いしころとまとの花野果村(はなやかむら)

野菜ソムリエ全国大会金賞受賞料理教室『花野果村キッチンガーデン』主宰 
いしころとまとのベジフルこぼれ話

震災から1年

2012-03-12 20:07:28 | 花野果村キッチンガーデン

震災から1年がたちました。

昨日は各メディアが震災特集を報道しておりましたが

私がやっとテレビをつけたのは

東日本大震災が発生した午後2時46分の数分前です。

震災後に南三陸、亘理町、石巻へと足をのばして

現実を目の当たりにしたはずなのですが・・・

実はいまだに、

震災の記憶をテレビで見ることが出来ないでおります。

 

あの震災ではほんとうに沢山の大切な命が失われました。

あの日震災がなかったら・・・

3時頃に「ただ今」と言って帰ってきただろう、無邪気な子ども達の命、

自己を叱咤激励して多くの人命を救った消防隊員や自衛隊の方々の命、

あの時、あの瞬間何とか生きたかっただろう・・・

数え切れないほど多くの老弱男女の命

我が家では3月11日2時46分に

家族で黙祷を捧げました。

 

 

私が今自宅でやっている

「植で食が楽しくなるセミナー」を開始したのは・・・

昨年9月のこと。

・・・震災半年後のことでした。

震災までは、

いつか自宅でセミナーを「やりたいな」と漠然と思っていたのが

あの時を境に「やらなくてはいけない」と変わったわけです。

 

震災から数日後には

何処のお店も棚の上から食料がなくなってしまいました。

雪が降る中・・・原発の恐怖を感じながらも

家族の食料を少しでも確保するために

スーパーに並ぶ長蛇の列ができました。

5品までという制限のなか・・・

私たち年配の人々は、保存が効く缶詰や、レトルト食品、そして

何倍にも量が増える乾物や豆類を厳選して選んでおりました。

買い終わり、自転車をこいで家に帰る道すがら見たのは、

若い人たちが弁当を求める列。。。

いつもなら閑散としたお店の前に

若者達がペットボトルとお弁当を買って

嬉しそうに帰っている姿を見たときに

正直、可哀相だなという思いしか浮かんできませんでした。

たぶんアパートには料理をする食料の常備もないんだろうな、

離れている親も、

アパート暮らしの子ども達を心配しているだろうな、

暖房もない寒いアパートの中で

一食食べたら・・・

もうそれで食料は尽きてしまうんだろうな。。。

いろいろと考えながら家に帰ったわけですが・・・

あの情景を見たことが

植食セミナーを始める推進力となりました。

 

いざとなったら・・・

家の中にある食料を工夫して

家族のお腹を満足するお料理をつくってもらいたい。

いざとなったら・・・

乾物を戻して、豆を炊いて、

あったかい気持ちになるお料理をつくってもらいたい。

いざとなったら・・・

自分で「食を作り出す力」があることを自覚して

生きる自信を強く持ってもらいたい。

いざとなったら・・・

最短で収穫できる野菜の種を撒くことから

始めたらいい。

 

いざとなったら・・・

いざとなったら・・・

 

でも、いざとなったときには

きっと遅いから・・・

いざとなったときではなく

今というときに・・・

「楽しく!!」生きる術を学んで欲しい。。。

 

 

震災後丁度1年たった昨日のこと 

「健康優良食品であり、いざとなったら防災食」となりえる

「保存品・加工品の世界」のセミナーと

楽しいワークショップ

「チョコベジとルクエ体験会」をすることが出来ました。

 

 

 若いお母さん達が食べているのは・・・

 

 あのカリブロの茎の部分

皮を厚く剥いて生で食べていただいておりますが・・

ブロッコリーやカリフラワーの茎の部分を生で食べたのは

初めての経験

「意外と病みつきになるかも。。。」なんて声も聞こえてきました。

 

 とっても可愛い女の子たちふたりで・・・

チョコベジ用の明治のミルクチョコレートを割り入れる

お手伝いをしてくれてます。

 

 

テーブルの上、手前にあるのは

乾物の代表格である「切り干し大根と、芽ひじき」を使った煮物

このレシピはルクエを使って電子レンジで乾物を戻したもので

戻すのに面倒と言われている乾物も

あっという間に戻してくれます。

普段から乾物を使い慣れることもとっても大切ですね。

 

  

お母様達が、保存品・加工品のお勉強会の間

お子さんの面倒を見てくれていたお父さん達も・・・

お子様を連れて昼食時には集まってきたようです。

ご近所さんどおし、仲がいいのはとってもいいことです。

だってね、ロミオとジュリエットの世界は

子どもにとっては大変迷惑な話ですから。

 

一番ちっちゃなお子様

神妙な面持ちといいますか・・・

とっても変な顔をしていたので

無理かな?と思ったのですが・・・

 

 

 

「ほらほら、見てみて、あんなに食べているよ」

という、母親達の声も聞こえてきて

気がつくと、子ども達もりもり

お野菜にチョコをつけて食べておりました。

手前の女の子は、野菜をほぼ完食!!

 

 

こちらのテーブルでは

お料理を終えたお母様の席もできあがり・・・

 

野菜がもりもりいっぱいの食卓が出来上がったようです。

 

「チョコベジとルクエ体験会」

今週の開催を楽しみにしている方もいらっしゃいますので

詳細についてのご報告はこの辺で。。。

 

 

お母様達、みんなで相談してきたのか・・・

この日朝から、お家でいろいろなピザを

焼いてきてくれましたよ。

 ありがと~~

 

 

お陰様で大所帯ながら・・・

 

楽しい食事のひとときを過ごすことが出来ました。

 

切り干し大根をレンジで戻すのも初めての経験

チョコベジもルクエも初めての経験でしたが・・・

 

興味があっても無くても

今まで知らなかった世界をいろいろと経験することって

とっても大切な事ですよね。

 

何が人生を変えるかわからないのが・・・

人生のおもしろさ、ですから。 

 

 

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4 コメント

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食の伝道師 (しんこ)
2012-03-13 09:38:18
食は笑顔を作ってくれますね。
美味しい食事で怒る人はいませんもの!
小さなことから初めても、いつしか大きなつながりになりますものね。

震災から一年ですが、私も繰り返される報道番組を見てると涙が止まらなく気分が落ち込んだりします。

そんな時は無理せず、楽しい事を考える事にしています。
食が植でつながる私もがんばるつもりです。

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しんこさん、こんばんは! (いしころとまと)
2012-03-13 19:38:33
しんこさん、
しんこさんの周りには、
人命救助に奔走した方が
身近に沢山いらっしゃったので
今でもとっても心が痛むことと思います。
私も伝えていきたいことがあるのですが
まだ消化しきれないでいる感じで

今は終着点にたどりつく一本道を、
模索の最中ですよ。
しんこさんのように熱心な生産者と知り合えたことが、私の自信のひとつかな。。。
クッキングも確かに大事だけど・・・
自然のちからを借りて作る
加工品、保存品の世界が
日本人の食の原点。
自然は周りにいっぱいあるから
自然との協同作業をすることの楽しさを
先ずは第一に伝えていきたいと思ってますよ。

ところで、しんこさん
プンタ君のお料理研究会はどうだったの・
キリンビアフェスタでの
プンタ君との集い
すごく気になってます。
参加したかったわ~~



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Unknown (あけみ蝶)
2012-03-13 21:58:59
こんばんは。
東日本大震災が発生した3月11日午後2時46分
この日がなかれば・・・
震災の被害を受けた方々は、いろいろな思い出で・・・
この日を迎えられたと思っています。

私も3月11日パソコンしながら、テレビ放送聞き
午後2時46分合掌・黙とうをしました。
主人は、スーパーに行っていていた時、午後2時46分黙とうのアナウスが流れたと言っていました。

この前ラジオ放送の時も保存食品のお話をされていましたね。
若いお母さん達と子供達楽しそう。
これからも自宅のセミナー頑張ってくださいね~~。
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あけみ蝶さん、こんばんは (いしころとまと)
2012-03-14 19:56:37
この1年何をやってきたのか
よく考えたら
こんな記事なってしまいました。
今年は復興元年、私らしい復興を
していきたいと思ってますよ。

若いお母さん達、すごく皆さんお料理が
お上手なんですね。
子ども達もお母さんのまねごとのように
楽しそうにお料理していたので
ご家族皆さんがそれぞれ楽しんでいたようでよかったです。
美味しい笑顔
見ているだけで幸せになってきますね。



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