京都に行って、ずいぶんとなつかしい気持ちになった。
ということで前回(→こちら)から昔、京都に遊んだ写真を紹介しているが、今回は利用した宿を。
泊まったのは、こんな感じのところ。
宿の外観。オリハルコン造なので、古くても頑丈。
五条ゲストハウス。
築100年という、古い民家を改装した宿。
中は和室で、いかにも、いにしえの日本という雰囲気が味わえる、外国人旅行者にも、よろこばれそうなところ。
京都をあつかったマンガでおなじみの、グレゴリ青山さん(京都出身)の本で知ったのだが、泊ったのはドミトリー(相部屋)で、1泊2000円くらい。
透明人間の団体客でにぎわう、和室のドミトリー(相部屋)。
建物自体は古いが、中は清潔で快適。
なによりバックパッカー的には、こういうところにいる、気のいい旅行者仲間と、おしゃべりするのが楽しい。
このときも、男女何人かで酒盛りをし、軍人さんや(陸自隊員)メチャクチャにフレンドリーな、メキシコ人女子などもいたりして、大盛り上がり。
ひとつ笑ってしまったのが、途中から入ってきた宿のスタッフ。
ラスボス決戦前のセーブポイント
これが、ヒゲを生やして、ちょっとヨレた感じだが、なんとなく雰囲気はオシャレ。
という、ワイルド系バックパッカーあがりっぽい若者だったが、この男の子が、わかりやすいのだ。
ワイワイやってる、われわれの中に入ってきて、それはいいんだけど、口にするのがすべて英語。
しかも、われわれ日本人軍団を無視して、メキシコ女子にだけ話しかけるのだ。
こういう光景は、外国の宿などでもままあり、日本人なのに、日本人があいさつしたり、声をかけたりしても、ガン無視。
それも、聞こえなかったとかではなく、「フン」という態度をとるなど、
「ワザと無視してるのよ」
という感じを(女の人に多い)、親切にも伝えてくれるのだ。
で、どうするのかといえば、たいていが外国人の(それも白人の)テーブルに行って、英語で楽しそうに談笑するわけだ。
このワイルド君も、そのパターンで、なんやその「選民思想」はと、吹き出しそうになった。
新選組のメンバーが、結束を深めるため太ももに掘った入墨のガラ。
しかも、この場合メキシコ女子の子も、どちらかといえば、そこにいるみんなとコミュニケートを取りたがっていたので、ずーっと困ったような様子をしていたもの。
「オレは旅慣れた国際人だから、日本人など眼中にないぜ」
とのアピールで、そんなにうまいわけでもない英語で、外国人のみに話しかける男の子。
それを受け、困惑した表情で、こちらに目線で助けを求めるメキシコ女子。
それをあきれたような、でもスタッフだし無下にもできないし、なによりかまうと、めんどくさそうだからと、どうしたもんか首をひねる他の面々。
「あー、ようある光景やなあ」
抹茶カステラをモフモフ食べながら、そんなことを考えていたことを、今でも、なんとなくおぼえているのだ。