やなせたかしさんがご存命の時は、麓郷にあるアンパンマンミュージアムには、やなせたかしさんからの毎月の挨拶が飾られていた。
たとえば僕が九月から十月にかけて北海道を周っている時は、月が変わると、その挨拶を読みに再びアンパンマンミュージアムを訪れたりしていた。
やなせたかしさんが亡くなってからは、当然のことながら、毎月の挨拶はなくなってしまった。
いつも「毎月の挨拶」が飾られていた階段の踊り場で、今まで読ませてもらったやなせたかしさんの言葉を思い出したりしている。
何度も何度も来て、何度も何度もホロリとと泣きそうになる僕は、きっとこの場所が大好きなんだと想うんだ。