解散MAT 脱出TAC お遊びZAT 全滅MAC とりあえずシェルターに謝って編

2023年05月26日 | オタク・サブカル

 前回に続いて、「トーマス・ヨハンソン世代」が中心のオタク談義。
 
 特撮にくわしくない友人ワカバヤシ君が、昭和の狂ったエピソードを聞いて、そのあまりのハイセンスな内容に、

 
 「ボクをだまして、からかってるんだろ?」
 
 
 すっかり疑心暗鬼に。
 
 そりゃまあ、

 

 「正義のヒーローの必殺技に《シルバーめくら手裏剣》というのがある」

 

 なんて言われても、「え? それネタやろ?」としか思いませんわな。
 
 では、まずは登場人物。
 
 
 1.ベットウ
 
 後輩。戦隊ヒーロー、アニメ、マンガ、プロレスが得意ジャンル。

 好きなマヌケ怪獣はビーコン
 
 
   
 2.ワカバヤシ

 元関東人。オタクではなく、映画、文学、哲学などにくわしいインテリ。

 好きなマヌケ怪獣は特になし。
 
 
  
 3.カネダ先輩

 SF、ミステリ、映画、ゲームなどが専門。

 好きなマヌケ怪獣はキングカッパー

 
 
 4.

 特撮、SF、ミステリ、映画あたりが専門。

 好きなマヌケ怪獣はデットン

 

 

■前回は『ウルトラマンタロウ』のZATの楽しさについて語っていましたが、どうもそこにモノ申したいときもあるようで……。

 

ワカバヤシ「なんか、みんなで楽しくツッコミ入れたくなるほど変なんだ、タロウとZATって」

ベットウ「一言で言えば、呑気なんですよ」
 
「有名なところでは、おにぎり食べながら会議してるとか」
 
カネダ「怪獣出現の連絡を受けて、出動する隊員の選ばれた理由が【昨日、カレーを食べたから】」
 
ベットウ「自衛隊が、災害派遣のメンバーをそれで選んでたら、間違いなく炎上ですよね」
 
ワカバヤシMATとかTACとは全然違うんだね」

「でも、それはそれで問題でやな。オレ、こないだたまたまシェルターの回見たんやけど、アレはひどかったなあ」
 
ベットウ「はいはい。第13話《怪獣の虫歯が痛い!》」
 
ワカバヤシ「虫歯……。なんか、タイトルからしてアレだよね」
 
「そもそも、シェルターって虫歯やないねん。ZATが訓練で打った水中ロケットが、歯にはさまってるだけっていう」
 
ワカバヤシ「ゲ、それ、すごい痛そう」
 
ベットウ「痛いですよ。マブチモーターが歯にはさまるようなもんですもん」

ワカバヤシ「いや、その例えはよくわかんないけど」
 
「で、痛くて暴れるから、ZATがその歯を抜こうとして、スカイホエールっていう変な戦闘機に糸付けて……」

ワカバヤシ「あー、子供が乳歯抜くときの感じね」

東光太郎(ウルトラマンタロウ)が行くんやけど、なんとそこで、関係ない健康な歯を抜いてまう!」
 
ワカバヤシ「えー! それはダメだよ!」
 
「そう。麻酔もなしで、いきなり歯を引っこ抜かれるんやから、ひどすぎるねん」
 
カネダ「『マラソンマン』や」
 
ベットウ「あの映画史に残る、残酷なナチの拷問をZATが(笑)」
 
「で、激痛に耐えかねて、シェルターが火を吐いて大暴れするもんやから、宮崎県が壊滅状態に」
 
ワカバヤシ「蛙亭のイワクラさんが泣くなあ」

 

 

 

ZATの大型戦闘機スカイホエールを使って、シェルターの歯から強引に水中ロケットを抜こうとするところ。
ここで東光太郎隊員(シェルターにロケットを打ちこんだ張本人)が間違えて(!)健康な歯を抜いてしまう。
ZAT隊員たちのアホ面(としか言いようがない)があるせいでコメディーチックになっているが、ちょっとヒドイ話である。


 


「もうこれだけで、ZATの責任問題は尋常じゃないけどさ」
 
ベットウ「とりあえず、光太郎はクビですよね」

「結局ZATがやっつけるねんけど、シェルターなんも悪いことしてへんやん!」

カネダ「ちなみにシェルターは、タロウのストリウム光線が効かない強敵」
 
ワカバヤシ「平和に暮らしてたら、いきなり歯にロケット打ちこまれて、泣きながら(本当に涙を流している)痛い痛いって暴れたら、健康な歯を麻酔なしで抜かれて、あげくに殺されて、宮崎県民にはきっと恨まれて」
 
ベットウ「光太郎も最後、一応あやまってましたけどね」
 
カネダごめんですんだら警察いらんって、こういうときのための言葉なんやなあ」

カネダぺスターに発砲して工業地帯を壊滅させたイデ隊員以上かもしれん」

「あれもすごい。全身に原油をためこんでる【油獣】相手に《絶対に発砲するなよ》いう命令のはずが……」

ベットウ「あせって、思わず撃ってまうんですよね。ほんでドッカン」

ワカバヤシ「なんだか、《押すなよ、絶対押すなよ》みたいなノリだねえ」

カネダ「笑いごとやない。それで京浜工業地帯の石油コンビナートが全滅するんやから」

ワカバヤシ「え! 大事じゃないですか!」

ベットウ「大事も大事。職員さんに、《こんな状況で撃ったら、素人でもどうなるかわかるやん!》てマジギレされて」

カネダ「ほんで、イデ隊員が《ボク、科特隊辞めます》いうのをムラマツキャップが止めて、なんか感動のシーンぽいけど」

「絶対、そんなもんでゆるされる被害やなかったよ」

ワカバヤシ「どの組織も、身内には甘いんだよ」

カネダ「でも、あの被害状況は見てて結構、陰惨な気分になるねん」

ベットウ「今やったら暴露系ユーチューバーに《犯人コイツ》って、顔さらされますね、きっと」

「まあ、特撮がすごかったから、オレはゆるすけど」

ワカバヤシ「そういう問題なの?」

ベットウ「この人は、そういう人なんです。たぶん、シリアルキラーがおっても特撮が上手かったら裁判で無罪に投票するんんです」

ワカバヤシ「そのエピソードは問題だけど、聞いてたら、タロウってちょっとおもしろそうなんだけど」
 
ベットウ「そう、今見るとおもしろいんですよ」
 
「子供は逆に背伸びしてハードなもんが見たいわけ。だから、子供とか出して媚びられると、冷めるねん」
 
カネダ「変っていうのも、良い言い方すれば【新しいことに挑戦してる】ってことやしな」
 
ベットウ「そうそう。酔っぱらい怪獣に水ぶっかけたりとか、そう見せかけて、変にダークなエピソードとか、シュールな回とかあったり」
 
「家族がキノコ人間になってるラストはおぼえてるなあ」
 
カネダ「映画『悪い種子』みたいな話もあったりとか」

ベットウ「かと思えば、食いしん坊怪獣モットクレロンなんて、センス爆発な怪獣もいるし」
 
「仲間同士で、一杯やりながらワイワイ見るのが最高。特撮もいいし」
 
ベットウ「良くも悪くも、平和ですよね、タロウは」

 

 (『ウルトラマンレオ』MAC編に続く)
 

コメント
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