なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

中年女性の両側肺炎

2017年07月25日 | Weblog

 先週の土曜日に他の病院から、50歳代半ばの女性が肺炎で救急搬送されてきた。胸部X線・CTで両側肺に浸潤影を認めた。紹介元の病院は小規模な個人病院で、紹介した先生はたぶんバイトなのだろう。事情はわからないが胸部X線は撮れなかったという。症状は発熱・咳・痰で、白血球数18000と出たので、肺炎と診断された。

 入院させて抗菌薬を開始したが、酸素吸入3L/分でもSpO2が93%と上りが悪かったので、週明けまでそこで診るのはまずいと判断されたのだった。抗菌薬はタゾピぺというゾシンのジェネリックが投与されていた(搬入時はその点滴が終わるところだった)。

 胸部CTで見ると、右中葉と下葉、それに左下葉に浸潤影があった。鼻汁・咽頭痛が先行していて、その後に発熱・咳・痰が出現している。二次的に細菌感染をきたした経過だった。痰を出してもらうと、灰色がかった汚い痰が出た(汚水という感じ)。肺炎球菌とレジオネラの迅速試験は陰性だった。白血球17400、CRP27.1と初期像ではなく、数日経過したことを示していた。

 抗菌薬は肺炎球菌ねらいで、セフトリアキソンでいいのかもしれないが、基礎疾患があるのではと思われて、そのままゾシン投与とした。喫煙歴はなく、喘息の既往もない。明らかな副鼻腔炎の既往はないが、あるとすれば副鼻腔気管支症候群・気管支拡張症。気管支が末梢側まで追えるようだが、周囲の肺胞が炎症でつぶれているのでそう見えるだけなのか。

 肺炎の浸潤影が消えた後にCTで確認すればいいのだろうが、退院後1か月くらいに外来にきてもらうことになるから多分しない。入院後は解熱して食欲良好だった。心配だったので、2日後の昨日炎症反応を確認したが、白血球6700・CRP13.4と改善している。悪化してるかどうかと見たかったが(横ばいで御の字)、ぐっと良くなっていた。

 喀痰検査は、グラム染色ではグラム陽性陰性の球菌桿菌が全部出て、高齢者の誤嚥性肺炎のようなパターンだった。培養ではブドウ球菌(MSSA)が検出されていた。気管支拡張症でいいのか。

コメント
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