古いテニス雑誌を読んでみた 1990年『スマッシュ』セイコースーパー&ニチレイレディース特集

2018年01月30日 | テニス

 古いテニス雑誌を読んでみた。

 私はテニスファンなので、よくテニスの雑誌を買うのだが、最近古いバックナンバーを購入して読むのにハマっている。
 
 そこで前回(→こちら)は『スマッシュ』1990年9月号ウィンブルドン特集号)を読んでみたが、今回は同じく1990年12月号

 表紙は9月号と同じく、ステファンエドバーグ

 まあ、になるものなあ。

 モニカセレスジェニファーカプリアティ(まだバーンアウト前夜)の比較からはじまって、今号のキモは



 
「セイコー・スーパー・テニス」

  「ニチレイレディース」


 
 この2連発であろう。

 セイコーではボリスベッカーイワンレンドル決勝で、あと3ポイントまで追いつめながらの逆転負け。イワン強し。

 90年大会はアンドレスゴメスマイケルチャンアーロンクリックステインといった優勝候補が、相次いで初戦敗退という大荒れの模様。

 その中で抜け出したのが、当時「3強」のレンドルベッカーエドバーグだったが、そこに混じってひっそりとベスト4に入っていたのがリッチーレネバーグ

 おお、レネバーグ。

 いたなあ。ダブルススペシャリスト萌えの私としては、うれしい快進撃だ。

 地味だけど、ジャパンオープンでも準優勝したことあるし、意外と日本とは相性がいいんだな。

 松岡修造さんは、お約束の途中棄権

 ダブルスではギーフォルジェヤコブラセク組が優勝。

 ラセクはシングルスでも準々決勝で、エドバーグ相手にマッチポイントを握る大健闘。

 私のイメージでは、マルクロセとダブルスで活躍してたような。

 ローランギャロス複優勝デビスカップでもロセとのコンビで準優勝している。

 シングルスも最高7位だから、フロックではないんだよね。 

 ニチレイはメアリージョーフェルナンデスが、エイミーフレイジャーを破って優勝

 メアリー・ジョーはダブルスも制して二冠達成。

 どっちも人気が高い選手だったけど、個人的には特にエイミーが好きだった。

 ジャパンオープンにも強くて、いつも決勝に出てたけど(6回決勝を戦って2回優勝)、ニチレイでも強かったか。

 ちなみに、94年準優勝

 よほど日本と相性が良かったらしい。美人というわけではないんだけど、なんとなしに愛嬌があるというか。

 WOWOWで実況をしてた岩佐徹さんが、



 「フレイジャーには、いかにもアメリカのふつうのお嬢さんといった雰囲気がありますよね」





 なんて語ってたけど、そうそう、そういう素朴な良さが感じられるのだ。

 傾向としては、キムクライシュテルスとか、サマンサストーサーとか、その流れ。好感度が高い。

 「アメリカ発情報ランド」というコーナーでは、まだ10歳3ヶ月ヴィーナスウィリアムズが、妹セレナとともに紹介されている。

 専門家の絶讃と、街をギャング団が闊歩する、ワイルドすぎる姉妹の幼年期がクロスする興味深い内容。

 まだ小学生(!)のヴィーナスのあこがれは、ジョンマッケンローだそうな。

 この2人のことだから、このときからすでに今の自分たちの成功を確信していたのかもしれない。

 他にも、


 「デ杯はアメリカとオーストラリアで決勝」

 「ジョセフ・ラッセルが全日本選手権制覇」

  「雉牟田明子がアジア大会で金メダル」



 などのニュースが。

 デ杯全日本アジア大会という三連チャンが、いかにも専門誌といった感じ。

 世間の人は知らないかもしれないけど、大事な大会なんだよね。 
 
 9月号でもチェックしたジュニアランキングでは、インドレアンダーパエス1位に。

 5位アンドレアガウデンツィ6位ミカエルティルストロム8位ダニエルネスターなんかの名前も。

 ネスターか。マークノールズと組んでいたダブルスのスペシャリストだったなあ。

 というか、この人、今でも現役なんですが。

 ダブルスで生涯グランドスラム達成ミックスでも4大会すべて決勝進出全豪ウィンブルドン優勝)。

 ツアーファイナル優勝オリンピック金メダル

 しまいには「ゴールデンマスターズ」までやってのけるという超人ながら、シングルスでのタイトルがという、正真正銘のスペシャリストぶりがすごい。

 ロジャーフェデラーラファエルナダルほど知られてないけど、なにげに「レジェンド」の名に値する選手です、ハイ。

 あと、女子の部で杉山愛さんが準優勝したJALスーパージュニア男子の部では、金子英樹茶圓鉄也らと並んで、タイスリチャパンの名前が。

 おいおい、スリチャパンって、1990年なのに時代が合わないのではとつっこまれそうだが、こちらはパラドンではなく「・スリチャパン」。

 たぶん、パラドンのお兄さんの、ナラソーンスリチャパンのことですね。

 スリチャパン兄弟はタイの英雄で、ナラソーンはパラドンほどメジャーではないけど、デ杯タイ代表ダブルス歴代最多勝利選手。

 弟の陰にかくれてはいるけど、なにげに勝負強いダブルスのスペシャリストなんです。

 2回戦で、優勝したレンストロームに敗退してました。残念。

 

 (続く→こちら


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