きたさんよりも早く起きた。
実は、きたさんが起きる前にこっそりと出かけてしまい、自分の行きたいところへ行ったりして、札幌ライフを満喫しようと思っていたりした。
なのに、きたさんが目を覚ました。
がびーん。
きたさんが昨日からずっと、僕に言っている。
「大倉山ジャンプ競技場、行ったことある?」
僕はそのたびに同じように答える。
「行ったことあるよ。そして、別に行きたくない」
なのに、きたさんは何度も言ってくる。
「大倉山ジャンプ競技場、すごいで」
そのたびに僕は答えている。本当に答えている。
「ジャンプ競技場なんて、行きたくない。絶対に行かない。興味ない」
そして、僕は、車に乗せられて、大倉山ジャンプ競技場へ、連れて行かれる。
なんでや!?