「結局、世界で一番強いヤツはだれなんや!」
いきなりそうブチ上げたのは、友人サヤマ君であった。
「○○の中で最強なのは誰か」
というのは飲み屋のウダ話では、よくとりあげられる議題である。
最強の格闘技とはなんなのか。空手か、柔道、相撲、それともムエタイ。
歴代サッカー選手で最強はペレやマラドーナにクライフ。今なら、メッシとクリスティアーノ・ロナウド、どっちが上なのか。
将棋なら、大山康晴と羽生善治はどっちが強いの? テニスなら、ロッド・レーバーとロジャー・フェデラーは? などなど議論は尽きない。
このように、語り出すと止め処がなくなる「だれが最強」トークだが、この日サヤマ君が出してきたテーマというのが、
「動物の中で、最強なんはなんやと思う?」
よく、ブログのアクセス数を伸ばす方法のひとつに、
「かわいい動物の写真を載せる」
というのが紹介されているが、当ページではそのビジュアルではなく腕力。
読者にとっては、特に女性にとっては死ぬほどどうでもいい話題のような気もするが、それはともかく、この議題。模範解答はおそらく「熊」であろう。
テディベアなどかわいいイメージがあるが、野田サトル先生のマンガ『ゴールデンカムイ』を持ち出すまでもなく、ヤツらの戦闘能力はハンパではないことは知られている。
「超カワイイ!」
なんて、うっかり抱きつこうものなら、ベアハッグを食らって、全身の骨を砕かれ即死である。
なんといっても、マス大山が最強を求めて戦ったのが熊なのだ。
まあ、バトルの際には極限まで弱らせていたのではという説もあるが、とにかく強い。最強の名にふさわしい猛者と言えよう。
ところがそこに、
「いや、熊より象やろ」
提言したのは、友人アサヒ君である。
なるほど、そうきたか。
なんのかのいって、基本的に格闘とはウェイトの大きい奴はそれだけで有利だし、鼻を使った遠隔攻撃も可能。
さすがの熊も、象のボディアタックにはまいるのではないだろうか。あのゴツゴツした皮膚は、防御の際も頼りになりそう。
攻防ともに、スキなしといったところか。
というわけで、とりあえずのところ議論は「象が最強」ということで落ち着きかけたのだが、ここで終わってしまっては話がおもしろくない。
ここで不肖この私が起死回生の意見でもって、議論を再活性化させることとなる。
あの最強の象をも倒せる動物を思いついたからだ。
いったいそのスーパーアニマルとは何者か。答えを言う前に、皆様も考えていただきたい。
ヒントは、どちらかと言えばディフェンシブに戦う動物です。
(続く→こちら)