竹内義和さんから、コメントをいただいたことがある。
インターネットというのはすごいもので、だれが読んでいるかわからない。
私も「どうせ、こんなん読む人おらんもんね」とばかりに、無茶苦茶お気楽に人の悪口や適当な書評を書いていたら、爆笑問題の太田光さんが読んでいてコラムのオチで引用されたり。
他にも『僕の見た「大日本帝国」―教わらなかった歴史をたどる旅』などを書いたノンフィクション作家の西牟田靖さんの本を取り上げたら、本人からコメントをいただいて恐縮したりした。
「なんでこんな有名人が!」といった人がたまにあらわれるのが、インターネットのおもしろいところであり、怖ろしいところでもある。
そんな有名人コメントシリーズの一人に、竹内義和さんがいる。
ある日コメント欄に「竹内義和」とあり、いやいやまさかとも思ったが、中身を読んでみるとそこには、
「今度、『ウルトラマンの墓参り』という新刊が出ることになりました。どうぞ読んでみてください」
なんと、ホンマもんの竹内さんであった。
一瞬なりすましかとも疑ったが、そんなことで私をだましてもなんのメリットもないし、素直に新刊本の宣伝の一環と受け取るべきであろう。
これを見たとき、私は思わずパソコンの前でイスから立ち上がってしまった。
いやー、それやったらスゴいやん!
いや、だって『誠のサイキック青年団』の竹内さんだよ。関西の深夜ラジオファンにとって、ある種のカリスマ的人物。
そんな人から、コメントをいただけるなんて。
それは映画ファンで言えば中野貴雄監督から、音楽好きの世界でいえば大槻ケンヂさんからコメントをいただけるようなものだ。
世間的には「そんなに?」だが、一部ではものすごい自慢できる存在なのである。
そんなビッグマンに声をかけていただくなど、元サイキッカーの私としては光栄の至りというか、まさに、
「俺もここまでのぼり詰めたか」
といったところだ。
などとホクホク顔で語っていると、おいおいちょっとまて、さっきからオマエはどうやら自慢をしているらしいが、それはちっとも伝わってこないというか、正直
「竹内って誰やねん」
そうつっこまれそうだが、まあそれはそう言われてもしょうがない面はある。
竹内アニキと言えば、一部では知る人ぞ知る有名人であるが、知る人ぞ知るというのは、和文和訳すれば
「知らん人はまったく知らん」
ということである。そこで次回は、我らがリスペクトする「アニキ」について少しばかり語ってみたい。
(続く【→こちら】)