ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

アンプにコーラスっているか?

2021-03-29 01:32:00 | Weblog
音楽の話の続き。

ギターアンプの話をしてみよう。
ちなみに、この世界で一番凄いギターアンプって何か知ってる?
おれはね、そんなの知らない。

僕はギターリストでもあるわけなのだ。長いバンド人生を振り返ってみる。
たとえば歌いながら弾くボーカルアンドギター。たとえば一人のギターリストがテロリロテロリラ〜とフレーズを弾くのに対して、その反対側に立って「ジャーン、ジャガジャーン!」とか弾くギター。
そういう人のことをサイドギターと呼ぶのだね。
そう、僕はサイドギターリスト。

下手だけど、ギターを弾いてバンドをやりたい!という人は、サイドギターになるしかない。そういう決まりがあるのだね、世の中にはね。

ライブハウスには二種類のアンプが備え付けてあったりする、ことが多い。ジャズコとマーシャル。ド定番。
ジャズコはRolandのジャズコーラス。コーラスが付いているんだぜー!という、僕的には、、なんでコーラスを付けたことをそんなに威張ってんだ?ジャズコのコーラスなんて使ったことないけど・・・。
マーシャルは基本的にギャーンと鳴るアンプ。基本的にギャーンとなる。絶対にギャーンとなる。

サイドギターはアンプを選べない。アンプを選ぶ権利は常にリードギターが持っている。これはこの世の常識。リードギターが使わない方のアンプを黙って使う、それがサイドギターの誉れ。文句なんて言わない。言えない。ジャズコでもマーシャルでもない、聞いたことのないアンプだったとしても、嫌だとかは言わない。余ったアンプでジャカジャーンと弾く。それがサイドギターなのだね。

僕の場合はね、実の所、使いたいアンプなどない。好みのアンプもない。なんだっていい。選択権があったとしても、どうだっていい。だって、何で鳴らそうが、僕の技量では大差ない。大差ないのだね。ジャカジャーン。

昔、学生時代のバンドの頃。新宿のリハーサルスタジオで練習して、練習後に「牛若」という牛丼屋で牛丼を食べてから帰るというのが定番、という時代があった。
メンバーが寄せ集めだったせいもあり、それぞれがバンドを掛け持ったりしていたりして、メンバーの誰かが穴を開けるなんていう時も多々合った。

その日はリードギターが欠席。その日のスタジオはお値段高めの良いお部屋。ギターアンプも普段のお安いお部屋よりグレードの高いものが置いてある。

Mesa Boogieのmark3というアンプがある。メサブギー。メサブギ。通称ブギー。

リードギターは、ブギーが置いてあれば必ずブギーを使う。メサブギが良く似合う音色のギターを弾く男だった。もちろん、サイドギターに断ったりはしない。スタジオに入り、無言でブギーのジャックにシールドを挿し込む。

リードギター不在のスタジオにブギーのあんが置いてある。

「ブギーだ・・・」と僕は思う。でも、ちょっと恥ずかしい。僕のようなサイドギターがブギーにシールドを挿しこんでいいのだろうかという疑念が湧いて来る。

「ブギー、鳴らしてみたいなぁ」と僕は思う。

その日の練習後、牛若で牛丼を食べながらメンバーが言った言葉が忘れられない。

「今日のギターの音良かったね。リードみたいだったよ。ブギーを使えば誰でもリードになれんの?」

多分、それは違うと思うけど、ブギーの音はカッコ良かった。ギュイーンギュイーン。

後にも先にも、ブギーのmark3を鳴らしたのはこの時だけ。20万円くらいかな?30万円くらいかな?知らないけど。買うならブギーのmark3。買わないけど。だって、鳴らす場所がないから。レコーディングなら使うにしても、鳴らす場所がないなら。買わない。

長くなったのでこの辺で。
次回は、「しんぐ遂にブギーを手に入れるの巻」。お楽しみに。

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