一里塚の主人が言うには、もうとっくに出て来てもいい白菜がちっとも出てこない。全然出てこない。
一里塚の主人に聞いてみた。
「あとどのくらい掘れば出て来ますか?」
一里塚の主人が言う。
「もう出てくるはずだから、手で掘った方がいいかもよ」
手で掘るのは嫌だから、スコップで少しずつ掘っていくのである。
もう少しで出てくるよと言われてから相当掘った。
もう出てこないんじゃないか?と思っていたその時、
「ジャジャーン!」という感じで、白菜の頭が見えたのである。
すごく寒いのに、少し汗をかいているのである。
でも、白菜が出て来て嬉しいのである。やったのである。頑張って良かったのである。
一里塚の主人に「白菜出て来ました!」と伝える。
一里塚の主人は言う。
「あと、大根ね。えっと、大根はね、ここらへんをガーッと掘って、ここらへんをガーッと掘った辺りにあるから」
コデラーマンは、それを聞いてタッタッタッと向こうの方へ逃げて行った。
なんとなく、ガーンという感じが漂ったりしたのである。