Liner Notes

観たこと、聴いたこと、読んだことを忘れないように印象に残った光景を栞として綴ってみました

β6「天気の子」

2019-10-25 | Movie Reviews
 自らに期待される役割に生き甲斐や責任感を意識すること。それが、自我の芽生えという「物語」なのかもしれません。

 でも、その期待に応えられず、押しつぶされそうな責任感のなかで、罪の意識にさいなまれ、それでもなお「大丈夫」と思えるのか?

 大切な人たちを想う気持ちに気付くことや、罪の意識にさいなまれる自分に、「大丈夫」と言えるもうひとりの自分に気付くことが大切だと思います。

 心の底から等身大の自分を受け入れて、自分らしく生きようとする「物語」を自らが編み出して歩むこと。それが、アイデンティティ(自己同一性)のような気がします。

♪「何もない僕たちになぜ夢を見させたか 終わりある人生になぜ希望を持たせたか なぜ手をすり抜けるものばかり与えたか それでもなおしがみつく僕らは醜いかい それとも きれいかい 答えてよ」♪
(Lyrics by RADWIMPS )

(新海誠 監督作品, 2019)

初稿 2019/10/25
校正 2020/09/04
写真「空の向こう側の世界」
撮影 2019/09/08