ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

ライブがなくなってしまった。

2020-05-10 04:45:00 | Weblog


いつもある場所に月が見えない。少し寂しい。

月を見ると声をかける。
「やぁ、元気かい?」

月がないと少し寂しい。今日は曇り空だ。

そういえば、月はずっと空の上にある。僕が生まれてからずっとある。きっと、僕が生まれる前からずっとある。
きっと、僕が死んでしまってもずっと空の上にある。
そう考えると、少しだけ、心が安らぐ。

ピーナツの殻を剥いている時と同じくらい、心が安らぐ。

ピーナツの殻剥きは、あと三日ほどで終わる予定だ。たぶん、きっと。

組んでいたライブが、なくなったことは、今まで、一度もない。

アニーズガーデンのライブ、インフルエンザの高熱にうなされながら、楽屋ではずっと横になって眠りながら、ステージの時だけはシャンとして演奏したりした。

ライブの危機といえば、それくらいだろうか。

もうすぐライブだ!と、ブログを書き始める頃なのだ。練習もし始める頃なのだ。
6月27日に下北沢lownで、ライブがある。・・・ライブがある予定だった。

ブッキングマネージャーのプラムくんから連絡があった。

「ライブ、どうする?」

下北沢lownは、今は閉じているらしい。緊急事態宣言での自粛であるのだろう。
もしかしたら、五月いっぱいで緊急事態宣言は解かれるのかもしれない。
でもきっと、おそらく、コロナウィルスが収まってはいないだろう。
下北沢lownは自粛をやめて営業を再開するかもしれない。
でもきっと、コロナウィルスの危険は東京の街から消えてはいないだろう。

自分も危ないが、来てくれる人も危ない。そもそも、来てくれと言えない。そもそも、人が来てくれなければライブは出来ない。

泣く泣くの決断である。

「キャンセルしてください」


下北沢lown。小さなライブハウス。この危機を乗り越えられるのだろうか・・・。

12月には歌いたい。12月には歌える状況になっているのだろうか?
コロナウィルスの騒ぎが収まっていたとして、下北沢lownは生き残っているのだろうか?
僕が歌う場所は残っているのだろうか?

下北沢lownほどのライブハウスは、他にない。
願うばかりだ。願うばかりだ。願うばかりだ。

今日は空に月がない。
だから、余計に、少し寂しい。