ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

さよなら、はちみつカフェ。2

2019-05-12 03:01:22 | Weblog


ニホンミツバチはね、
巣箱の天井から巣を作り始めて、どんどんと下の方へと巣を伸ばしていく。

女王蜂は卵をどんどん産んで、働き蜂がじゃんじゃん増えて、巣の上の方にハチミツが貯まって、ハチの群れはどんどん大きくなっていく。

夏の暑い日には、働き蜂が外に出て、巣箱の入り口付近に集まって、後ろ向きになって羽根をブーンと震わせる。巣箱の中へ涼しい空気を送っているのである。

ある夏の日。ハチの様子がおかしい。ハチの群れが巣箱の外へ出てしまっている。すごい数。ちょっと引くぐらい、すごい数。これ全部に刺されたら、きっと死ぬ。

なぜ、ハチが巣箱から出てしまっているのか・・・素人だから、わからない。

「暑いのかな?」

「窮屈なのかな?」

「なんなのかな?」

わからない。でも、まぁ、どう見ても、状況は良くはなさそうだ。

「困ったな」


ハチは上から下へと巣を伸ばしていく。

翌日、巣箱の中を覗いてみた。
上から伸びてきた蜂の巣が、下まで伸びて巣箱の底にくっつきそうになっていた。

なるほどなるほど、そういうことか。

ハチの居場所がなくなっている。そして、狭いから暑い。暑いし狭いし、みんな外へ出る。

さて、どうするか?
そういう時のために、継ぎ足すための箱がある。
巣箱の下の方に、同じサイズの木枠を足せるようになっている。
ダルマ落としの逆の要領で、巣箱を持ち上げて、木枠をスポっとはめていく。
ハチが営巣出来るスペースを確保。

その日から、ハチが外へ出て巣箱の壁に張り付く現象はなくなった。

日々勉強なのである。知らないことしかない僕にとっては、起こることとその対処、その全てが勉強なのである。

僕にハチと巣箱を分けてくれてキムラ師匠はこう言うのである。

「ハチの気持ちになって考えろ!」

僕は目を閉じて考える。

「ハチの気持ち、ハチの気持ち・・・」

うーん・・・

ハチの気持ちなんて・・・全然わかんないのである。
いくら考えても、ハチの気持ちはわからない。

全然ダメダメな僕なのである。




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