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この映画は2000年に裁判が行われた事実に基づく歴史映画です。
ヒットラーによるユダヤ人殺害=ホロコースト否定論者のイギリス人作家が、ユダヤ系アメリカ人の歴史研究家女性の大学の講義に突如現れ、「ホロコーストなんてなかった」と授業を妨害したので、
彼女は著書にて彼の研究はウソだと指摘、
それを彼は名誉毀損だとイギリスの法廷で訴え、裁判が行われました。
それは事件として世界中(多分ユダヤ系の人が多い地域では特に)の注目を集めた有名な裁判でした。
・・・ところが、恥ずかしいことには、私には実は初耳でした。2000年といえば私は未婚のキャリアウーマンでしたが、私がニュースに疎かったのか、日本では報じられていなかったのか、
とにかく、私が誘って一緒に見に行った夫は当時日本にいたのに、英語圏情報の世界に生きていたからでしょうか、「世の中大騒ぎだった有名な事件」と知っていたのでした。
その歴史への興味というより、見たい俳優さんが複数出演しているというだけでモチベーションがムクムクっと上がり、こんな事実があったのかと勉強になりました。
見たかったのは、
訴えたイギリス人作家アーヴィング・・・ティモシー・スポール
受けて立った教授の弁護士・・・アンドリュー・スコット
オランダ人の建築歴史家・・・マーク・ゲイティス
高等法院判事・・・アレックス・ジェニングス
この4人。豪華ですよね〜
そしてあまり期待していなかった、主役のリップシュタット役のレイチェル・ワイズの演技には関心さえしました。
イギリスやヨーロッパ人の中のアメリカ人女性、教授ですから知性的なのは当たり前ですが、正義感の強さと自分の正義の「主張欲」とでもいうのか、知的な人間でありながら全体の空気を読むということはありえずまず自分の正しさへの執着が特出、
ちょっと悪い言い方をすると「感情的になりやすい正義の人」をうま〜く演じてたなあと思います。
それに比べて、思ったより迫力なかったのは実はティモシー・スポールで、なぜそう思ったかといえば、本物のアーヴィングを検索して出てくる写真を見ると、ものすごい凶悪な表情なんです。
こんな男にがなられて負けなかったリップシュタット、「もうちょっと考えてものを言えばいいのに」とは思ったものの、それくらい気と正義感が強くないと正面切って対決できなかったんでしょうね!
淡々と仕事をするイギリスの弁護士たちのキレ具合がかっこよくて、これはドラマに法廷ジャンルというのがあるもの納得だと思いました。