Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

海賊じいちゃんの贈りもの 感想

2015-10-14 23:04:00 | その他の映画・ドラマ・舞台
このテナントさんがキルトを着た素敵な写真には見覚えがあると思ったら、去年9月の「海賊じいちゃんの贈りもの」ロンドン・プレミアだったことが今日わかりました。


SOCIALITE LIFEより リンク先にもっと写真あり


あらすじ ネタバレしますのでご注意!

ダグ(テナント)とアビー(パイク)はロンドンに住む別居中の夫婦で3人の子供の両親。ダグの父の75歳の誕生日のためスコットランドに行くが、おじいちゃんはガンのため先は長くないのだから別居のことは言うなと子供達に口止めする。おじいちゃんはダグの兄一家と同居していて、その一家も表面は取り繕っているけど問題をかかえている様子。ダグの兄は招待客200人以上の壮大なパーティーを企画するが、その日の昼間、孫3人とビーチに行ったおじいちゃんは、戦争で亡くなったお兄さんに呼ばれてしまった。砂の上で死んだおじいちゃんを発見した兄弟3人は、おじいちゃんが生前望んでいたとおりに弔う。ヴァイキング式に、筏に乗せて火をつけて海に流すという方法で・・・パーティーが始まる寸前に子供達が帰って来て「おじいちゃんは死んだ。」と聞いた大人達は・・・


感想

夫婦ふたりの俳優さん見たさに行った映画でしたが、気持ちはすっかり子供達とおじいちゃんに持って行かれてしまいました。

ロンドンッ子はこましゃくれて口はすっかり達者だけれど、ファンタジーも科学も大人の言うことも全部が並立する世界に住んでいて、台詞がどの子のもおもしろいです。生活に追われる(金持ちでも)大人の世界 VS 生活のことは考えない子供と達観した老人の世界が描かれています。両親の不仲と「嘘をついてはいけない」と子供には言うのに自分はつく大人に不信感を抱き始めた10歳の長女に、元大人のおじいちゃんが「大人もダメなところはあるけど愛してるからなんとかなる」って言ってあげるんですね。こういうおじいちゃんがいる子供って羨ましいなあ。

おじいちゃんと「自分が死んだら、こうしてもらいたい」って話をした子供達が本当にその通りにしてしまうのを見てハラハラしながらもファンタジー絵本の世界だ・・・と思ってると、その話を子供達から聞いた大人の反応が現実的で、そして警察、プレスが集まって一家の揉め事が世界中に暴露されて行くあたり、YOU TUBEで暴露されるあたりがファンタジーで終わらないおもしろさでした。

汚れた大人 VS 純粋な子供 という単純な図式におさめてないところも後味がよかったです。

それとスコットランドのハイランド地方が、私のこの夏の旅行を思い出させるさわやかさでした。夏でもスコットランドの海の水は冷たいんですね~。ビーチや家の回りの緑の庭というか丘というか、要するに田舎なんですが、そこの豪邸がハイテックなのがおかしかった。日本でも田舎の家は大きくて最新電化製品に溢れているのと同じ^^


残念なのは東京でも劇場はひとつのみ。これから全国公開が広がるようですが、今日の夜の回はとても人が少なくて、こういう良品にみなもっと足を運ぶようもっと作品を多くの人に紹介するにはどうしたらいいのか?!