やっと見てきました!
人口過密の東京でもたったの4館しか上映がなく、しかもそのうち1館は都心から遠い西東京、1館は千葉よりの住宅地、2館が都心の新宿と品川です。つまりエル・ファニング、ナオミ・ワッツ、スーザン・サランドンというスターが主演でNYが舞台のメジャーそうな映画ですが、トランジェスターという内容のためかインディー系なのですね。
女性⇨男性のトランジェスター映画でパッと頭に浮かんだのは「ボーイズ・ドント・クライ」。実話を基にしたヒラリー・スワンクの演技が素晴らしい映画でした。しかしあれはショッキングな話で後味はかなりハードでした。
しかして、こちらは、コメディです。家族のゴタゴタはかなりハードにもかかわらず、さわやかなのです。
そう、ハードなのはレイがトランジェスターだということではなく、彼女が彼になるにあたり治療のため家族の過去が現代につながってくることでした。
映画を見て原題が「Three Generations」と知り、この映画がトランジェスターだけを主題にせず、世代の違いをもテーマにしていたのかと知りました。
レイが今の10代、その親の世代のマギー、レイの祖母ドリー。
2世代前にはレズビアンのカミングアウトはありえずっまず隠して結婚したのでその結果マギーが生まれてます。今は女性と再婚してNYの都会暮らしを満喫して、正直言って3世代のうち1番幸せそう。
マギーはシングルマザーですが、レズビアンの母とトランジェスターの子供の間で唯一ヘテロなセクシャルマジョリティではあるのですが、その実、レイの父親とその弟との問題が解決していなかったことが浮上します。
しかし私はこの映画を見てて、これってNYCという大都会だから成り立つよなあとしみじみ思いました。トランジェスターたちの意識はネット環境のおかげで2世代前より格段にオープンになっているでしょうけれども、地域社会ではまだまだ受け入れられにくいじゃないですか。現にレイだって自分が女の子だった子供の頃から知られている地区から引越して人生やり直したいと言っていました。
かつ、大都会でも性転換治療を受けるのが未成年の場合、両親のサインが必要なのか!?と驚きました。
だってだって、未婚率、離婚率高くて、子供が血統でいう両親と一緒に暮している率はかなり低そうなところじゃないですか?そして日本だったら、保護者印は大抵親ひとり分でOKなんですもの!
ところでエル・ファニングは身長が175cmなのでスラリとした可愛い少年に成っていましたが、美少女/妖精ちゃんの彼女でも、イコール美少年かというと実はそうでもなく、エルちゃんが可愛いのには今もって全く異論はありませんが、美少年になれる美少女とそうでない美少女のタイプってあるな、と改めて考えました。例えばシアーシャ・ローナンは顔だけは美少年いけそうですが、身長と体型はエルに軍配が上がります。難しいものですね。