My Favorite Things

写真、舞台、Jazz、バーボン、星空 等々。
私のお気に入りです。

ベガーズ・オペラ

2008年03月09日 22時02分34秒 | 観劇

想像以上に、とっても楽しい舞台でした。
客席に入ると、ステージ上にも客席を設けた特殊な舞台が目に飛び込んできました。
観客用のベンチが4列ずつ設置されたステージは、思ったよりも狭い印象です。
通常のXA列からXD列が舞台の両袖に配されたため、A列が一般席としては実質の最前列です。
両袖のボックスシートが、オペラを演じる劇場であることを感じさせます。
オケピは舞台上手奥にこぢんまりと配され、モーツァルト!の舞台を思い出させるような衣装を着ています。
老役者を演じる近藤洋介さんが舞台上に現れると、観客とのやり取りが始まります。
小道具を運ばせたり、箒で掃除をさせたり・・・。
既に、芝居は始まっています。
私の脇の上手側通路が明るくなると、べがーの面々が登場です。
ストーリーは、ベガー達が1日だけ劇場の使用を許され、たった1度だけのオペラを演じるというものです。
盗品を買い上げることを生業にしているピーチャム。
女好きの追い剥ぎ、マクヒース。
マクヒースを慕い、極秘に結婚をしてしまったピーチャムの娘ポリー。
ピーチャムと兄弟と呼び合う、いかがわしさたっぷりの看守長ロキット。
マクヒースの子供を妊ってしまった、娘のルーシー。
マクヒースを巡るポリーとルーシー、その父親のピーチャムとロキットのそれぞれの思惑が絡みながら進んでいきます。
このオペラの進行を勤める詩人のトムが、要所を締めていきます。
歌も、ソロあり、三重唱あり、さらには五重唱ありと多彩なシーンが楽しめます。

久しぶりの橋本さんは、長い髪を後ろにまとめ、眼鏡をかけての登場は、一瞬誰か解りませんでした。
高嶋さんの舞台は初ですが、ピーチャムの雰囲気はピッタリで、予想以上に良いですね。
森さんはミセス・ピーチャムの時は小悪党の女将さん的な印象で、歌声も素晴らしいです。
ダイアナ・トレイプスとして登場してからは、怪しさたっぷりの怪女を演じています。
笹本さんは、カツラに少し違和感がなきにしもあらずですが、可愛さあり気の強さありで、歌声は相変わらず素晴らしいです。
島田さんも、素晴らしい歌後を聴かせてくれました。
内野さんも初めてだったのですが、良く響く素敵な歌声ですね。
隣の席の女性達の休憩中の会話に、思わず心の中で頷いてしまいました。
村井さんの看守長、芝居を観ながらもジャベールのイメージが頭に浮かんできてしまったのは、昨年の夏にはまってしまったレ・ミゼラブルの影響が未だに残っているようです。
芝居中も観客との駆け引きが多く笑いが絶えないのですが、休憩時間中の客席も目が離せません。
客席の至る所に現れるベガー達にふれることができ、差し入れを渡したり言葉を交わしたりすることができます。
私の側には森さんとエマ役の小此木さんが訪れ、小此木さんは誰かにいただいたぬいぐるみを片手に、『I Love You』を繰り返していました。
役では幼い設定のエマですが、この時も役以上に可愛い女の子でした。
ピーチャムとロキットの2人から疎まれたマクヒースは、拘束され裁判にかけられます。
判決は、予測通りのものです。
刑が執行される時に、・・・。
怒って客席のドアから出て行こうとする、トム。
間が持たず、ダンスが始まり・・・。
始まりもいつの間にか始まっていた感じの強い芝居は、ラストも同様でした。

何度も客席に応えていたカテコも、内野さんの『一夜だけの公演は終わり・・・』という挨拶で〆となりました。
下手に捌けていくときにステージシートで転けていたのは、ご愛敬でしょうか?
拍手収まらぬ客席に、内野さん1人がステージに戻り、3時間25分の舞台がおわりました。

東京公演が始まったばかりなのでネタバレはどうかと思いますが、ネタバレでも十分に楽しめる舞台だと思います。

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日生劇場2008年3月9日
マクヒース内野聖陽
ピーチャム高嶋政宏
ロキット村井国夫
トム/フィルチ橋本さとし
老役者近藤洋介
ルーシー・ロキット島田歌穂
ポリー・ピーチャム笹本玲奈
ポリー・ピーチャム/ダイアナ・トレイプス森 公美子
ジェニー・ダイヴァー入絵加奈子
ミセス・スラムキン高谷あゆみ
造幣局のマット三谷六九
スーキー・トードリー山崎直子
くすね屋ネッド/ミセス・コークサー水野栄治
ドーリー・トラル山崎ちか
ペチコート・チャーリー小西のりゆき
ボブ・ブーティ/ベティ・ドクシーKuma
ジェミー・トゥイッチャー高野絹也
鉤指ジャック幸村吉也
ベン・バッジ照井裕隆
ハリー・パディントン村上勧次朗
ミセス・ヴィクセン泉 里沙
モリ?・ブレイズン/トム・ティップル宮 菜穂子
「もってこい」(ノエル)原田優一
「やってこい」(エマ)小此木麻里