスのようなフワッとした集まりでなく、志を同じくした同志なのだから、ただのクラスメートなんかよりもよほど親密になれるのだ。まあ、なれないこともありますが。
これに付随して、「部室がある」という点も見逃せない。
部室があるとみなさんが想像される以上に便利である。
まず休み時間に居場所がある。クラスで一緒にお弁当を食べる相手がいない、でも食堂はがやがやうるさいし、図書館だといかにも友達がいないといった感じで恥ずかしい。
なんて子がいても、部室ならそんな心配などなし。
文化部の部室にはたいていマンガやラジオ、中にはテレビがあったりもして退屈しない。それに、昼休み行けばたいてい先輩とか、誰かがいるものだ。
実際、同期のある友人は一年生の時クラスになかなかなじめず
「クラブ入っといてよかったわ。学校に居場所あるもん」
と述懐していた。一種のリスクの分散みたいなものだ。
友達ができて部室がもてて、上下関係もゆるやかだし、女の子とも仲良くなれるし、文化部のメリットはあなどれない。
あと、できれば文化祭に活躍できるクラブがいいかもしれない。
よく「文化祭で、クラスのみんなと夜まで看板作ったりして、いい思い出」なんてなつかしがる子がいるけど、文化系クラブのメンバーとしての文化祭参加は、そんなもんの100倍は楽しいです。
ハッキリ言って、それとくらべたらクラスの展示なんて、子供のお遊びみたいなもん。文化祭は悪いクスリと同じで、一度やったらやめられないもんです。
舞台は、「観る側」よりも「観せる側」にこそ醍醐味があるのだから。だから私は「文化祭もの」の映画や小説に弱い。米澤穂信さんの「古典部」シリーズとか、初野晴さんの「ハルチカ」シリーズとかね。
興味を持ったら、とりあえず部室見学。かわいい女子がいたら、その場で入部届けにサインだ。文化部に光あれ。
(次回【→こちら】に続きます)