9月26日に89歳女性が腰椎の生検のために整形外科に入院した。生検の結果、骨髄腫plasma cell myelomaと診断されて、現在免疫染色追加で精査中だった。
1か月前からの腰痛の悪化で、8月29日に整形外科外来を受診した。老人ホーム(ケアハウス)に入所している。腰椎X線で腰椎L2の圧迫骨折が疑われた。
しかし腰椎MRIでは腰椎がつぶれているというより腫脹しており、骨髄転移が疑われた。胸部CTでは右肺中葉に胸膜嵌入を伴う腫瘤を認めた。(20年前に肺癌で右上葉の手術を受けているので中葉?)
肺癌・骨転移が疑われたが、整形外科で脊髄を生検して診断することになった。呼吸器外来(大学病院から応援)に紹介されたが、肺癌の精査・治療は年齢的に難しいとされ、経過観察(6か月後に胸部CT再検)になった。
生検結果が骨髄腫plasma cell myelomaと出て、事情が変わった。骨髄腫に対する根治的な化学療法は難しいが、緩和的放射線療法の効果が期待された。
地域の基幹病院は血液内科の外来が大学病院からの応援で週1回ある。(血液内科としての入院治療はできない)まずそちらに紹介して、血液内科として治療の可否を判断してもらい、緩和的放射線治療だけでもお願いすることになった。
肺病変は肺癌と思われ、骨髄腫と肺癌の両者があるということになる。