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ヴェニスの商人

2013年09月15日 23時20分00秒 | 観劇

とても楽しめました。
彩の国シェイクスピア・シリーズ第28弾は、オールメールのヴェニスの商人です。
主役のシャイロックは、市川猿之助さん。
猿之助さんと言うと、2010年の「じゃじゃ馬馴らし」でも蜷川さん演出のオールメールで出演していて、この時には市川亀治郎で資産家の娘・キャタリーナを演じていました。
更には、2007年の「NINAGAWA十二夜」のMaria役を麻阿として演じていました。

今回は、老ユダヤ人シャイロックを熱演してくれました。
公演中、笑いを取ることも多かったのですが、時折見せる歌舞伎の仕草がなかなかのもので、客席も拍手で応えていました。
ここぞというシーンでの発声も、歌舞伎役者ならではという感じです。
圧巻だったのは、終盤。
証文を盾にアントーニオたちに迫るシーンや、ポーシャ扮する法学者の裁定を受けたシーンは見事でした。
客席の上手通路に降り去っていくのですが、途中様々な思いを表情に込め立ち尽くします。
私の数列前だったのですが、その気迫に圧倒されそうでした。
猿之助さんのお隣に座っていた年輩の男性は、気迫に押されていたようです。
思わず「澤瀉屋!」と声を掛けたくなりました。
この気迫は、同じく2008年のさいたま芸術劇場での「リア王」の平 幹二朗さんの演技を思い出しました。

ポーシャを演じた中村倫也さんは、声が女性的で雰囲気的にも似合っていました。
本来男性ゆえに、法学者に変装した時点での演技も、なかなかのものでした。
ラスト、バザーニオを自宅で迎え、事情を明かしたとき、付け髭が汗のためか半分くらいが?がれていたのには笑ってしまいました。

バサーニオの横田栄司さんは、蜷川さんの作品にはお馴染みの俳優ですが、こちらも熱演していました。

石井愃一さんは、思っていた存在感を感じなかったのは、猿之助さんたちの存在があったからでしょうか?

アントーニオの高橋克実さんは、鬘と髭をつけたイメージに、最初は他の人かなと思えてしまいました。
でも、普段のイメージとは違い、こちらも予想以上に良かったです。

ネリッサ役の岡田さんは、イメージ的にも想定外でしたが、大いに楽しませてくれました。
こちらも、もう一度観たい演目になりました。
テレビ放送も行って欲しいです。
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ヴェニスの商人  さいたま芸術劇場
シャイロック
ポーシャ
バサーニオ
ジェシカ/シスター
グラシアーノ/僧侶
老ゴボー/デューパル/僧侶/シスター/高官
アントーニオ
ヴェニスの公爵/僧侶/モロッコ大公の従者
モロッコ大公/僧侶/高官
アラゴン大公/僧侶/シスター/高官
ソラーニオ/僧侶
ネリッサ
ランスロット・ゴボー/僧侶/シスター
サレーリオ/僧侶
ロレンゾー/シスター
ポーシャの召使い/僧侶/楽師/シスター/高官
アントーニオの召使い/僧侶/シスター/
バサーニオの従者/高官
ステファノー/僧侶/シスター/バサーニオの従者
ポーシャの侍女/アラゴン大公の従者/牢番/高官
バルサザー/僧侶/シスター/高官
僧侶/モロッコ大公の従者/ポーシャの侍女/
シスター/高官
リオナード/僧侶/シスター/ポーシャの侍女/
アラゴン大公の従者/高官
僧侶/モロッコ大公の従者/ポーシャの侍女/
シスター/高官
楽師(アコーディオン)/僧侶
市川猿之助
中村倫也
横田栄司
大野拓朗
間宮啓行
石井愃一
高橋克実
青山達三
手塚秀彰
木村靖司
大川ヒロキ
岡田 正
清家栄一
新川將人
鈴木 豊
福田 潔
市川段一郎

鈴木彰紀

隼太
内田健司

坂辺一海

白川 大

丸茂 睦