先週の土曜日は日直で、終わった後は院内で待機していた(NHKテレビのブラタモリを見ていた)。午後8時過ぎに当直の外科医から連絡が来た。87歳女性の脳梗塞だった。
前日から頭重感があり、また視野の左側の視野が狭いと感じていた。その日眼科医院を受診して、異常がないと言われたそうだ。頭部CTですでに右後頭葉に梗塞巣を認めている。頭部MRIの拡散強調画像で同部位に高信号を認めていた。
意識は清明で会話はできるが、もともと認知力低下はあるようだ。食欲にも問題はないが、新規の脳梗塞として入院で経過をみることにした。MRAでこの血管が狭窄とは指摘できなかった。心電図は正常洞調律だった。対座法でも左同名半盲がわかる。
この前の同名半盲の患者さんは当院の眼科を受診していた。当院の眼科常勤医が、症状から頭部MRI検査を行なって、後頭葉の脳梗塞と診断していた。今回は眼科医院を2軒経営している先生のところだが(土曜日だからバイト医かも)、視野狭窄を訴えたはずなのに気付かなかったのだろうか。