Sofia and Freya @goo

イギリス映画&ドラマ、英語と異文化(国際結婚の家族の話)、昔いたファッション業界のことなど雑多なほぼ日記

美味しい会社

2017-10-25 21:35:00 | 異文化
メゾンカイザーのパン

8月に始めたお仕事は、自分に合わないというか出来そうもないので3ヶ月で契約は更新しないことにしました。

でもせっかくですので、ユニークなそのお仕事のことを皆さんに報告しちゃいます。

私の仕事は、とある外資系企業内のフード部門を請け負っています。

ところが、これが他に類を見ない形で、社員食堂でもカフェテラスでもなく、一軒カフェのようなスペースで、社員さんがセルフサービスで取りに来るフード&ドリンクを提供しメンテナンスするというものです。

メインは朝食で、日替わりで有名ベイカリーのパンやサンドイッチ、ベーグル、パンケーキ、おにぎり、サラダなどが出され、毎朝のレギュラーでもパンが数種類にバターやジャム、チーズ類、ナテラ、ベジマイト、半解凍のフルーツ類もあります。

フルーツ、シリアルやナッツ、ドライフルーツも数種類1日24時間常備してあり、

コーヒーはエスプレッソマシーンとドリップの2種類の他にインスタント、一人用フィルターコーヒー、ファミレスのフリードリンクのような、数種の紅茶、日本茶、中国茶、ハーブティー、ジュースサーバーから出るコールドドリンク、日本ではまだなじみの薄いインフューズドウォーター(フルーツ、野菜、ハーブ入りの水)、

冷蔵庫にはジュース、ヨーグルト、デザート、牛乳、豆乳、コーラ、ミネラルウォーター、ヤクルト、etc.

シリアルバーを始めとするスナック類も、羊羹やおまんじゅうからプレッツエル、ビスケット、クラッカー、ポテトチップス、チョコ、昆布、のど飴、ポッキーとなんでもあり、

カップ麺やカップスープ、インスタントスープも、和洋中華が揃い(チゲも)、

果ては青汁やビタミンCドリンクまで揃っています。

その常備食以外にも、1日1回、野菜と果物3種類が出ます。

つまり、社員さんは美味しくボリュームのある朝食を楽しみに出社することができ、

コーヒーブレイクはいつでも、

ランチも、外食するチャンスがなかったり、お弁当を買いに行く暇がなくても、サラダやカップ麺なら無料で手に入るし、

午後、疲れてきたら、チョコレートやシリアルバーで栄養補給できるし、

食生活に気を使っている人でもフルーツ、ドライフルーツとナッツはいつでも好きなだけ食べられるのです。

さらに時々特別にアイスクリームが提供されたりして、

この会社では朝をメインにしているあたり、効率よく人間の能力を発揮できるよう考えられてると思います。

そのため会社が負担する福利厚生費は社員食堂が無料とか補助金が出るとかレベルよりも何倍もかかっていますが、それだけの利益を社員が生むシステムになっているのですよね。

それと、その昔アップルコンピューターのデザインは完璧だったように、この外資系企業のインテリアデザインもとても徹底して未来的でカッコよく、いわゆる事務所っぽいところはありません。一流の仕事は一流の空間から生まれる、というポリシーが無言で伝わってきます。

ただし、そのポリシーがアウトソーシングの社員までには及ばないのが辛いところで、私たちは納品業者さんからサンプルを頂いた場合には試食もできますが、基本、自分たちの扱っているものを食べたりできません。

それはクライアントさんであるその企業のポリシーではなく、フードを請け負っている方の会社のポリシーかも知れませんけど。

ポジティブな福利厚生を請け負う会社もそのポジティブな姿勢に影響されてくれればいいのですけど、残念ながら長時間労働に有給休暇なしでも頑張る社員さんが温存されているようなのです。私はもうすぐいなくなるけど、スタッフの人たちみんないい人だから良い条件を勝ち取ってほしいです。