Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

僕が星になるまえに

2013-08-19 22:20:00 | ベネディクト・カンバーバッチ
10月26日公開

このタイトル、ベネディクトファンの間で評判悪いみたいなんですけど、私は気に入ってます。エズラ・ミラーの「We Need to Talk About Kevin」が「少年は残酷な弓を射る」になったのは腐女子狙いが鼻についたのですが、「僕が星になるまえに」って70年代の少女マンガみたいに単純で、何より主人公ジェイムズが、言いそうな台詞だと思うんです!もし日本語を話してたら、絶対言うよ!と勝手に決めています。

この映画については以前にも原題「Third Star」でちょっとだけ書きました。今日書き出したのは、実はベネディクトが「英国の至宝」と言われることを書きたくて、はて最初に言われたのはいつだったかと検索してたら、この映画宣伝用のThe Timesの記事が出て来て初めて読んだからです。

リンク先は英語ですが、ネタバレを含みます。以前のブログでもネタバレは書いてませんので、差し支えのない部分だけちらりと・・・・。もうご覧になった方は頑張って英語記事を読んではいかがでしょう♪

記事部分:At 34 Cumberbatch is far too young to be a national treasure, but his certificate is in the post.
34歳ではまだまだ国宝には若過ぎるが、認定書は時間の問題だろう。

役作りについて、本人は頭を剃りたかったけれど(癌患者らしくするためでしょうか):
ベネディクト談:“but I was slated to play Sherlock, so I couldn’t”
「シャーロックを演じることになってたからそれはできなかった」
ー それで代わりに痩せて顔色悪くなることにして、
“I ate healthily, but there was no snacking, no drinking, no bread, no sugar, no smoking. Afterwards I had a pork belly roast.”
「健康的にダイエットしたけど、おやつもアルコールもパンも甘いものも煙草もやめた。終わった後で豚のバラ肉のロースト食べたよ~。」

私がこの記事を読んで一番ハッとした部分がここです:
Dalton thinks that anyone could have played the role of James for sympathy, but Cumberbatch dared to bring arrogance and anger to it.
監督Hattie Dalton談「ジェイムズ役は同情をひくように演じることは誰にでも出来ただろうけれど、カンバーバッチはあえて傲慢さや怒りを役作りに取り入れたんです。」

これ、すごく納得しました!この映画は、悲しくて見るに耐えないという声を聞きますが、私の心に残るのは、悲しさだけじゃなかったんです。その得体の知れない複雑な感情の一部は、そこから来てたんじゃないかと!それで私はジェイムズに同情するのではなく、共感しまして、そこが「死」という思いテーマを扱った作品の救いとなったのです。



それから原題の由来はこちらにも書いてあるように作中のジェイムズの台詞です。筆者は邦題「覚醒」で有名なベネディクトの非公式伝記作家のRynnette Porterさん。

“Third star to the right, then on toward morning,” James says, only to be corrected by one of his friends; “I thought it was ‘second star’” (which it is, according to Peter Pan).
「3番目の星を右に曲がって、そして朝を目差す」とはジェイムズは言うが友に訂正される;「それって『2番目の星』じゃなかったか」(ピーターパンによるとそれが正解)

映画の設定で、29歳のジェイムズは30歳になるまで生きられないだろう、となってるのですけど、どういう意味なのか考えると、邦題の意味も何だかそこに関係ある気がするのですよねえ。。。




「英国の至宝」についてはまた改めます。