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アイーダ 5月28日

2011年05月28日 23時59分00秒 | 観劇

観る度に引き込まれる智恵さんのアイーダに会いたくなり、急遽マチネ・ソワレの連続観劇となりました。
平日のソワレの場合、東京までの最終新幹線に間に合わないのですが、平日よりも1時間早い土曜ソワレなら21時台の東京行きのぞみに間に合うんです。
そこまでするなら1泊すればいいのでしょうが、なかなか思うようにはいかないものです。

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早速、今日の感想ですが、まずちょっと気になるのが、智恵さんの右手。
甲なのか、掌なのかは判りませんが、テーピングをしてファンデーションで目立たないようにしていました。
ラダメスの兵士達との殺陣で痛めたりしていなければ、良いのですが・・・。
殺陣のシーンやメレブやラダメスが手を取る際も、痛みを感じさせることはなかったのですが、痛みに耐えての演技でないことを願います。

前回7日と比べると、四季の開口発声が自然になってきたこと。
私には、普段の智恵さんの発声ならば、音が分離し切れていないということは少ないと思うのですが、サウンド・オブ・ミュージックの終盤や、4月のアイーダではかなり意識的な印象を受けました。
今日の舞台は一転して、台詞でも歌でもとても良い感じでした。
となると、細かな感情表現と相まって、智恵さんのアイーダに引き込まれていく自分が、そこにいました。
今日、一番印象的だったのが、ソワレでネヘブカがアイーダの身代わりで連れて行かれた時のアイーダの表情。
ヌビアの男に抑えられているアイーダは、ネヘブカを引き留めるかのように左腕を伸ばし、右手は男の服を摑み体を振り解こうとし、何も出来ない自分に苦悶の表情を浮かべていました。
観ていて、辛い・・・。
それと、ラダメスの兵士達に捕らわれ、ラダメスの前に押し出された時のアイーダの表情。
ラダメスの「国が戦争をしている時に、ナイルの岸辺をお散歩か? 何をフラフラしていたんだ?」の問いに、口元を震わせている様子に、後悔と自身への怒りのようなものを感じました。
他にも様々な表情が・・・。
智恵さんファンの方と、語り尽くしたいです。(笑)
アムネリスと語る、王女の苦悩。
『王女様でいらっしゃること』
国民からは大きな期待をかけられ、みんなは女神を期待するけれど、私はただの人間であると語るアイーダとアムネリス。
アイーダもまた、同じなんでしょうね。
お淑やかにしなさいと言われるアイーダは、武術を習い、毅然とした王女としてヌビアの民の期待に応えている姿なのでしょうね。
故に、ローブのダンスで、捕らわれ召使いの姿の自分を恥じ、故に神が愛するヌビアで失望の中にいるヌビアの民を鼓舞するのでしょうね。
反面、ヌビアの民の期待に押し潰されそうになりながら必死に耐えながらも、1人の若い女性として愛する者への直向きな思いを持つ可愛い女性なんでしょうね。
そんなアイーダを智恵さんは、上手く表現していると思います。
ますます、智恵さんから目が離せません。

阿久津ラダメス
開幕から続投している影響か、喉の調子が今一つ良くないようです。
高らかに歌い上げている部分では判りにくいのですが、時々掠れたり、声が出しにくい時が何度かありました。
その影響なのか、会話のトーンも以前よりも落ち着いた印象です。
とは言え、ラダメスの船での嫌らしさ(良い意味です)、晩餐会でアイーダに本心を指摘された時の表情は良いですね。
特にアイーダと互いの愛情を認識した後のアイーダへの優しさのある接し方は、以前にも増して思いが伝わってくるものでした。
開幕から2ヶ月休み無しですから、そろそろお休みかなとも思うのですが、他のラダメス役につける方をみても、福井さんはLKのムファサを、渡辺さんもサムを続けているので、条件的には似たようなものだし、それぞれの役をフォロー出来る方が必要です。
となると、気軽にキャストを変更することは出来そうもないですね。
折角の好演ですから、ムリをして欲しくはないです。

金田メレブ
メレブのキャラが未だに判りかねるのは、私だけなのかも知れませんが、不思議な存在です。
ゾーザーやアムネリスに対して、皮肉を込めた讃辞を唱えられるのは、なぜなんでしょうね?
佐渡さんのアムネリスはまんざら嫌いでもなさそうですが、ほのかさんのアムネリスは明らかに不快感を見せていましたね。
アイーダにエジプト人に自身の秘密がばれないよう、王女であることを口止めされているにも関わらず、喋ってしまうこと。
更にアイーダが王女であることがエジプト人に知られたらアイーダが殺されてしまうと言っているが、現実的には人質としてヌビアを窮地に追い込むことになることを理解出来ていないこと。
金品を王宮からくすめ取ったり、兵士達を金で買収しているかと思えば、エジプト脱出を綿密に計画していたり。
アイーダを殺すため収容所にきたゾーザーの兵士の刃に、身をもって立ちはだかったり、アイーダを守るために桟橋で剣を取るメレブ。
金田さんは歌や台詞は良いですが、皮肉を込めた台詞は、中嶋さんの方が上手いですね。
アイーダに口止めをされた時に首を傾げる仕草は、何か今一つ本人も?じゃないかと思えるのは、私だけかな・・・?

佐渡アムネリス
前回同様に、ラストでの生まれ変わってきたアイーダとラダメスを見つめる優しい笑顔が、涙を誘いますね。
愛する者すべての中の2人が再開するのを、自身の目で見届けることが出来たのだから自然の笑顔なんでしょうね。
「真実を見た」からラストまで、私は鈴木ほのかさんの方が好きだな。

飯野ゾーザー
悪役っぽくない悪役ぶりが、相も変わらず良いですね。
ヒ素のシーンや、アムネリスに戦略を説明し終えた時に見せる溜息、初対面のアイーダを見つめる視線等に、悪意を感じさせる一方で、帰ってきたラダメスに見せる普通の父親の笑顔とのギャップも魅力かも知れませんね。

まだまだ魅力はつきません。
この日もう一つ意外だったのが、カーテンコール。
マチネは中学生?の団体もあり、そこそこ客席も埋まっていたのですが、何と1回目のカーテンコールが終わった時点で、大半の人が席を立ってしまったこと。
当然、智恵さんが阿久津さんに抱きついただけで、カテコ終了。
思わず『嘘だろう?』呟きながら、周囲を見回してしまいました。
いくらなんでも、舞台上の俳優さん達に失礼でしょう!?
ソワレも、前2列の常連さん達がいなければ、マチネと同様になりかねない状態でした。
常連さん達が立ち上がり、拍手を続けたことでいつも通りのカテコになりました。
1回目、智恵さんが阿久津さんにギュッと抱きつき、上手へ。
2回目、智恵さんが阿久津さんの右頬に軽くChu!
3回目、智恵さんにキスされた頬に手を当てた阿久津さんに拍手が起きていました。
智恵さんが自分の左頬に指を当てて、阿久津さんにキスのおねだり。
阿久津さんのChu!に客席からは、お約束の「え~っ!?」。
笑顔の智恵さん、可愛いです。
これで本編もカテコも、大満足で東京に帰ることが出来ました。

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大阪・四季劇場
2011年5月28日
アイーダ 井上智恵
アムネリス 佐渡寧子
ラダメス 阿久津陽一郎
メレブ 金田暢彦
ゾーザー 飯野おさみ
アモナスロ 高林幸兵
ファラオ 勅使瓦武志
ネヘブカ 石倉康子
【男性アンサンブル】 黒川 輝
朱 涛
田井 啓
徳永義満
品川芳晃
河野駿介
江田あつし
森 健太郎
【女性アンサンブル】 加藤久美子
大村奈央
宝生 慧
杏奈
高橋亜依
濱田恵理子
駅田郁美