木曜日に、これまで2回肝膿瘍で入院した86歳女性がまた発熱で受診した。内科新患を診ていた先生から連絡がきた。
血液検査の結果、炎症反応の上昇があり、造影CTを行う前だった。前回は血液培養2セットから肺炎桿菌が検出されている。血液培養2セットを追加した。
前回は肝臓の2か所に膿瘍を認めていた。今回は、多発性肝嚢胞のうち一番サイズの大きい嚢胞周囲に造影効果を認めた。膿瘍になる前の初期像なのか、嚢胞感染なのか。
肝機能検査ではLDHが若干正常域より高値になっているだけで、他はほとんど正常域にある。正常域の高めなので、感染が治まった時と比較すると少し高いことにはなる。
入院で抗菌薬投与を行うしかないが、再発しやすいのは多発性肝嚢胞だけの問題ではないのだろう。胆嚢摘出後でも胆管拡張はなく、腫瘍マーカーは正常域だった。