ポルトガル語を学習中である。
ここ数年、スキマ時間に外国語をやることにハマっており「1日15分勉強」で
英語
この4つをマスター(中1レベル)してきたペンタリンガルの私。
そんな程度の勉強では、たいして役に立たないのではと思われそうだが、これくらいでも、
He can hit a home run with a bunt.
(彼はバントでホームランを打つことができます)
Le gardien de but français n'a jamais touché le ballon.
(フランスのゴールキーパーは一度もボールにさわれませんでした)
Mein Freund ist vom Zaun gefallen, also habe ich es gefilmt und verkauft.
(友だちが柵から落下したので、撮影して売却する)
くらいなら意味を取れるのだから、そうそう馬鹿にもできない。
なかなかに順調な進撃で、次はアラビア語だと意気ごんでいたところ、なんと
「アラビア文字がおぼえられない」
という、テニスで言えばラケットにボールが当たってくれないレベルな挫折を味わう羽目に。
我ながら情けないが、40代になると記憶力がスコンと抜けるので、しょうがない面もある(マジなのよ)。
ということで、ここはプランBに移行だと、ポルトガル語に転進することにしたのだ。
ここまでの英・独・仏・西はメジャー言語だが、ここで急にポルトガル語という地味なところへ。
特にポルトガルやブラジルに縁があるわけでもないのに(ポルトガルは昔旅して、いいところでしたが)なぜポル語なのかと問うならば、これが子供のころからの積年の謎を解くため。
曰く、
「スペイン語とポルトガル語は、標準語と関西弁くらいの差しかない」
子供のころ読んだサッカー漫画の名作『キャプテン翼』の中で、そういう豆知識が披露されていたのだ。
ブラジル留学をひかえてポルトガル語を学ぶ主人公大空翼君が、アルゼンチンの天才ファン・ディアス選手に話しかけるシーンがある。
これを見たとき、
「ホンマに、そんなことあるんかあ?」
不思議に思ったもの。
まあ、子供のころで外国語のことなどよくわからないし、そもそも日本語という言語学的にも孤立している言語を持つ感覚では
「外国語だけど、なんとなくわかる」
なんて言葉があるのにピンとこないのだ。
しかしこれが、世界には探せばたくさんあって、有名なところではセルビア語とクロアチア語。
この2つはセルビア語がキリル文字、クロアチア語がラテン文字(ローマ字)を使う以外、ほとんど同じなのだという。
実際、外国語学習者におなじみの白水社「エクスプレス」シリーズでは、「セルビア・クロアチア語」と1冊にまとめられている。
しかし、歴史的にエグイほど憎み合い、殺し合ってきたセルビア人とクロアチア人が、意思の疎通はスムースというのは大いなる皮肉であるなあ。
そんな例もあるので、この謎が気にはなっていたんだけど、なんせスペイン語なんてやる機会がないものだから放っておいたら、それから30年くらいたって、「お」となったわけだ。
今なら、検証できるやん。
ということで、ここにスペイン・ポルトガル比較文化計画、その名も「ルイーゼロッテ作戦」を始動。
ポルトガル語をしゃべりたいとかいうよりも、ほとんど実験感覚で、はじめてみたわけだ。
で、これが、なるほどーと感じるところ多々で非常に興味深いものだった。
(続く)