Liner Notes

観たこと、聴いたこと、読んだことを忘れないように印象に残った光景を栞として綴ってみました

α17A「フィオーナとアリアン」 朝倉響子, 1992.

2023-01-06 | Exhibition Reviews
 現地では銘板の向きが逆でしたので、おそらく向かって左がアリアン、右がフィオーナだと思います。

 アリアンはギリシャ神話に登場する王女の名を意味し、フィオーナは人名というよりも明るく青白いイメージも意味するそうなので、ありのままの姿を示唆しているような気がします。

 しかしながら、彼女たちはそれぞれの存在に気づいてはいるものの、お互いの瞳をあわせて話すまでにはいたっていません。

 ひょっとしたら、幼き少女※1の姿から目指すべき自分の姿へと成長しようとする過程で、ありのままの自分なる姿に出逢う物語の序章なのかもしれません。

初稿 2023/01/06
写真「フィオーナとアリアン」 朝倉響子, 1992.
撮影 2023/12/11(東京・教育の森公園)
注釈 ※1)α16「ジル」 朝倉響子, 1988.